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「街の印刷屋さん」として多様な紙媒体を手掛け、企業のプロモーションをサポート

顧客の思いをカタチにする印刷のプロ

小林賢治

小林賢治 こばやしけんじ
小林賢治 こばやしけんじ

#chapter1

4面構造で情報量が多いフラッパー印刷で、手に取る人にインパクトを

 「商品やサービス、イベント、キャンペーンなどを広く周知し、購買や集客を後押しします」と話すのは、北九州市に拠点を構える「ケイプリントオフィス」の代表・小林賢治さん。

 印刷や製本などを手掛け、個人事業主や中小企業のプロモーションをサポート。チラシやカタログ、ポスター、名刺に封筒、案内状、横断幕や垂れ幕、のぼり旗などを制作。紙をはじめ、布やビニールなど扱う素材も多岐にわたります。

 「相手にインパクトを与えるツールとして、フラッパー印刷がおすすめです。1面、2面と折り目に沿って開く4面構造になっていて、1枚の面積に4倍の情報量を記載できます。名刺サイズからA4サイズまで11種類のバリエーションがあるので用途は幅広く、特に名刺交換会や懇親会、パーティーのような多くの人が交流する場で受け取った側の印象に残りやすく、存在感を示せます」

 小林さんは、同窓会などの記念誌や映画の台本、レストランのメニューなど個別性の高いものや、小ロットのアイテムも受託。個展や展示会で、写真やアート作品を掲示するパネルも請け負っています。

 「翌日に納品してほしい」「コストをできるだけ抑えたい」といったスケジュールや予算の相談にも乗り、時には「生地を持ち込んでハードカバーに仕立てたい」と特殊なリクエストが寄せられたことも。柔軟な対応力が最大の強みだと言います。

 「ある高校のOB会からは壮行会のパンフレットに加え、スライドショーの作成を頼まれました。当方の専門外で手探りではありましたが、会合で上映していただきうれしかったですね」

#chapter2

食材など、資源をアップサイクルしたエシカルペーパーでSDGsに貢献

 小林さんは会社勤めを経て、母親が社長を務める製本会社に入社。営業として尽力しますが業績は芳しくなく、事業の幕を下ろすことに。

 「家業に入ってからは、用紙をまとめ表紙をつける製本加工や印刷データを作成するDTP、ページを配置する面付け、デザインなど読み物として整える一連の技術を身に付けました。業界での人脈も築き、起業を決意しました」

 2014年10月、「ケイプリントオフィス」を立ち上げた小林さん。顧客のイメージや要望をかなえるため、水ぬれや色あせに強いインク、マット紙、光沢紙、光を透過する電飾フィルムなどを駆使。各種素材を検討する中、産業廃棄物を再利用した紙に感銘を受け、ごみを削減して環境保護に貢献するべく、福岡県の「ワンヘルス宣言事業者」に登録しました。

 「当方はバナナの茎や竹、卵の殻、食用に適さないお米を原料にしたエシカルペーパーを取り扱っています。少し値が張りますが、『SDGs(持続可能な開発目標)』を推進する一環として採用する企業は増えています」

 デジタル化が進み、ペーパーレスが加速していますが、資源をアップサイクルし、紙ならではの見やすさ、読みやすさが見直されている一面もあります。小林さんは卸業者と連携し、ラインアップを増やしています。

 「廃番になり、お客さまが希望する銘柄を見つけるのが困難なケースも増えましたが、使用することで社会問題の解決につながる素材もあります。紙にはまだできることがあると信じています」

小林賢治 こばやしけんじ

#chapter3

プラスチックの代わりに紙を使ったファイルなども展開し、自然環境に配慮

 創業以来、「街の印刷屋さん」としてさまざまなニーズに応え、地域の信頼を積み重ねてきた小林さん。紙の可能性と価値を発信するため、新しい商品の提案に日々尽力しています。

 「環境負荷を減らす取り組みとして、資料を挟むクリアファイルのプラスチックを紙に置き換え、接着剤を使用しないエコ・プレスバインダーも展開しています。エシカルペーパーと同様、竹や米のほか、サトウキビの絞りカスから作られるバガス紙もあります」

 国際的な組織「森林管理協議会」が定めた規格に従い、適切に管理された木材を使ったFSC認証紙も用意。森林資源を守る製品として注目を集めています。

 「サンプルもございますので、ぜひお問い合わせください。ノベルティとして取引先や顧客に配布すれば、自然に配慮する企業として認知してもらうきっかけになります」

 表現の幅を広げるためドローン撮影も実施。対象を俯瞰(ふかん)で捉え、スケール感を演出します。

 「パイロットを手配し、ドローンで空撮した写真を額装して納めます。建物の竣工時にメモリアルとして、また観光ガイドに載せる景勝地などのビジュアルとしてご活用いただけます」

 1枚の中にコンセプトや世界観を描き出して見る人の心をつかみ、手に取ってもらうことで優しい風合いを伝え、視覚、触覚など人の感覚にアプローチするのが紙の魅力。

 「印刷に関することであれば、お気軽にお声掛けください。皆さまの思いやメッセージを具現化します」と小林さんは呼び掛けます。

(取材年月:2025年6月)

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紙はもちろん、布やビニールなど多様な素材への印刷に対応。長年の実績と企業とのつながりを生かし、既製品にとらわれず、顧客の特殊な要望にも柔軟に応える「街の印刷屋さん」です。

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