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処分に困る不動産の引き取りや宅地の高額売却など、不動産オーナーの「資産終活」をお手伝い

「困った不動産」や「コーポラティブ方式宅地分譲事業」の専門家

岡田光雄

岡田光雄 おかだみつお
岡田光雄 おかだみつお

#chapter1

がけ地や山林など買い手がつきにくい「困った不動産」を、処分費のみで引き取り

 「買い手がつかず、次世代に引き継ぎしたくない〝困った不動産〟を所有したままにしていませんか。全国どちらでも、処分費のご負担のみでお引き取りします」と呼び掛けるのは、「全国資産終活支援センター」代表理事の岡田光雄さん。

 岡田さんがいう「困った不動産」とは、がけ地やくぼ地、山林、農地(法により売買が制限される場合あり)、1970年~80年頃に多発した「原野商法」で購入してしまった別荘予定地、リゾートマンションなど。処分費は、立地や面積、件数などに応じて決定します。
 「土地に関する情報や固定資産税額などが分かる資料をご用意いただくとスムーズです。ただ、がけ崩れが起こる可能性や、産業廃棄物の不法投棄の有無などによって、行政と協議した上で引き受けられないケースもあります」

 相続で不動産を引き継いだ子世代のほか、「自分が元気なうちに整理しておきたい」という高齢の所有者からの依頼も少なくないそう。
 「相続で分割しにくく、子どもに負担がかかるので何とかしたいというご相談は多いです」もともと事業を立ち上げたのは、資産の終活を支援するため。「使い道に困る不動産を専門に扱う会社は少ないので、私どもでお手伝いしたいという思いからです」

 引き受けた不動産は、培ってきたネットワークを活用して、周辺を詳細に調査し有効利用できる道を探ります。
 「お引き取りした後の活用法を心配される声もありますが、事業用地などで取得される例が多いですね。外国の方に譲渡することはありません」と岡田さん。利用者から、「長年の悩みがスッキリ解決できた」と喜ばれているそうです。

#chapter2

土地の高額売却を導く「コーポラティブ方式」の宅地分譲にノウハウ

 もう一つの主力事業が、「コーポラティブ方式」による宅地売却の支援です。コーポラティブ方式では、土地を売りたい地主と、家を建てたい複数の希望者が、分譲会社を介さず、直接土地売買契約を結びます。岡田さんがコーディネーターを務め、購入希望者と区画や道路などの計画を調整して共同で土地を購入。各個人に分割登記の上で、住宅を建てます。
 「『コーポラティブハウス』は、19世紀ごろのイギリスが起源と言われ、昭和50年代に日本でも広がりました。その方法を宅地分譲事業に応用したものです」

 「メリットは、分譲事業会社の利益分相当額を売主が享受できること。通常2回要する仲介料が1回に削減でき、取引価格に反映できること。また区画調整への参加もできます。購入希望者が集まらないことを心配される方もいらっしゃいますが事業合意文書に事態に備えてアイデアを詰め込み、心配事を取り除き進めます」

 「立地や環境を見極めて売れるプランの企画構築や、ユーザー間の調整など、ノウハウが成否を左右します。これまで20件を手掛け、いずれも売買が成立しました」

 岡田さんが初めてコーポラティブ方式による宅地分譲事業を手掛けたのは大手ハウスメーカーで勤めていた頃でした。
 「相続税を納めるので土地を売りたいが、どの不動産会社に頼んでも希望の売却額に届かないとの相談でした。未造成の段階で銀行融資を取り付けるなど、一から手法を構築。結果的に、住みたい人が集まり、希望額を実現しました」。当時の経験や、国有地の一般競争入札で購入希望者を集め共同で落札した事例などを小冊子『コーポラティブ宅地分譲ものがたり』(写真)にまとめ、相談者に配布しています。

岡田光雄 おかだみつお

#chapter3

長年にわたる業界経験をもとに、不動産の複雑な悩み解決をサポート

 岡田さんは、大手ハウスメーカーで約30年間勤務し、住宅展示場での営業から不動産仲介、分譲開発、企画まで幅広い業務に携わりました。その後、不動産再生会社を経て、地主さん家主さんをサポートするNPO法人で理事長に就任。不動産オーナーを対象にしたセミナーの登壇経験も豊富、テレビにも出演しています。
 「NPO法人では、地主家主の方からさまざまな困りごとが寄せられましたが、立場上、私自身が一つ一つ相談に応じることはできませんでした。地主さんや家主さんの高齢化が進む中で、次第に、資産を整理する〝終活〟のお手伝いをしたいと思うようになりました」

 その名もずばり「全国資産終活センター」。2016年に設立し、〝困った不動産〟の引き取りやコーポラティブ方式の土地売却事業を主軸に事業をスタートさせました。
 「どちらも経験とノウハウが必要なので、業界内で同じような事業を展開している会社はほとんどなく、周囲から『大変なのによくやるね』」と言われることもあるとか。
 「それでも長年抱えてきた不動産の悩みが解決され、喜んでいただけることがうれしいですね。好きだからやっているところがあります」

 「一筋縄ではいかない不動産をお持ちの方は、全国に大勢おられるでしょう。気になっている資産課題をスッキリさせ、ご家族の笑顔を導くことを目指して、これからもサービスを広く届けたいですね」と力を込めます。

(取材年月:2023年11月)

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専門家プロフィール

岡田光雄

「困った不動産」や「コーポラティブ方式宅地分譲事業」の専門家

岡田光雄プロ

宅地建物取引士、終活よろず相談士

一般社団法人全国資産終活支援センター

がけ地やくぼ地など売却が難しい「困った不動産」の引き取りや、コーポラティブ方式による宅地分譲事業を主に扱います。大手ハウスメーカーで培ったノウハウをもとに、オーナーの悩みに応え「資産終活」をサポート。

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