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廃棄物処理に関するさまざまなサービスで地域に貢献

ゴミの悩みをワンストップで解決する廃棄物処理のプロ

中西雷太

地域の実情、ニーズに合わせ、個人向け、事業者向けに積極的に新サービスを提案・提供する代表の中西さん。

#chapter1

不用品回収、遺品整理等個人向けサービスや、業者向けにゴミ処理のマネジメントサービスなどを展開

 生活や社会の営みには、常にゴミが付いて回ります。時代が進むと共に様々な技術が発達し、日々の暮らしや企業活動で用いる機器類などが多様化すると、不用品・廃棄物にも新たな課題が出てきます。

 「近年は、断捨離や生前整理をする人が増えています。核家族化がすすみ、重い粗大ゴミを運んでくれる若い人が周囲にいない、ゴミの分別が複雑になり簡単に処分できないものが増えた、といったことを身近に感じるのではないでしょうか」
そう話すのは、「廿日市クリーナー」代表取締役の中西雷太さん。黄色い清掃車がトレードマークの同社では、収集と運搬、リサイクルなど、廃棄物に関する事業を営んでいます。

 個人向けには不用品回収、引っ越しゴミの処分、遺品整理、墓じまいといったサービスを提供するほか、遺品などの買い取りにも対応。事業者に対しては、オフィスや店舗などの一般ゴミ回収と不用品の片付け、工場や病院から出る産業廃棄物処理などの回収を実施しています。
 また、企業のゴミ処理についてコンサルティングを行う「廃棄物マネジメント」も用意。「自社の廃棄物処理はコンプライアンスに違反していないか?」「処分費用を抑えたいけれど、いい方法はないか?」などの相談に対し、改善策などを提案しています。
 「廃棄物の取り扱いは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づいて実施されなければなりません。例えば遺品整理の場合、粗大ゴミなどの不用品を家から持ち出すには『一般廃棄物収集運搬業許可証』が必要になります。
 法令を順守し適正に処分するためには、法令に準じた資格や許可を取得している必要があります。私どもは許認可を受けた事業者として責務を果たしていきたいと思います」と中西さんは力強く話します。

#chapter2

ニーズに合わせたサービスの開発と事業の効率化を実現。利益は従業員に還元

 中西さんは2016年に社長に就任して以来、地域の住民や事業者が気軽に利用できるサービスを数多く展開し、業務内容や作業工程などの効率化を図ることでサービスと収益の向上を図ってきました。

 経営者として短期間で結果を出していますが「本当は、大学教授か研究機関などの研究職に進みたかったんです。実は代表になる前までは、ビジネスや経営にはほとんど興味がありませんでした」と笑います。

 広島大学大学院で経済学修士を取得した中西さんですが、希望だった博士課程を経済的な事情で断念。日本赤十字社の職員としてキャリアをスタートします。
 「同社では血液事業に長く携わりました。血液を医療機関にスムーズに供給するため、効率よく在庫を作り、効率よくそれを供給することが非常に重要でした。組織の動きに無駄やミスがあると必要な血液を供給できなくなり、患者さまの命を危険にさらすことになる。責任は非常に重いがそれ故にやり甲斐もありました」と前職について振り返ります。

 廿日市クリーナーは1980年に中西さんの祖父が創業し、中西さんで4代目。「日本赤十字と比べれば、当社の改革はそれほど難しいことではありません」と話す中西さんの経営理念は「社員あっての企業」。事業の効率化で得た利益は、何はともあれ社員に還元し、社員への感謝を忘れません。

自分たちの仕事を「サービス業」と位置づけ、中西さんは社員の意識改革も重要視

#chapter3

地域の人たちにとって身近な「サービス業」を目指す

 中西さんは、刻々と変化するニーズに合わせて新たなサービスを打ち出しています。その1つが「見守りサービス付き定期ゴミ回収サービス」。一人住まいの高齢者など、ゴミ出しが困難な人を主な対象にしています。週に1回、あるいは2回と、料金メニューに応じて定期的に自宅に訪問し、家庭ゴミを集めます。
 「当初は、ゴミが重くて運べない人の負担を軽減することが目的でした。ところが、実際に運用する中で別のニーズが生まれました」
廿日市から遠く離れた街で暮らす人達から、「ゴミ回収とあわせて、実家で暮らす親の様子を見てほしい」という依頼が増加。中西さんは、少しでも地域の役に立ちたいと「見守りサービス」を加えました。

 「企業のみなさまには、世界規模で取り組みが進む『SDGs(持続可能な開発目標)』に貢献できるようなサービスを立案し、提案していきたいですね」。廃棄物処理やリサイクルに携わる事業者として環境保全に目を向け、次の展開を考えているようです。

 冒頭でも触れたように、同社のトレードマークは黄色い清掃車。デザイナーが手掛けるスタイリッシュな作業着も目を引きます。ここにも中西さんのビジョンが反映されています。
 「私たちは、あくまでも『サービス業』です。みなさまにとって親しみやすい存在でなければいけません。多くの方に覚えてもらえるように、清掃車や作業着にもこだわりました」。同業者とも意識を共有し、認識を合わせて業界を発展させたい。中西さんは、そんな願いを持っています。

(取材年月:2021年7月)

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専門家プロフィール

中西雷太

ゴミの悩みをワンストップで解決する廃棄物処理のプロ

中西雷太プロ

廃棄物収集運搬

株式会社廿日市クリーナー

家庭の不用品等の小さなゴミから事業所から排出される産業廃棄物等の大量で大きなゴミまで幅広く対応できる設備、人材、許認可、経験を備えるゴミの専門家。長年培った研究に基づいて、廃棄物処理の最適解を提案

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