剣持徹二プロのご紹介
くつろぎの時間を過ごせる隠れ家のような美容室。丁寧なカウンセリングで髪の悩みをプラスに変える(2/3)
悩みに寄り添い「弱みを強みに変えていく場所」をつくるために独立
「母親が美容師で、自宅の横で美容室を経営していたんです。私をおんぶひもで背負いながら仕事をしていたと聞いています」と剣持さん。母の姿を見て育ち、高校時代に友達のカットを見よう見まねでやってあげたのが楽しく、現職に就くことを決めました。
専門学校卒業後、伊勢崎市内で複数店舗を展開する美容室に入社。修業を経てスタイリストデビューをしましたが、思うように指名数が増えず、自身のアトピー性皮膚炎も悪化します。
「薬剤などを扱うため、肌のトラブルが避けられず、お客さまから『だいぶ荒れているね』と声を掛けられることも。心配してくださるがゆえでしたが、当時の私にはその言葉もつらくて」
4カ月ほど休職して回復したものの、復帰するとまた悪化。美容師を続けられるのか思いあぐねていた時に、先輩の一言が転機になりました。
「『自分に悩みがあるからこそ、お客さまの悩みにしっかりと寄り添えるのでは』と助言をいただき、考え方ががらりと変わりました。それまでは売り上げが伸びないのを、どこかアトピーのせいにしていたんです。自分のこの体質はマイナス面もあるけれど、プラスにしていくこともできるんだと思えました」
何事もポジティブに変換する剣持さんの姿勢が伝わったのか、次第に顧客も増えていきトップスタイリストに。
「悩むことは自分に向き合うことであり、弱みは強みに変えることができる。そんなメッセージを伝え、お客さまらしさを引き出す場を作ろうと考え、独立しました」
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