長年の経験と技術で暖かく快適な住宅を建設するプロ相馬金悟之助正義

長年の経験と技術で暖かく快適な住宅を建設するプロ

相馬金悟之助正義

住まいのリフォームや新築を手掛け、北海道全域に対応

　「われわれは、少数精鋭の職人集団です」と話すのは、石狩市の「マルシンホーム」で代表を務める相馬金悟之助正義さん。北海道全域で住宅やマンションのリフォーム、戸建て新築を手掛け、厳しい寒さに負けない暖かく快適な住まいを提供しています。

　相馬さんのもとには、在来工法にたけた職人たちが在籍。日本で古くから用いられてきた木造軸組工法を発展させた建築技法で、柱や梁など、木材を巧みに組み合わせて家づくりをしています。「いずれも代えの利かない優秀な仲間ばかりです。マルシンの大工は一味違いますよ」と自信を見せます。

　「当方には営業職の社員はいません。お客さまからご質問やリクエストあれば、現場を担う職人が迅速にお応えできる点も強みです」

　施工や道具の扱い方はもちろん、あいさつ、周囲への気配りなど全てを丁寧に行うことが相馬さんのモットー。例えば、道路にごみが落ちていれば、自分たちのものでなかろうが手を止めて拾いにいきます。「現場周辺がきれいに保たれていれば気持ちがいいでしょう。お客さまや近隣の方に心地良く過ごしていただくことで、私たちも最高の仕事ができます」

　細部にまで配慮する誠実な対応が徐々に口コミで広がり、今では依頼が絶えず舞い込むようになりました。「以前、外壁の全面改修と床下の断熱工事でご用命を受けたお客さまから、工事が完了した日に『私の家は一生相馬さんに面倒を見てもらいたい』と言っていただいたことがあります。この言葉は忘れられません。実際、その後何度もお声掛けくださいました」

大工の父親の背中を見て育ち、「父の会社を残したい」という思いから家業へ

　1974年、札幌市で生まれた相馬さん。実家は武家の名門である相馬藩の末裔（まつえい）とのことで、「金悟之助正義」という名は、父親の八郎さんが「絶対に忘れられない名前を」という理由で命名。「印象に残りやすく、真面目に生きていると得をすることの方が多いですね」と朗らかに語ります。

　八郎さんも大工で、小学校低学年の頃から作業の手伝いをしていた相馬さんは、自然と同じ道を志すように。高校卒業後、八郎さんが設立したマルシンホームに入社し、修業を重ねます。「父は職人気質の人で、仕事に一切の妥協を許しません。仕上げに1ミリでも狂いがあろうものなら、壊してやり直しを命じる人でした。とはいえ、そのおかげで今の私があるのですから父には感謝しかありません」

　厳しくも愛情ある指導を受けながらコツコツと腕を磨き、21歳で独立後、外壁工事を　請け負うようになります。家業に戻るきっかけになったのは、八郎さんのがんが発覚したことでした。

　「ステージ4で『もう長くはない』と主治医に言われた父が身辺整理を始めたのです。当社は2001年頃から休眠状態だったのですが、父が『せっかくだから継いでくれないか』と。周囲には『新しく法人を設立した方が補助金を受けられる』と反対されたのですが、父の会社を残したいという一心で、後を継ぐことにしたのです」

　相馬さんの思いに応えるように、八郎さんは15時間に及ぶ手術を乗り越えて奇跡的な回復を遂げ、現在も元気に暮らしているそうです。

ものづくりの技術力を生かし、ベッドやキャットタワーといった猫用グッズも展開

　相馬さんが職人になってから約30年の年月が流れました。ベテランの領域ですが、常に初心を忘れず、日々の業務に励んでいます。「何事にも謙虚な姿勢で向き合い、持てる力で精いっぱい取り組むことでお客さまの期待に応えたいと思っています。出来栄えをご覧になったお客さまが満足してくださり、『ありがとう』の一言をいただけることが何よりもうれしいですね」

　2022年9月からは、持ち前の技術力を生かして猫用ベッドやキャットタワーの製作もスタートしました。もともとは、自身の愛猫のために作ったものでしたが、杉材のぬくもりにあふれるアイテムを見た知人から販売を勧められたそうです。「消臭性や抗菌性を備え、猫が中毒を起こす物質を含まない杉の木を使用し、デザインにもこだわりました。今までかわいさを追求したことがなかったため苦労しましたが、おかげさまで愛猫家の方に好評です」

　手作り商品の展開に加え、今後は不動産業にも力を入れていきたいと言います。「宅地建物取引士の資格を保有しており、2021年に不動産会社『マルシンソリューション』を設立しました。まだ本格稼働はさせていませんが、本腰を入れていきたいと考えています」

　忙しい毎日を送る相馬さんの趣味はスノーモービル。「先輩に借りたのを機に一度で魅了されとりこになり、かれこれ10年以上、冬になると毎週1～2回のペースで出掛けています」と笑顔を見せ、雪の上を疾走するような爽快な足取りで、今日も現場に赴きます。

（取材年月：2023年4月）

少数精鋭の職人集団が、厳しい寒さに負けない快適な住まいを提供

住まいのリフォームや新築を手掛け、北海道全域に対応

大工の父親の背中を見て育ち、「父の会社を残したい」という思いから家業へ

ものづくりの技術力を生かし、ベッドやキャットタワーといった猫用グッズも展開

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