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豊富な不動産経験と士業ネットワークで、土地所有者と借地権者 が納得する借地整理や課題解決を行う

借地の整理と課題解決を行う相続不動産アドバイザー

園部正也

園部正也 そのべまさや
園部正也 そのべまさや

#chapter1

権利者の高齢化や借地建物の老朽化が進むと対応が難しくなることも。借地は早めの対応が必要

 「借地は、タイミングを逃すと適切な対応ができなくなることがあります。早めに対策を講じましょう」

 こう話すのは、「ユーシンウィル」代表の園部正也さん。不動産業に携わって35年のキャリアを持ち、士業とともに借地の整理や課題解決の提案と実行を専門にしています。

 土地所有者から土地を借りて借地をしているというケースは、多いと園部さん。「貸した、借りた当初は良かったのですが、権利者の高齢化や借地建物の老朽化が進む今、いろいろな課題や問題が生じています」と指摘。
 例えば、借地権者が亡くなり、その相続人全員が借地権の相続を放棄した場合。
 「借地建物は借地権者の方の財産ですから、土地所有者の方、地主さんが勝手に処分することはできず、借地空き家となることが多いです。ですが、その建物を解体するには、相続人不在として地主さんが裁判所に申し立てをして、相続財産管理人を選定してもらい、予納金を納め、さらに建物の解体費用や残された家財道具の処分費用も地主さんが支払うことになりかねません」

 そうした事態を未然に避けるためには、適切な時期と方法による“借地の整理”を行うことが望ましいと言います。
 「借地の整理は主に三つあります。『土地所有者が借地権者に土地を売却する底地売買』『土地所有者が借地権を買い取る借地権売買』『土地と借地権を第三者に売却する同時売買』。土地所有者の方や借地権者の方が高齢になると、資金的・体力的にも難しくなりますし、借地建物の老朽化により整理の選択の幅を狭くしていくことも多いため、適切なタイミングでの対応が必要です」

#chapter2

不動産専門士業と連携し、借地の調査や分析から始める

 園部さんが最も大事にしているのは、「まずは調査と分析で借地の現状を把握し、そして今後の方針を立てて借地の整理を実行。その整理の後も今後の検証する」という“繰り返しフロー”です。例えば、土地所有者が複数の借地を所有している場合、方針に基づく借地の整理の完了まで「何年もかかることも珍しくない」そうです。そして、調査や分析には、土地家屋調査士、資産税税理士、司法書士、弁護士、不動産鑑定士といった士業と連携していくことが大切とのこと。

 「借地の調査では、借地が道路の接道要件を満たしておらず、建物の再建築ができない借地になっている、借地権建物の相続登記をしておらず、建物の登記名義が故人のまま、借地建物が未登記だったなど、皆さまが思っていた状況と違っていたということが多くあり、そのため調査は欠かせません」

 また、「借地は、明治時代から何回も法律の改正を経て今があるので、借地の関連法や民法などのいろいろな法律にも精通しておく必要があります」とのことです

 例えば、借地の整理における借地権の買取りや同時売却の場合、借地権者は基本的にいずれかの場所に引っ越す必要が生じます。園部さんは、信用信頼の構築はもちろん、引っ越し先のサポートもするなど、丁寧に粘り強く対応しています。
 「一般的な不動産売買とは異なり、借地は、地主さんと借地権の方は“一人ずつ”ですから、信用と信頼や丁寧な対応が欠かせないのです。そのため人間性が求められる仕事だと感じていますし、そこが私のやりがいでもあります」

園部正也 そのべまさや

#chapter3

不動産に特化した“生前整理”にも力を入れ、想続の実現を目指す

 衣食住という生活に欠かせない分野にかかわりたいと考えていた園部さん。そして1988年に不動産業界へ。その中で開発や仕入れ、管理、売買仲介、賃貸、士業営業、借地整理など幅広い業務に従事して経験を蓄積。中でも借地の扱いで悩んでいる人が多いことに気づき、2020年に株式会社ユーシンウィルを創業。

 不誠実なこと、自分本位なこと、うそをつくことが嫌いと言う園部さん。京セラ・第二電電(現・KDDI)の創業者・故稲盛和夫さんを尊敬し、「利他」「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」という同氏の言葉を座右の銘にしているとか。
 「いくら能力があっても、考え方がマイナスなら、結果はマイナスとなります。借地について分かりにくい不動産だからといって、いい加減な対応やごまかそうとすると、結果は必ず思っていなかった悪い方向に行きます。ですから、皆さまのこうしたいという想いを実現するためにも“善き考え方が”この仕事には必要なのです」

 「今後は、長い不動産経験や士業ネットワーク、土地や借地の課題解決の専門性などを生かして、不動産に特化した生前整理にも力を入れていきたいと考えています」

 「相続は『争続』などと言われることもありますが、私は皆さまの『想続』を実現するお手伝いをしたい」と園部さん。社名の由来は、「友(とも、ユー)」「心(こころ、シン)」「意志(ウィル)」を合わせたもので、“お客さまの友であり、心である意思の継続(ユーシンウィル)”とのこと。

 「お客さまの友として寄り添い、こうしたい、こうありたいという“想い”を一緒に実現するパートナーとなれたらとてもうれしいです」

(取材年月:2023年7月)

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園部正也

借地の整理と課題解決を行う相続不動産アドバイザー

園部正也プロ

不動産アドバイザー

株式会社ユーシンウィル

借地はできるときに整理をしていかないと、今後に課題を残します。不動産業界35年の知識と経験、不動産専門士業との連携により、土地所有者と借地権者が納得する借地の課題解決策を提示し自ら実行します。

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