「物を減らす」よりも「物語を残す」片づけ
年齢を重ねるにつれて、家の中の暮らし方やモノの持ち方にも変化が必要になってきます。
子どもが巣立ったり、親の介護が始まったり、自分の体の不調に気づいたりと、人生の節目を感じる場面が増えていくのも当然ですね。
そんな時だからこそ、一度暮らしを見直してみませんか。
こんにちは
住まいと暮らしのコンサルタント 川崎育代です。
片づけというと「減らす」「捨てる」が目的のように思われがちですが、実は暮らしの“健康診断”のようなもの。
体のメンテナンスで定期的に病院に通うのと同じように、家や暮らしも「ひどくなる前」に点検し、小さな改善を積み重ねていくことが大切です。
家の不調も「未病」のうちに
体の健康でよく言われる「未病」という考え方。
これは、病気ではないけれど健康ともいえない状態を指し、早めの対応で不調を防ぐという考えです。
家や暮らしも同じで、使いにくさや不便さは“サイン”として現れます。
- 通るたびに何かにぶつかる動線
- 取り出しにくい収納
- 片づけてもすぐ散らかる場所
こうした「ちょっと気になるな」という違和感は、住まいの未病のサインです。
そのままにしておくと、モノがどんどん増え、掃除や管理が大変になり、暮らしの快適さを損なってしまいます。
暮らしの軽やかさは未来の安心
家の中が散らかりやすくなる理由のひとつは、「今の自分」に合わないモノや仕組みが残ったままだからです。
- 昔は必要だったけれど、今は使わないモノ
- 家族構成やライフスタイルが変わったのに、変えていない収納や家具の配置
そうした“今の暮らしと合っていないもの”を見直すだけでも、暮らしはぐっと軽やかになります。
また、親世代の荷物整理を経験すると、誰もが「自分のことは自分で整理しておきたい」と感じるもの。
将来、家族に負担をかけないためにも、早めに整えておくことは未来への贈り物です。
「定期的な見直し」を習慣に
片づけというと「一気にやらなければ」と思い込みがちですが、暮らしの見直しは健康診断のように定期的なケアがおすすめです。
年に一度、誕生日や記念日などを目安に「家の見直し日」を決めるのもいいでしょう。
季節の変わり目や衣替えのタイミングもぴったりです。
無理なくできる範囲で「気になる場所を一つずつ整える」という小さな習慣なら、負担も少なく、続けることができます。
「暮らしの健康寿命」を延ばす
家の中を整えることは、体や心の健康にも直結します。
モノが多すぎると掃除や管理が大変になり、気持ちも疲れてしまいがち。
一方で、整った住まいは日々の暮らしを快適にし、行動や気持ちにもゆとりを与えてくれます。
片づけを「未来の自分や家族への投資」と捉えれば、その一歩がぐっと軽くなるはずです。
まとめ
暮らしの見直しは、「リフォーム」や「模様替え」といった大掛かりなものではなく、体のケアと同じく“定期的なメンテナンス”として習慣にすることが大切です。
ひどくなる前に手を打ち、小さな不便や違和感に早めに気づいて整えていくことで、家も心も健康寿命を延ばすことができます。
今の暮らしをチェックして整えることは、未来の自分や家族にとっての安心につながりますね!



