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来日以来、消防設備業で20年。知識と経験豊富な消防設備士が点検から工事までトータルで対応

迅速丁寧な消防設備の点検整備・工事で地域の安全を守るプロ

大坂弁砂明

迅速丁寧な消防設備の点検整備・工事で地域の安全を守るプロ 	大坂弁砂明さん
大坂弁砂明さん消防設備の点検風景

#chapter1

いざという時に命と財産を守る消防設備。日頃からの点検整備が大切

 マンションやオフィス、工場や学校。これら日常で使う施設は消防法上『防火対象物』にあたり、所有者・管理者は消防設備の設置と定期点検、消防署への報告義務があります。また現在、戸建てを含むすべての住宅に住宅用火災警報器の設置が義務づけられていることをご存知でしょうか?

 「万が一の火事は、いつどこで起こるか分からない。だから、いざという時に消防設備が作動するかを確認しておくことが大切です」
そう話すのは、有限会社大坂室内代表取締役の大坂弁砂明(べんじゃみん)さんです。安全靴と作業着が似合うがっしりとした体躯に、186㎝の長身。外見はアメリカン・タフガイそのものですが、口から飛び出すのは南部弁(青森県南部の方言)交じりの日本語です。
 来日後20年以上消防設備工事業に携わり、消防設備士をはじめ数々の資格を取得。日本語での受験に苦労しましたが、「仕事が好きだから。たくさん勉強して、お客さんに聞かれたことをすぐに答えられるようになりたい気持ちのほうが強かった」とほがらかに言います。

 八戸市内の消防設備工事会社を退職し、独立したのは2018年のこと。義父が営む内装工事会社に防災部門を設立し、同時に会社の代表も受け継ぎました。
内装部門は義父が担当。大坂さんは青森県内・岩手県北の企業や工場、飲食店など現場を飛び回る日々です。第二種電気工事士、高所作業車運転などの資格も持っているため、消防設備の点検から書類作成・提出、不備があった際の工事までトータルで手がけることができます。

#chapter2

アメリカ空軍から防災の道へ。8年かけて資格取得。異色の経歴を持つ消防設備士

 流暢な日本語を操る大坂さんですが、青森県在住歴が長く「標準語は喋れないよ(笑)」とか。クライアントのもとを訪れる際は「言葉遣いに一番気を遣います」
問い合わせの段階でできるだけ要望を聞き取るように心がけ、下調べと資料集めを完璧にしてから現場へ向かうようにしています。

 そんな大坂さんが来日したきっかけは、アメリカ空軍への入隊。「日本といえば東京」という認識で、赴任先の青森のことはまったく知りませんでした。北東北で涼風が立つ8月下旬、半袖・短パン姿で震えながら三沢空港に降り立ったのは21歳のとき。見渡す限りの田んぼと畑を見て「行き先を間違ったんじゃないか?」と戸惑ったそうですが、今は「青森でよかった。田舎育ちの私がいきなり大都市に行っていたら、人が多すぎて日本が嫌いになっていたかもしれないから」と茶目っ気たっぷりに話します。
 職務は三沢基地の警備。日本の警察官と行動することが多く、言葉の壁を越えて地域の人々と心を通わせていきました。そして2年の任務を終えても日本に残り、八戸市の消防設備会社に就職。日本語を猛勉強する日々の始まりでした。
「日常会話より防災の専門用語のほうを先に覚えたくらいです(笑)」
消防設備士や消防設備点検資格者といった資格は、8年間かけて1つ1つ取得しました。

ギターで演奏する大坂弁砂明さん

#chapter3

人生の半分を暮らす青森で「仲間と拠点を増やし、より多くの人の安全を守りたい」 趣味は音楽と空手!

 1,000本以上の消火器を備える大工場の点検は、年間を通して計画的に。飲食店は開店準備に入る前の早朝に点検し、衛生管理を徹底している食品工場の場合、休業日に合わせて点検。自然災害などで機器の誤作動が起これば、昼夜を問わず駆けつけます。
「楽な仕事ではないけれど、だからこそやりがいがある」と、大坂さん。
「毎日違う現場に行き、さまざまな業種のお客さまと話せるから毎日が新鮮。何年やっても飽きません。お客さまが困っていたらすぐに応えたいし、頼ってもらえると嬉しいですね」
コツコツと仕事をこなすうちに仲良くなり、バーベキューをしたり飲み会を開いたりと、クライアントと友人付き合いに発展することもしばしばです。

 お客さまの悩みに応えたいと頭を悩ませたときには、趣味のベースを弾いて気分転換することもあります。
「一つのことだけしていると、行き詰まったときに突破できない。考え込んでいるときに弾くと、アイデアがひらめくんですよ」

 プライベートでは約10年前から空手を始め、黒帯を取得したほか東北大会出場経験も持っています。日米の文化の違いについて講演を引き受けるなど、忙しい合間を縫い、日本とアメリカの架け橋としても活動しています。
「連休に一時帰国した時に生年月日を聞かれて、『昭和…』と言ったら変な顔をされました(笑)」と、日本になじんでいるゆえのエピソードも披露してくれました。

 今後の目標は「スタッフと拠点を増やし、より多くのお客さまをサポートすること」
また「全員が同じ質の高いサービスを提供できるように」と若手スタッフの資格取得を会社として支援しているほか、六ヶ所村への支社設立に向けて準備を進めています。
「ふだん触れる機会がないかもしれませんが、人の命や財産を守る、やりがいのある仕事です」と、新たなスタッフも募集中です。

(取材年月:2019年10月)

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大坂弁砂明

迅速丁寧な消防設備の点検整備・工事で地域の安全を守るプロ

大坂弁砂明プロ

消防設備士

有限会社大坂室内

20年以上のキャリアを持つ消防設備士が点検から設置・改修工事まで一貫してお引き受けすることで低コスト・スピーディ・的確なサービスを提供。社内に内装部門があり内装と消防設備設置を一度に行うことも可能。

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