** 夏、心とキャリアが折れそうな社員がいたら── **

安齋明美

安齋明美

テーマ:メンタルヘルス

「暑さで集中力が続かない」「やる気が出ない」「急に休みがちになった」──
そんな社員の様子に、心当たりはありませんか?

夏は一般的に「レジャーや開放感の季節」と捉えられがちですが、実際には心や体の不調が顕在化しやすい時期でもあります。
近年注目されている「夏季うつ(サマーSAD)」(季節性感情障害)では、暑さや日照時間の増加、睡眠リズムの乱れ、睡眠の質の低下が要因となり、夏バテに似た症状や気分の落ち込みや不安、意欲の低下を訴える人が増加することが知られています。
また、ある研究では最高気温が25℃を超えると、メンタル相談件数が数%単位で増加するという結果も報告されており、夏の気候変化がメンタルに与える影響は無視できません。

*なんとなく元気がない…* を見逃さない職場づくり

こうした夏特有の不調は、医療的な病気ではない“グレーゾーン”であることが多く、気づきにくく対処も後手に回りがちです。
しかしこの「なんとなく元気がない」状態を放置すると、モチベーションの低下、職場の雰囲気の悪化、さらには離職へとつながるリスクがあります。
マイナビキャリアリサーチLabによると、転職検討中の正社員の約6割が「今年の夏の賞与をもらってから転職する予定」と回答。年代が若いほど高い傾向がみられ、特に20代では66.4%と最多という結果です。企業にとっては賞与支給のタイミングは離職リスクの高まる時期といえます。
これらのいくつもの要因が重なり、夏は“辞めたくなる季節”でもあるのです。だからこそ企業側が早めに気づき、声をかけ、支援につなげることが重要です。

折れない社員を育てるのではなく折れそうな時に支えられる職場を

Solisでは、「メンタルの限界を超える前に寄り添う」ことを重視したサポートを提供しています。完璧でタフな人材を求めるよりも、「調子が悪い時に気軽に相談できる」「安心して働ける職場環境」が、結果的に定着率や生産性の向上につながります。
たとえば、私たちが支援したある企業では、**“元気なうちに1on1で話す”**ことを習慣化しただけで、離職率が改善した例もあります。

まずは「心が折れそうな社員がいてもおかしくない季節」だと知ることから♪

社員がちょっとしたことで怒りっぽくなったり、黙りがちになったりしても、それは個人の問題ではなく、環境や季節の影響であることもあります。「折れない人なんていない」と考えるだけで、対応はぐっと優しく、柔軟になるはずです。

**まとめ**

•夏は高温や睡眠の乱れなどで、社員の心身のバランスが崩れやすい時期
•「辞めたい」と感じやすいこの季節こそ、支援や声かけのチャンス
•完璧な人材を求めるより、「支え合える職場づくり」が最も効果的な離職防止策
•Solisでは、心とキャリアの両面から支援する外部伴走支援をご提供しています

まずは貴社の“社員の様子”を見直すところから、始めてみませんか?
企業向けのオンライン相談・導入支援も行っております。お気軽にSolisまでご相談ください。

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参考出典(企業担当者向け)URL一覧
【2025年夏ボーナス調査】夏ボーナスと転職の関係性について | マイナビキャリアリサーチLab

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安齋明美
専門家

安齋明美(産業カウンセラー)

株式会社ソリス

企業と求職者のマッチングだけでなく、キャリア開発や育成、メンタルヘルスサポートの充実までをワンストップで支援。企業と個人の長期的な成長が見通せる職場づくりで魅力ある企業風土を育み人材の定着を促す。

安齋明美プロは福島放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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