施設警備、大規模イベント警備のプロ
熊谷優範
Mybestpro Interview
施設警備、大規模イベント警備のプロ
熊谷優範
#chapter1
「私どもの事業の根底には、相手を思い、お客さまを思い、あらゆる人を思う気持ちが流れています。警備の技術を磨くだけでなく、優れた人間性をも備えた文武両道の精神で日本一の警備の質を実現し、社会に貢献していきたいと考えています」
精悍さの中にも優しさをたたえた表情で語るのは、札幌市を拠点とする「セーフティガード警備」代表取締役の熊谷優範さん。
オフィスビルや工場、学校といった施設警備、工事現場での交通誘導、ショッピングセンターなどの駐車場警備を手掛け、官公庁、医療機関、大規模イベントなど、特に高度なノウハウが要求される場面を得意としています。北海道や神奈川県の防衛関連施設のほか、北海道庁、札幌市役所、北海道大、札幌医科大でも警備実績があります。
「医療関連では、新型コロナウイルスの感染拡大が始まった頃からPCR検査会場の交通誘導などを担っております。当時ちゅうちょする同業者もありましたが、当社は『医療従事者同様、われわれもやらなければ』と奮い立ち、感染対策を徹底した上で任務を遂行しました」。当社のコロナへの対応姿勢は、この頃から「前進して防ぐ・・・」です。
また、東京五輪の会場警備も担当。東京都港区・台場に設けられたビーチバレーボール用競技場での荷物検査や、サッカー南アフリカ代表の宿泊先の警備を行いました。
数々のシーンで活躍する熊谷さんたちですが「何もなくて当たり前、というのが私たちの仕事。縁の下の力持ちとして、お客さまに気付かれないくらいがちょうどよいのです」と謙虚に語ります。
#chapter2
熊谷さんは北海道北東部・オホーツク地域の美幌町出身。「子どもの頃から活発だったせいか、悪童一味によくいじめられましてね。悪党を退治する事が自分やいじめを受ける者を救う事に繋がると思い、行動した結果週に1度は学校の先生に連れられて、悪童の家へ謝りに行っていました」と振り返ります。
中学卒業後、自衛隊員だった父親の勧めで神奈川県横須賀市の陸上自衛隊少年工科学校に入隊。4年間、厳しい規律の中で訓練と勉強に明け暮れ、高校卒業の資格も取得しました。3等陸曹に任官後に依願退官し、通信・電波系の専門学校を経て社会人に。
「喫茶店やカクテルバーの店員などを経て、秩序ある世界が恋しくなり、札幌市の中堅警備会社に就職しました」。20年間勤め、一般社員から最終的には役員に昇進。複数の企業でも要職を歴任し、先代社長に請われてセーフティガード警備に入りました。
前職時代には、2002年サッカーワールドカップや有名ミュージシャンのコンサート会場の警備にも総隊長として従事しました。
「大型案件は複数社が合同で警備をします。私は地区隊長や総隊長等の責任者を務め、数百人の隊員を統括する役割を仰せつかりました。W杯ではFIFA(国際サッカー連盟)から難しい要求がありましたが、その分やりがいがありましたね」
仕事と並行して、熊谷さんが力を入れるのが合気道の普及。札幌近郊から倶知安町まで、14道場・約130人の会員を束ねます。
「コロナ禍前はベトナムにも赴いていました。相手の痛みを理解できるのが、体術たる合気道の魅力。この理念が広まれば世界は平和になると考えています」
#chapter3
警備業界で豊富な実績と経験を誇る熊谷さん。自社の強みは優秀な人材だと言います。
「当社は自衛官、警察官、消防官のOBなど、防衛、防犯、防災実務に長けた人材を積極的に採用しています。また、警備に関する専門性を高めるための資格講師や、指導教育責任者等を教える各級講師など、有資格者が多数在籍しています」と胸を張ります。
また、教育制度では法定よりも3割多い研修時間を費やし、格技やマナー講習による技能向上を図り、実践につなげています。中でもユニークなのは、多彩な同好会活動です。
「社員同士の親睦やリフレッシュが目的ではありますが、例えばフライト同好会ならドローンによる警備、ゴルフやスキーは要人警護など、どれも業務に結び付いているのです」
装備においても、常に先進的なアイテムを導入しています。「防弾ヘルメットやナイトビジョンなど警備員の身の安全を守る防具はもちろん、送風ファンや電熱ヒーターが付いた制服など、夏の暑さや冬の寒さといった負担が少しでも緩和できるような資機材を活用しています。今後は、ロボットによる無人警備にも対応できるよう準備を進めています」
微生物によって分解・処理するバイオトイレや、肌に優しい消毒用の酸性電解水生成機を販売するなど環境や健康にも配慮する熊谷さん。さらなる飛躍を目指しています。
「日本国内のみならず、合気道でつながりのあるベトナムなどでも退役軍人を雇用し、日本の警備のノウハウを世界に浸透させていきたい」と将来を見据えます。
(取材年月:2022年7月)
リンクをコピーしました
Profile
施設警備、大規模イベント警備のプロ
熊谷優範プロ
警備業
セーフティガード警備株式会社
防衛関連施設をはじめ、官公庁、医療機関などで警備を実施。また東京五輪や札幌ドームのイベントでの警備などさまざまな警備実績を有しており、文武両道の精神と優秀な人材で安全の実現を目指します。
\ 詳しいプロフィールやコラムをチェック /
掲載専門家について
マイベストプロ北海道に掲載されている専門家は、新聞社・放送局の広告審査基準に基づいた一定の基準を満たした方たちです。 審査基準は、業界における専門的な知識・技術を有していること、プロフェッショナルとして活動していること、適切な資格や許認可を取得していること、消費者に安心してご利用いただけるよう一定の信頼性・実績を有していること、 プロとしての倫理観・社会的責任を理解し、適切な行動ができることとし、人となり、仕事への考え方、取り組み方などをお聞きした上で、基準を満たした方のみを掲載しています。 インタビュー記事は、株式会社ファーストブランド・マイベストプロ事務局、または北海道テレビ放送が取材しています。[→審査基準]