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紙媒体を電子化するサービスで、業務の効率化や生産性の向上をサポート

紙媒体の電子データ化を代行する文書管理のプロ

簑原敏幸

簑原敏幸 みのはらとしゆき
簑原敏幸 みのはらとしゆき

#chapter1

見積もりからスキャニング、納品まで一人で担うことで「高品質と低価格」を目指す

 電子帳簿保存法などの法整備が整い、電子データでの保存が可能になったことから、ペーパーレス化を推進する企業が増えています。

 「紙は情報。その情報を生かすためには電子化は必須です」と話すのは、福岡市に拠点を構える「Scantec福岡」の簑原敏幸さん。2019年に書籍や書類、写真、フィルムなどをスキャニングする代行サービスを開始しました。

 「『保管スペースの有効活用』『情報共有が容易』『劣化や紛失の危険を回避』など電子データ化にはさまざまなメリットがあり、デジタル技術の進歩とともに需要が高まっています」と簑原さん。積極的に進める事業者がある一方で、なかなか浸透しない理由もあると言います。

 「やはり電子データとなれば改ざんを心配して踏み出せない方もいますし、既存文書の量が膨大で費用がかさむのではと、躊躇する方もいらっしゃると思います。しかし、コロナを機にテレワークが推奨され、紙媒体を前提とした働き方が難しくなってきました。業務の効率化を目指すためも、アナログからの脱却は欠かせない要件となりつつあります」

 自社の強みについては「高品質で低価格」と強調。見積もりからスキャニング、納品まで自らが一貫して担うことで人件費を抑え、価格に反映するとともに、作業の精度を高めています。
 「コロナ禍で経済活動が停滞していましたが、みなさん業績の挽回に向かわれることでしょう。ペーパーレス化は生産性の向上にもつながりますので、ぜひ前向きにご検討いただきたいですね。持ち出しができない場合は出張訪問しますので、ご相談ください」

#chapter2

企業や医療機関の書類をスキャニング、細やかな作業で顧客の満足度を高めたい

 以前は文書管理といえば専用カメラで撮影して記録するマイクロフィルムが基本でした。「約500年の長期保存が可能と言われ、法的証拠能力が認められているから」と、現在のスキャン業務へと移行する前はマイクロフィルムのオペレーターとしての経験も長く、30年以上にわたり文書管理に携わってきた簑原さんは説明します。

 「適切な温度や湿度を保たなければならない上、閲覧に専用機が必要で、検索には時間がかかります。時代にそぐわなくなってきたため、現在は電子化が主流です」

 前職でもスキャニングを代行していたそうですが、コスト面でなかなか受注に結び付かず、どうやったらコストを抑えられるかを考えたときに、すべてを一人でやれば低価格で提供できるのではないかと独立しました。以降、企業や医療機関など幅広く対応。住宅会社から依頼を受けた住宅図面のスキャンの際には、筒に入った図面の巻き癖を直すことからスタートしました。
 「ホチキスで留めた書類は、一つ一つ外さなければならないし、破損があればテープで張り合わせなくてはなりません。文字の濃淡が違えば、その都度読み取り設定を変更。数は約15000枚に及び、完了まで4カ月を要しました」

 時間と労力を費やしましたが、「あの図面がこんなにきれいになるなんて」「営業先でもタブレットで確認でき、便利になった」と感謝され、苦労が報われたそうです。

 サラリーマン時代は技術職だったので、顧客の生の声を聞くことがなかった簑原さん。「注文をいただいた時のうれしさ、納品した時の達成感は、個人事業主だからこそ味わえるもの。もしお叱りの言葉があれば真摯に受け止め、さらにお客さま満足度を高めていきたいですね」と抱負を語ります。

簑原敏幸 みのはらとしゆき

#chapter3

文書管理の知識を備えた文書情報管理士1級を保有。法人だけでなく、個人にもアプローチ

 「特に営業活動や、宣伝をしているわけではく、ホームページから問い合わせが入ることがほとんどです。スキャニングの代行は、製本会社や印刷業者がサービスの一つとして手掛けていることが多く、私のように専門にしている会社は県内では珍しいのではないでしょうか。当方を見つけてくださった方には、誠心誠意対応させていただきます」

 簑原さんは、帳簿や伝票、契約書といった各種書類の取り扱いに関して知識を備えた、文書情報管理士1級の資格を保有。デジタル化の実務はもとより、作成・取得から活用、保管、破棄といった文書のライフサイクルについてもノウハウを持ち合わせています。

 現場での管理方法をアドバイスするなど、培ってきた経験値で法人の顧客をサポートするだけでなく、今後は個人にもアプローチしていきたいとか。
 「過去に撮影したフィルムをお持ちの方も、たくさんいらっしゃるでしょう。フィルムからのスキャニングであれば、当時の様子を鮮明に保つことが可能です。また、データで保存しておけば劣化することもありませんし、フィルムを保管しておく必要もなくなります。必要に応じてプリントアウトすればいいわけですから。思い出を確実に、そして美しく残すためにも電子化をおすすめいたします」

 京セラ、KDDIの創設者・稲盛和夫さんの「人間として正しいことを追求する」という格言を常に念頭に置いているという簑原さん。「自分ができることに最大限に取り組み、お客さまに喜んでもらえることが何よりの幸せですね」とほほ笑みます。

(取材年月:2022年10月)

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スキャニング代行サービス

Scantec福岡

『情報検索の向上』『保管や印刷のコスト削減』『紛失や劣化防止』などを目的に書類の電子化を目指す企業をサポート。スキャニングだけでなく受注から納品まで一人で行い、低価格で高品質なサービスを提供する。

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