湯気の中でリセットを──秋の夜は“整う時間”
蒸し暑い夏。帰宅して玄関を開けた瞬間、ムワッと立ちこめる熱気にげんなり…。
共働きや日中家を留守にする家庭では、「窓もカーテンも閉めっぱなし」「風が入る余地がない」状態が多く、家の中に熱がこもりがちです。
こんにちは
住まいと暮らしのコンサルタント 川崎育代です。
エアコンをつけても、しばらくは暑さが残っていて、なんとなく空気がこもっている感じが抜けない。
そんなときは、「風の通り道」をつくる整え方を試してみましょう。
風が通らない家には、理由がある
風が部屋に入ってこない、抜けていかない──その原因は、窓の位置だけではありません。
家具の配置や、ものの置き方が「風の流れ」を遮っていることも多いのです。
特に背の高い収納家具や、ソファ・本棚などが通気を邪魔しているケースは意外と多く、窓と窓の間をつなぐ“風の通路”が途中でふさがっていることも。
また、カーテンやパーテーションが「風の壁」になっていることもあるんです。
風の道をつくる3つの整えポイント
①家具の背を避けて、空気の抜け道を意識する
リビングや廊下に背の高い家具がある場合、風の通りが止まってしまうことがあります。
なるべく風の通り道には“抜け感”をつくるのがポイント。
たとえば家具の位置を少しずらすだけでも、風の流れが変わります。
②帰宅後すぐに“対角線の窓”を開ける
空気を一気に入れ替えたいときは、家の端と端──
たとえば玄関とベランダ、廊下の小窓とリビングの掃き出し窓などをセットで開けてみて。
空気が動く「入口」と「出口」をつくることで、風の道が一気に通り抜けます。
③扇風機やサーキュレーターで“風の通訳”を
自然の風が届かない場所には、機械の力も借りて風を流すのがおすすめ。
外向きに扇風機を置けば、こもった熱を排出し、内向きにすれば外気を呼び込めます。
特に帰宅直後のムンムン対策には、窓際に置いた「外向き扇風機」が効果的です。
夏だからこそ、モノの整理が風を生む
窓まわりにモノを置かないだけで、風は驚くほど入りやすくなります。
また、長く閉め切っていると、網戸やカーテンがほこりで目詰まりを起こしていることも。
掃除をするだけで、空気の通りが変わることもありますよ。
カーテンも夏仕様に替えて、風が抜けやすく、軽やかな素材を選んでみては?
さらに、玄関や廊下にも風が抜けるようにしておくと、帰宅時の空気がずいぶん違ってきます。
まとめ:暑さを“整える”ことで、快適な暮らしに
夏の暑さ対策は、エアコンだけではありません。
ほんの少しモノの置き方を変えたり、空気の抜け道を整えたりするだけで、部屋の空気感が変わります。
帰宅後すぐに快適な空間に整えるためにも、「風の通り道」を意識した暮らしを。
自然の力をうまく取り入れれば、気持ちもすっと軽くなり、毎日の疲れも和らぎます。
家の中だけでなく、職場や人間関係など、風通しのいい環境をつくっていきましょうね!



