一人暮らしの高齢者と空き家の悩みに寄り添うプロ
万代英樹
Mybestpro Interview
一人暮らしの高齢者と空き家の悩みに寄り添うプロ
万代英樹
#chapter1
旭川市と近郊に住む個人を対象に、不動産業と高齢者の生活支援を手掛ける「万代管理センター」の代表・万代英樹さん。戸建てやマンション、空き家、土地などを扱い、査定から販売活動、契約、引き渡しまで自ら対応します。民泊事業にも取り組み、空き家の新たな活用方法を探っています。
「近年は一人暮らしのお年寄りを対象にした定期訪問や安否確認の生活支援サービスにも力を入れています。頼れる人が身近にいないご本人さまはもちろん、旭川や近隣地域に親を残し、離れて暮らすお子さまにもご利用いただいています。初回相談は無料です。要望や事情を伺い、それぞれが納得できる方向性を見つけるまで、私自身が寄り添うことを大切にしています」
具体的には、体調や生活状況の確認、通院の付き添い、入院や施設入居の際の身元保証、エンディングノートの作成や財産整理などの終活、死後事務を支援。司法書士や税理士と連携し、必要に応じて他分野の専門家の協力も得ながら、一つの窓口で相談に応じられるのが特長です。
「誰も住まなくなった家の管理や売却も引き受けます。道内の大手不動産会社とのネットワークを生かし、お客さまの選択肢を広げられるよう努めています。対応エリアは旭川市のほか、当麻町、東川町、鷹栖町、東神楽町です。この地域に親御さんを残して暮らす方々にも、ぜひサービスを知っていただきたいですね」
#chapter2
旭川で生まれ育った万代さんは、北海道大学に進学。地質学や鉱物学を専攻し、卒業研究では電池などに使われるマンガンの鉱山に出向き、調査を重ねました。塾講師のアルバイトにも励み、卒業後は小中学生の受験指導を専門とする進学塾に就職。2年目から塾長として教室運営も任されました。
「学校の授業だけでは物足りない、知識欲の強い生徒が多く、新たな気付きを提供できるのが醍醐味でしたね」
13年にわたり進学塾に勤めましたが、経営難により退職を余儀なくされました。札幌の不動産会社に転職し、土地や集合住宅の所有者に向けた提案営業に従事。しかし、当初はなかなか話を聞いてもらえなかったと振り返ります。
「初めて会う相手に大事な財産を託すのは難しいですよね。それでも顔を合わせるうちに、口にする言葉と心に秘めた思いが異なる方もいると分かりました。その真意を理解することで、少しずつ信頼していただけるようになりました。1年足らずで1,000万円を超える契約をまとめられるようになり、オーナーの方々に感謝される喜びも知りました」
その後、親を支えるため約30年ぶりに帰郷。宅地建物取引士の資格を取得し、2025年に「万代管理センター」を立ち上げました。
「旭川を離れた友人から『地元に残した両親が心配』と聞いたことが、高齢者の生活支援サービスを始めるきっかけです。私自身、還暦を迎えてから父を看取っており、その経験も役立てられると考えました。同級生の応援などを励みに、事業をさらに軌道に乗せていきたいです」
#chapter3
2025年、万代さんは旭川市に隣接する当麻町で、10年ほど空き家になっていた住宅を自社で購入しました。所有者が売却先を見つけられずにいると知り、活用方法を考えた上で取得したといいます。
「室内で多くの動物を飼っていたため柱や壁に傷みがあり、所有者さまは売却をあきらめかけていました。一方、私は周辺のホテルで満室が続いていることを知り、民泊として活用できると判断して買い取りました。当麻町は自然が豊かで、旭川市旭山動物園やスキー場、美瑛、富良野といった周辺の観光地にもアクセスしやすい地域です。リノベーションによって空き家に新たな役割を与えられることに、可能性を感じています」
民泊の運営でも大切にするのは、自分の「目の届く範囲」で取り組むこと。宿泊者や地域の人々と直接関わりながら、運営していく考えです。
「一軒家なので、ファミリーでの利用を想定しています。どのような方に利用していただくか、どんな空間にすれば魅力を感じてもらえるかを想像するのも楽しいですね。宿泊の受け皿をつくることで、地域の課題解決や活性化につなげられればと思っています」
今後は2027年4月をめどに、高齢者向けサービスを一般社団法人として独立させることが目標です。社会からの信頼をさらに高め、事業を長く続けていきたいと話します。
「旭川市の資料によると、市の住民基本台帳人口は1986年にピークを迎え、2005年まで36万人台を維持しましたが、その後は減少傾向が続いています。地域の活性化にどう関われるのか、建設業や不動産業を営む知人と共に考えていきたいですね。故郷だからこそ、自分にできる形で貢献し続けたいと思っています」
(取材年月:2026年9月)
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Profile
一人暮らしの高齢者と空き家の悩みに寄り添うプロ
万代英樹プロ
高齢者生活支援プランナー
万代管理センター合同会社
一人暮らしの高齢者を定期的に訪問し、生活状況を確認。身元保証や終活も支援します。相続不動産の管理・売却にも対応し、空き家を買い取って民泊に活用するプロジェクトも進めています。
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