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きれいで長持ちする塗装は当たり前! 熱血職人社長が見つめるのは、お客さまの安心・幸せな暮らしです

塗装で地域の暮らしを守り、未来を彩るプロ

田中雅章

塗装で地域の暮らしを守り、未来を彩るプロ 田中雅章さん
田中雅章さん塗装風景

#chapter1

業績右肩上がりの塗装店、秘訣は職人にあり。礼儀・挨拶・掃除を徹底すれば技術はついてくる

 真っ白な壁に大きく『塗』の文字。八戸市根城、大通りの交差点に建つ八戸ペイントの社屋を一度見たら、忘れる人はいないでしょう。ユニークで開放的な社屋はそのまま、同社の創業者で代表取締役社長・田中雅章さんのイメージと重なります。人懐こい笑顔に快活な口調が印象的。2017年の立ち上げ以来、業績を伸ばしている理由は「職人じゃないですかね?」と話します。

「うちの職人は、人の話を聞くときは相手の方に顔と体を向ける。挨拶はきちんと立ち止まってする。最後は現場や用具だけでなく、その周辺の道路まで掃除をして帰る。礼儀・挨拶・掃除は地域一番だと思ってますし、ここができればおのずと技術も身につく。お客さまや仕事への敬意が育まれるからです。職人こそうちの強み。それは自信をもって言えることです」
この言葉を裏付けるように、施工後のお客さまアンケートには「細かい部分も丁寧に作業してくれて満足」「職人さんが礼儀正しくて信頼できました」と、仕事ぶりとともに職人を評価する言葉が並んでいました。

 「責任の持てる仕事をするために」と営業エリアを基本的に会社から20㎞圏内に絞っているにも関わらず、売上は右肩上がり。順風満帆に見える田中さんの仕事人生ですが、かつては失意の底に沈み、もがいていた時期がありました。

#chapter2

意気込んで独立するも職人に見放され一転ピンチに。恩人との出会いで気づいた〝塗装業の使命〟とは?

 高校卒業後、溶接業や塗料販売業を経験した田中さん。独立開業を目指して塗装の修業を始めたのは、27歳の頃です。32歳で個人事業主として開業。「これでお客さまに最高の技術を提供できる!」と期待に胸膨らませていたものの、待っていたのは厳しい現実でした。

 当時、仕事は大手塗装業者の下請けが主。決められたスケジュールや予算を守ることに精一杯で、常に時間に追い立てられる日々でした。
「急いだ仕事ぶりが災いして、塗り直しになったこともあります。私自身の経験・技術不足に加えて時間不足。お客さまに最善のものを提供できていないのは痛感していたけど、打開策が分かりませんでした」
 追い打ちをかけるように、5人いた従業員が1人を除いて退職。
「当時は部下が思う通りに動かないと『何をやってる!』と怒鳴ってばかりだったんですね。今思えば、働いてくれているスタッフに対する思いやり、敬意が足りなかった」
残ったのは負債だけ―。絶体絶命の状況下、知人から聞いた『塗魂(とうこん)ペインターズ』の名前が心に残り、田中さんは藁にも縋る思いで群馬県へと向かいます。

「塗魂ペインターズ」は、塗装職人によるボランティア団体。全国170以上の塗装業者が入会し、それぞれの地元で公共施設などの塗装を無償で行っています。その会長である宮嶋祐介さんは群馬県でも有名な塗装店を経営し、県内に3つの支店を展開する敏腕社長。駅で落ち合った田中さん夫妻を酒席でもてなすと、仕事の進め方や集客のコツまで、ノウハウを余すところなく授けてくれました。
「見ず知らずの私の話をじっくり聞き、『この先どうしたい?』と丁寧に問いかけてくれた。〝無償の愛〟とはこういうものだと感じたのを覚えてます」

「塗装はただ塗るだけの仕事じゃない。塗装で建物を彩り、守ることで、お客さまが安心して暮らせるようにするのが本当の使命」
 進むべき道を見出した田中さん。八戸に戻るとすぐに現在の場所に事務所を移転し、屋号を八戸ペイントと定めて株式会社を設立しました。

八戸ペイントスタッフと田中雅章さん

#chapter3

「お客さまの幸せが私たちの幸せである」 経験の全てを力に替えて、今日も八戸のまちを塗る!

 八戸ペイント立ち上げ後は「お客さまと直接つながりたい」とホームページやチラシでPRを開始。社内では毎朝の朝礼をスタートし、チームワークを高めていきました。また、ブログはほぼ毎日更新中。田中さんの日々の仕事ぶりや思いを発信しています。

今春、企業理念を見直しました。
掲げたのは「お客さまの幸せが私たちの幸せである」。
「無理をしてお客さまに尽くす…みたいなことじゃなく、お客さま、地域、会社、従業員、全部が幸せじゃなきゃうまく回らないと気づいたから。塗装屋にできる地域貢献をしたい」
母校の小学校の外壁塗装を依頼された際には、ボランティアで内壁も塗装。新型コロナウイルス感染症の流行を受け、光触媒とガラスコーティングの技術を使って建物内外の細菌・ウイルスを除去する新サービスも始めました。

 異業種が集まる会合に積極的に参加したり、心理学を学んだり。一見、塗装に関連がなくても、直接利益につながらなくても、お客さまに、仲間に、地域に役立つなら田中さんにとっては挑戦する意味があります。出会いと人の縁を大切にしながらさまざまなことを吸収し、結果的に、学んだ全てが本業に生きているといいます。
「塗装で地域の暮らしを守り、未来を彩る」
ブレることのない信念を胸に、田中さんはこれからも〝塗装道〟を邁進し続けます。

(取材年月:2020年6月)

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専門家プロフィール

田中雅章

塗装で地域の暮らしを守り、未来を彩るプロ

田中雅章プロ

建設業(屋根・塗装工事業)

八戸ペイント(株式会社タナカ工業)

適切な塗料を選び高い技術をご提供するのは国家資格・一級塗装技能士として当たり前。塗装で建物を守ることで安心して暮らせる環境を整え、地域の未来を彩ることこそ使命です。職人の育成にも力を入れています。

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