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「事実」「証拠」「法律構成」「法廷技術」で依頼者の信頼に応えます

難しい事件も決してあきらめず、解決を目指す法律のプロ

中村信介

「依頼者のためにはできるだけのことをしてあげたい」
「依頼者を説得する材料を見つけるのも重要な要素です」

#chapter1

豊富な実務経験により獲得したスキルで、難しい事件にも対応

 「頼っていただいたからには、できるだけのことをしてあげたい。依頼者に『ここまでしてもらえた』という満足感を持ってもらえるよう、どんな相談にも最善を尽くします」と語る「中村法律事務所」の弁護士・中村信介さん。1982年の弁護士登録以来、長年にわたり広島の法曹界で活躍しています。

 広島弁護士会副会長や、交通事故紛争処理センターの嘱託弁護士、法律扶助会(現在の法テラス)の事務局長などの役職を歴任し、現在は複数の企業で顧問も務める中村さん。広島市中区の事務所には、交通事故や相続、離婚、会社の労務問題などで悩みを抱える人たちが訪れています。その中には、かなり難しい事件の相談に来る人の姿も。

 「弁護士は、依頼者の話をよく聞いて法律構成に必要な事実と証拠を見つけ出し、それを相手方に論理的に説明していきます。こうした一連の過程を実務で何度も経験しているからこそ、難しい事件にも対応できるようになります」

 交通事故の被害者遺族から、「死亡事故を起こした加害者が、証拠不十分で不起訴になり、納得がいかない」と相談を受けた時は、事故現場に目撃情報を求める立て看板を立て、目撃者を探し出し、不起訴不当を申し立てました。その結果、事故は再捜査となり、加害者には略式命令により罰金が科せられました。「突然、愛する人を亡くした遺族の悲しみに少しでも寄り添えたのではないかと思います」と、当時を振り返ります。

#chapter2

大切なのは、どこで決着させるのが、その人にとってより良いのかを考えること

 遺産相続をめぐり、親族間で発生したトラブルを解決してほしいという相談も多く寄せられています。最近は、遺言書を残す人も増えましたが、自筆で遺言書が書かれている場合は、その筆跡が本当に故人のものなのか、もしそうだったとしても、作成時に遺言をする能力があったのかで、相続人の間でもめるケースがよくあります。

 「どんなに仲がよくても、問題は生じます。遺言書の真偽を確かめるために、故人が生前に書き残した筆跡が遺言書の筆跡と同じかどうかを筆跡鑑定してもらうことがあります。また、故人のかかりつけ医に当時の健康状態などを聞いたり、かかりつけ医がいない場合は、故人の普段の行動がどうだったかを家族に尋ねたりします。話し合いで収まる場合もありますが、感情的にこじれてしまうと、裁判で決着させるしかありません」

 依頼者を説得するのも、弁護士の仕事です。仮に判決になった場合、過去の裁判例から見て依頼者が不利だと思えば、判決を受ける前により有利な条件で和解するよう提案しています。判決が有利だとしても、裁判にかかる時間やそれに伴う依頼者の心理的負担を考えて和解を勧めることもあります。

 「大切なのは、どこで決着させるのが、その人にとってより良いのかということです。それをできるだけ早い時期に判断できるよう、依頼者の主張や集めた資料から見極めるようにしています」と、中村さんは話します。

事務所入り口に飾られた染め絵

#chapter3

どんなに難しい事件や相談にも解決の糸口はある

 「自筆の遺言書に作成日が記入されておらず、無効になってしまった」という相談もありました。遺言者には、妻や子ども、兄弟がおらず、親しくしていた親戚に多額の遺産を譲りたいという事情がありました。そこで考えられるのが無効な遺言を「死因贈与」に転換することでした。死因贈与とは、本人の死亡を原因として、財産を贈与することです。

 「遺産の受取人と遺言者の間に親しい交流があり、遺言者がどうしても受取人に遺産を譲りたい意思があったことが分かる事情がなければ、「死因贈与」への転換は認められません。難しいケースでしたが、なんとか裁判所に認めてもらうことができました」

 また、相続が争いに発展しないよう、どんな準備をすればよいのかという問い合わせにも、その人の状況に応じて適切にアドバイスしています。

 「相手に『これで十分、助かった』と言ってもらうには、私自身が『ここまでやったんだ』という納得感を持つことが大事だと思っています。力及ばす、満足のいかない結果に終わったこともありますが、弁護士は、身のまわりで起きたトラブルを法律の知識で解決する専門家です。どんな事件や案件でも、やり方によっては、それなりに対処できるので、あきらめないでください。一人で悩まず相談してみてください。少しでも不安から解放されるようサポートします」

(取材年月:2021年8月)

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