何にお金をかけたい? 年末に“家計の使い方”を見直す方法
お盆の帰省やお墓参り、親戚との集まり──
普段なかなか会えない家族と過ごすこの時期、
改めて“実家”のことを意識する人は多いのではないでしょうか。
こんにちは
住まいと暮らしのコンサルタント 川崎育代です。
久しぶりに帰った実家で、なんとなく気になったこと。
- 散らかっているわけではないけれど、少し物が増えた気がする
- 以前より掃除が行き届いていない?
- 暑いのにエアコンをつけていなかったり、日用品がやたらとストックされていたり
それらは、親の体力や気力の変化を映し出す“暮らしのサイン”なのかも。
でもだからといって、「すぐに片づけを始めましょう!」という話ではありません。
この記事では、今のタイミングだからこそ持ちたい“視点”について、お伝えします。
親にとっての「家」とは、人生そのもの
今のシニア世代にとって、家は単なる住まい以上の意味を持っています。
長年暮らしてきた家には、思い出も、こだわりも、苦労の歴史も詰まっている。
だからこそ、簡単にモノを手放すことができないし、「片づけよう」と言われること自体が、
自分の歩んできた人生を否定されたように感じる方もいるのです。
それでも、実は多くの親世代が「子どもには迷惑をかけたくない」と思っています。
「自分の家のことは自分で何とかしたい」
「でも、どこから手をつけたらいいかわからない」
そんな本音を、誰にも打ち明けられずに抱えている方も少なくありません。
子の立場でできる“きっかけ”の作り方
実家の片づけにおいて、いきなり「この部屋、片づけようか?」と切り出すのは逆効果。
では、何から始めればいいのでしょうか。
たとえば、昔のアルバムや家具を見ながら
「この棚、懐かしいね。小さい頃、ここで○○してたなぁ」などと話しかけてみる。
そんな思い出話が、家やモノへの「対話の入り口」になります。
「片づけよう」ではなく、「この部屋、もう少し使いやすくできるかな?」
「お父さんたちがラクに暮らせるようにしたいね」
という“暮らしやすさ”をテーマにすることで、親も耳を傾けやすくなります。
また、「いつか空き家になるかも」といった未来の不安に目を向けるより、
「この家でこれからも快適に過ごすには?」という前向きな視点で話すことも大切です。
実家と家族を、これからどう見つめていくか
親の家を片づけるということは、ただモノを減らすことでも、空間を美しく整えることでもありません。
「親の思いを受け取りながら、これからどう暮らしていきたいか」を共有すること。
片づけは、その過程で少しずつ始まっていけばいいのです。
だからこそ、今回の帰省や家族の時間を、“始まりのきっかけ”として大切にしてみてください。
親の立場、子の立場──
それぞれの想いに触れながら、これからの家族の関係性を見つめること。
それが、実家や家との新しい向き合い方に、そっとつながっていくのではないでしょうか。



