中小企業の経営をサポートする税務・会計・経営計画のプロ常盤直也

中小企業の経営をサポートする税務・会計・経営計画のプロ

常盤直也

ありのままの数字を通して企業の経営状況を分析、アドバイス

「常盤公認会計士税理士事務所」の代表・常盤直也さんは、京都大学経済学部を卒業後、公認会計士の資格を取得。6年間の大手監査法人事務所勤務を経て2008年に独立しました。

公認会計士になろうと決めたときから、将来は中小企業の経営をサポートしようと思っていた常盤さん。「経営は知恵や経験が大きくモノを言う世界。それでも力が及ばず、本を読んだり、セミナーに参加したり、お客様と試行錯誤する毎日です」と、これまでの歩みを振り返ります。

現在約60の中小企業と顧問契約を結び、税務や会計はもちろん、経営計画、マーケティングから人事に至るまで、幅広いコンサルティングを提供。業種も卸、製造、アパレル、IT、小売とさまざまで、親しみやすい人柄と的確なアドバイスから、地元の商工会議所や大学主催の経営者セミナーで講師を任されるなど、経営コンサルタントとしても注目されています。

常盤さんの大きな強みは、ズバリ公認会計士時代に培った数字をもとに現実を見抜く力。「帳簿上の数字だけでは何もわかりません。お客様の話を聞いたり、現物を見たり、決算書と照らし合わせていくと、その数字の意味するものが見えてくるんです。我々は現場の数を踏んでいますから、3期分くらいの決算書を見れば、即座にお金の流れが読み取れますし、大方の話を聞けば、1年後の姿も見通すことができます。売り上げは上がったはずなのに、利益が上がっていないとか、資金ショートを招きそうだとか…。その根拠はすべて数字にあります」

会計データをもとに、経営者と一緒にPDCAを回すのが常盤流

定評のある常盤さんの手法の一部を紹介すると…

最初にヒアリングするのが以下の項目。
【経営計画＆マーケティング】
どんな人にどんな商品やサービスを提供し、見込み客がどんなふうに顧客となるのか
【会計】
見積書はどういう形で出し、発注書や注文書はどういう形で届くのか
どのタイミングで商品やサービスを提供し、どんなふうに代金を請求するのか
いつ入金があり、どのタイミングで売り上げを計上するのか
【再びマーケティング】
アフターフォローはどうするのか
リピーター獲得のための手段は何か

円滑な事業運営には、Plan（計画）→Do（実行）→ Check（評価）→ Act（改善）の 4つのサイクルを回していくことが必要不可欠。経営学的にも知られた手法ですが、意外と有効に実践できていない企業が多いのもまた事実です。そこで、一つひとつのステップを踏みながら、どこが弱いのか、何が足りないのかを明確にし、他社の成功事例を紹介したりすることで、どんな行動を起こせばよいのか、経営者自身に気づきを与えています。

また、経営者と社員が目的意識を共有できるよう、役員会議や営業会議など企業の重要な会議に出席することも。先日は、参加者全員に自分の強みと弱み、会社の強みと弱みを10個ずつ提出してもらいました。次回以降は、それぞれの強みをどう生かしていくのか、さらに具体的に考えてもらい、必要に応じてアドバイスをする予定だとか。

経営者はもっと数字に敏感に、主体的になってほしい

一方でこんな厳しい一面も…。

「実は、最も重要なのが経営者のやる気なんです。でも、中にはすべてを我々に任せられると思っている人や、現実は分かっているのに、数字を見ない人もいます。だから、主体的に取り組んでもらうために、何事も1度は自分で考えて実践し、数字もきちんと見て、その上で『ここがわからないけど…』といった具体的な問いかけをしてくださいとお願いしています」

さらに…。

「事業は見込み客をつくることから始まり、ある程度成長すると、内部の体制を整えていかねばなりません。利益が生まれれば、節税対策が必要になり、上場を目指すなら、その準備もあります。我々はそれぞれの段階に応じて何をどのようにすべきかの原則を知っているぐらいで、あとは経営者と知恵を出し合いながら、試行錯誤するしかないんです。うまくいくか、いかないかは経営者次第。我々にできるのは、我々が持つ情報を最大限に伝えて経営者に気づきを与えること」

その言葉が示すように、雑談形式の勉強会や、「社長の右腕をつくるセミナー」「お金を守るセミナー」といったユニークなセミナーを開き、独自のノウハウを公開しているのも、顧客の利益向上を絶対的な使命と考える常盤さんだから。

「例えば、お客さまの中で、九州でのみ取り引きをしていた企業が、関東に販路をのばし、それが今、次の新しい収益の柱に育ってきているところがあります。我々が数字を通して厳しい現実を示したこともあるでしょうが、何よりも我々の言葉に耳を傾け、社長自身懸命に努力された成果だと思います。これからも、経営者さんとのコラボレーションを楽しみながら、中小企業を全力でサポートしていきます」

（2012年10月取材）

公認会計士と税理士のダブル資格で、中小企業の経営をサポート

ありのままの数字を通して企業の経営状況を分析、アドバイス

会計データをもとに、経営者と一緒にPDCAを回すのが常盤流

経営者はもっと数字に敏感に、主体的になってほしい

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