色選びに迷わない!「配色のコツ」と「部屋づくりの黄金ルール」
春は、新しいことを始めたくなる季節。
寒さがやわらぎ街にも色が戻ってくるこの時期は、心も自然と軽くなって、何かをリセットしたり、新しく整え直したくなりますよね。
こんにちは
住まいと暮らしのコンサルタント 川崎育代です。
そんな「リスタート」にぴったりなのが、部屋の模様替え。
整理収納や家具の配置換えももちろんおすすめですが、今回はもっと手軽に、そして効果的に気分を変えられる方法をご紹介します。
それは、「色から始める模様替え」。
色がもたらす心理的効果についてお話しします。
色には、気持ちを変える力がある
色を楽しみたいけれど、色選びは難しい、センスが必要…と思っていませんか?
実は、色には私たちの感情や体感に直接働きかける効果があることがわかっています。
なんとなく「落ち着く」「元気になる」と感じる色には、ちゃんと理由があるんです。
■ 色相(色味)の効果
たとえば冬になると、自然と赤やオレンジなど“暖色系”を選びがち。
これは、赤系の色が「暖かく感じる」性質を持っているから。
逆に青や水色は、見た目にも涼しく、実際に体感温度を下げる効果まであると言われています。
※青色は血圧を下げ、呼吸を落ち着かせるなどリラックス効果も。
■ 明度(明るさ)の違い
色の明るさによっても、部屋の印象は大きく変わります。
・明るい色 → 軽さ、開放感、やさしさ
・暗い色 → 重厚感、落ち着き、安心感
白っぽい色は柔らかく、黒に近づくほど空間を引き締める効果があります。
「広く見せたい」「スッキリさせたい」なら明るめを選ぶのが◎。
■ 彩度(鮮やかさ)の印象
色の明るさと同様、色の鮮やかさや強さも部屋の印象に影響します。
・鮮やかな色 → 元気、華やか、アクティブ
・落ち着いた色(グレイッシュ)→ 静けさ、安定、穏やかさ
特に、外から帰ってきたときに「ホッとできる空間にしたい」「もっと明るい気持ちになりたい」など、気分に合わせた色選びがカギになります。
時間の感じ方まで変わる?「色と時間感覚」の不思議
色は、温度や気分だけでなく、「時間の流れの感じ方」にも影響します。
たとえば、暖色系(赤・オレンジ・黄色など)は時間を長く感じさせる傾向があり
寒色系(ブルー・青緑など)は逆に、時間を短く感じさせることがわかっています。
「集中したい」「ゆったり過ごしたい」など、目的に応じて色を選ぶのもひとつの工夫です。
・夫婦の寝室や団らんスペースには、ゆっくり落ち着ける暖色系を
・書斎や仕事スペースには、時間を短く感じさせて集中を助ける寒色系を
集中とリラックス、どちらを望むかで、色の選び方が変わるんですね。
色でつくる「なりたい自分・なりたい空間」
色は単に目に映るだけではなく、感情やイメージ、連想を引き出すスイッチのようなもの。
たとえば、「赤」といえば りんご?いちご? それとも太陽?
その人の記憶や体験によって、思い浮かべるものは変わります。
具体的な連想だけでなく、情熱、陽気、やる気といった「抽象的な連想」もありますね。
だからこそ、「自分の好きなもの」や「なりたい気分」に寄り添って色を選ぶのがおすすめです。
| 色 | イメージ・心理的効果 |
|---|---|
| 赤 | 情熱、やる気、温もり/時間が長く感じられる |
| 橙(オレンジ) | 社交的、癒し、活力 |
| 黄 | 幸福、記憶力UP、ポジティブ |
| 緑 | 自然、安心、目の疲れ緩和 |
| 青 | 冷静、集中、睡眠促進/時間が短く感じられる |
| 紫 | 上品、インスピレーション、神秘性 |
| 茶 | 落ち着き、調和、大地の安心感 |
| 白 | 清潔、広がり、シンプル |
| 黒 | 高級感、引き締め、モダン・静けさ |
「なんかこの色、好きだな」と感じるものは、あなたにとって心地いいエネルギーを持っている証拠。
そんな色を、クッションカバーやラグ、照明のシェードなど小さなところから取り入れてみましょう。
まとめ「色を味方にする模様替え」
模様替えというと、大掛かりなイメージがあるかもしれません。
でも「色を取り入れる」だけなら、簡単に始められます。
- 好きな色のクッションを置いてみる
- 気分を変えたいエリアにラグを変えてみる
- 照明の色味を調整してみる
…などなど
色の力で、部屋だけでなく、気分も整える春にしませんか?
あなたの“なりたい気分”を、色のチカラでサポートしてくれますよ。



