家事動線×収納で暮らしが変わる!新築戸建ての家事ラク間取り事例

花田孝則

花田孝則

テーマ:注文住宅


朝、洗濯機を回しながら朝食をつくり、子どもの支度を見て、自分の身支度も済ませる。夕方は買い物袋を抱えて帰宅し、すぐに夕食の準備にとりかかる。新築戸建てをご検討の方とお話ししていると、「今の暮らしのバタバタを、家を建てたらどうにかしたい」というご要望をよくうかがいます。

実はこの「バタバタ」の多くは、間取り、とくに水廻りの配置と動線で大きく変わります。今回は、家事動線を重視して新築戸建てを建てられたお客様への、一級建築士としての提案と工夫をご紹介します。古賀市・福津市・宗像市エリアで、家事ラクな水廻りの間取りをお考えの方の参考になれば幸いです。

「廊下を歩く時間」が家事の負担を増やしている
家づくりのご相談で意外と見落とされがちなのが、「廊下の存在」です。多くの方が部屋の広さや見た目のデザインを気にされますが、私が設計で最初に向き合うのは、家族が毎日どう動くかという「動線」のほうです。

動線とは、人が生活の中で移動する経路のことを指します。とくにキッチン・洗面・浴室といった水廻りは、一日のうちに何度も行き来する場所です。ここがバラバラに配置されていると、料理の合間に洗濯機のある場所まで往復し、また戻ってくる、という無駄な移動が積み重なります。一回一回はわずかな距離でも、毎日、何年も続くと相当な負担になります。

今回のお客様には、この「移動のロス」をなくすことを設計の軸に据えてご提案しました。具体的には、廊下をできるだけ減らし、水廻りを一か所にまとめるという考え方です。廊下は通り抜けるだけの空間ですが、その分の面積を生活に使う空間へ振り向けられれば、同じ床面積でも暮らしの密度が変わってきます。

キッチン・洗面・浴室を1階に集約する間取り
このお住まいで特に工夫したのが、キッチン、洗面、浴室といった水廻りを1階にまとめて配置した点です。家事の中心になる場所を一か所に集約することで、朝夕の忙しい時間帯でも、1階だけでスムーズに家事をこなせる設計にしました。

料理をしながら洗濯機を回し、その流れで洗面まわりを整える。一連の家事が短い移動でつながるため、「あちこち歩き回るうちに気づいたら時間が経っていた」という状況が起こりにくくなります。廊下を歩く時間を減らすことが、結果として家事の時短につながるのです。

しかし水廻りを集約する間取りは、ただ近づければよいというものではありません。家族が同じ時間帯に重なって使ってもぶつからないよう、それぞれの動きを想像しながら配置を決めていきます。

私がこの場面で必ず行うのは、朝の身支度と夕方の家事という「一番混み合う時間」を頭の中で再現してみることです。図面の上で家族を動かしてみると、どこで動線が交差するのか、どこに待ち時間が生まれるのかが見えてきます。

「適材適所」の収納が、散らからない家をつくる
家事のしやすさは、収納の置き場所でも大きく変わります。そこで私が大切にしているのは、「使う場所の近くにしまう場所をつくる」という適材適所の収納計画です。

このお住まいでは、まず階段下のデッドスペースを玄関収納として活用しました。階段の下は天井が斜めになり使いにくいと思われがちですが、靴やアウトドア用品をしまう場所としては十分に機能します。捨ててしまいがちな空間を、収納として無駄なく生かすわけです。

さらに、キッチンの近くにはパントリーを設けました。パントリーとは、食品や日用品のストックをまとめてしまえる収納スペースのことです。買い物から帰ってそのまましまえる位置にあると、キッチンまわりが片付きやすくなります。

加えて、家族の衣類をまとめて収納できるファミリークローゼットも、生活動線に沿った場所に配置しました。「使う場所の近くにしまう」という発想を徹底することで、片付けのための移動そのものを減らせるのです。

敷地を活かすオーバーハング設計で、駐車スペースを確保
家事動線と並んで、限られた敷地をどう生かすかも住まいづくりの大きなテーマです。このお住まいでは、オーバーハング設計を採用しました。オーバーハングとは、2階の一部を1階よりも外側にせり出させる設計手法のことです。

このせり出した部分の下を活用することで、敷地を有効に使いながら、車2台分の駐車スペースを確保しました。1階部分の床面積を抑えつつ、2階で必要な広さを確保できるため、敷地に対して暮らしの空間を効率よく配分できます。

ただし、上の階をせり出させる設計は、構造の安全性が何より重要です。せり出した部分を支えるためには、建物全体でしっかりと荷重を受け止める必要があります。

一級建築士事務所として、私たちは構造計算を徹底し、安全性を確認したうえでオーバーハングを取り入れています。見た目の格好良さだけでなく、地震や台風から家族を守れる構造であることを大前提にしているのです。

視線を気にせず楽しめるプライベートなウッドデッキ
家事をラクにする工夫と合わせて、暮らしの「楽しみ」を広げる提案も大切にしています。このお住まいでは、リビングからフラットにつながるウッドデッキを配置しました。

室内と段差なくつながることで、ウッドデッキはリビングの延長として使えます。さらに、外からの視線をほどよく遮る目隠し壁を設計しました。これにより、ご近所の目を気にすることなく、屋外の時間を楽しめる空間になります。

たとえば、釣ってきた魚を七輪で焼いて、その場で味わう。そんな大人の贅沢なひとときを、気兼ねなく愉しんでいただけます。ウチとソトが一体になったプライベートなアウトドア空間です。

家の中の家事動線を整えることと、外で過ごす時間を豊かにすること。一見すると別々のテーマに見えますが、どちらも「その家族がどう暮らしたいか」という同じ問いから生まれています。

有限会社ライフスタイルでは、暮らしの効率と楽しみの両方を、一枚の間取りの中で形にすることを心がけています。

間取りは「人生の設計図」として考える
水廻りの集約も、収納の配置も、オーバーハングも、すべては「この家族が毎日をどう過ごすか」から逆算した提案です。間取りとは単なる部屋の配置図ではなく、家族の時間をどうデザインするかという人生の設計図そのものだと、私は考えています。

新築戸建てを建てるとき、多くの方は「今の不満」から出発されます。狭い、収納が足りない、使いにくい。もちろんそれらは解決すべき課題です。けれども一歩先を見据えて、「これから家族でどんな時間を過ごしたいか」まで一緒に考えることで、長く心地よく住める住まいが生まれます。

古賀市をはじめとするこのエリアの気候や暮らし方を熟知しているからこそ、地域に根ざした具体的なご提案ができると考えています。家事動線を見直す家づくりについては、ホームページでも事例を紹介していますので、あわせてご覧ください(https://your-lifestyle.jp/)。

まとめ
家事の負担は、廊下を減らして水廻りをまとめるという間取りの工夫で、確実に軽くできるものだと私は考えています。毎日の暮らしを思い描きながら一緒に設計することが、家事ラクな住まいへの近道です。

・新築戸建てで家事の負担を減らしたい方
・水廻りや収納の動線でお悩みの方
・限られた敷地を有効に活用したい方

家づくりのご相談は、有限会社ライフスタイルへお気軽にお寄せください。

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Mybestpro Members

花田孝則
専門家

花田孝則(建設業)

有限会社ライフスタイル

顧客の要望を取り入れながら、デザインと機能性、コストパフォーマンスのバランスが取れたプランを提案。設計から施工まで一貫した体制を整備することで、スピーディーで柔軟な対応が可能です。

花田孝則プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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