心に傷、夢を抱く人に寄り添い、社会課題の解決に励む専門家小白木聡

心に傷、夢を抱く人に寄り添い、社会課題の解決に励む専門家

小白木聡

心、食、体育、人材、環境分野の専門家が集結し、社会課題の解決に取り組む

　「人間、社会、環境は地球の宝です。そのすべてが協存できる世界を実現するため、2021年12月に『一般社団法人虹色の地球（ほし）』を社会起業しました」。

　そう語るのは、同法人の代表理事を務める小白木聡さん。これまで東京都大田区でコミュニティスクール（フリースクール）・コミュニティスペース（居場所）を運営し、心に傷を抱え、学校や仕事など社会生活への悩みやトラウマ等を抱える当事者、夢や志を抱くこども・青少年・学生・若者・社会人へ寄り添ってこられた、メンタルヘルスカウンセリング・キャリアコーチングの専門家です。

　「私自身、かつて心の傷に陥り、地域コミュニティのみなさまに、寄り添っていただき、約三年の時間を要しましたが、社会甦生へ。現在の夢・志に至りました」と小白木さん。そうした体験から「ありがたいご縁にて繋がっていただきました仲間とともに、世のため、人のために尽くし、日本中・世界中、全ての人々が、国境、歴史、文化、慣習、言葉…さまざまな違いを、お互いに認め合いながら、みんなが自分らしく生きていける地域協生社会の実現に尽力しながら、その取り組みを次世代へ継承すべく、新法人を社会起業するに至りました」と語ります。

　「現代は、時代の推移に伴い、教育、福祉、人間関係などの社会環境、海洋汚染、食生活、山林伐採などの自然環境等、さまざまな社会問題・課題が複雑に絡み合っています。そのような答えのないテーマに向き合うためにも、最も要することは、それぞれの分野に関心を抱く人たちが、自ら主体的に取り組み、連携した、知恵の結集だと思います」

　そうした考えの元、同法人にはさまざまな分野の専門性を有する社会起業家が参画し、誰もが自分らしく暮らせる世の中の実現に向け、取り組みを続けています。

ICT化・メタバースの実現を通して、メンバーが交流できるコミュニティづくりに取り組む

　「心・食・体、人材、環境と『テーマごとに、5つのくらぶ』をつくり、取り組んで参ります。『心育くらぶ』は私が、『食育くらぶ』は芹生直子さん、『体育くらぶ』は熊谷悦朗さん、『人材くらぶ』は立尾信之介さんがそれぞれ、総統括を務め、そして、『環境くらぶ』は、4つのくらぶにおける各取り組みの集結くらぶとなることから、全社的・総合的なくらぶとなります。各くらぶが一体となって取り組み、研修や講座、学習会などの実施、オンライン・SNSなどを活用した情報周知、ひいては、コミュニティスクール（フリースクール）・コミュニティスペース（居場所）等、五つのくらぶを実施していく基礎土台として、ICT化・メタバース（オンライン×リアル）の実現等、望ましい形態を模索・探究し、作りあげる構想を予定しております」

　同法人のロゴマークは、心育、食育、体育、人材、環境という各くらぶを表す5色の球に星が描かれ、それぞれがつながり合っています。

　「くらぶ同士を結ぶ『融合』、そして、法人全体で目標実現に向けて突き進んでいく『一気通貫』をイメージして、デザインしました。それぞれが自分たちの専門分野を生かしながら、互いに縦・横のつながり、連携・協力し合い、五位一体となって課題解決に取り組んでいくという意味が含まれています。各くらぶ名・テーマから想像・認識していただけると思いますが、私たちの社会的事業における共通のキーワードは、WHOでも定義されている『三つの健康（精神的・社会的・身体的』です。健康に関する、さまざまな形での事業として派生しながらも、その目的・目標は、共通・一貫した取り組みとして集約されます」

　また「当法人・各くらぶにご登録・所属されるメンバーさんが、自ら、自主的にやりたい仕事をつくっていくとともに、働き方についても、やりがいを抱ける組織」を目指し、いずれは、一般社団法人から協同組合への変更を予定していると言います。

1人でも傷やトラウマ等を抱えた状況から、自分らしくキラキラ耀ける社会へ

　「私たちが目指している組織運営の在り方は、自らの力で運営していく『自立した組織』です。私たちのミッション・ビジョン、想いや理念の元、まずは、自らが仕事を生み、社会的事業の各取り組みへ懸命に尽力し、次世代へ継承に繋げるためにも、当該取り組みに共感してくださる個人の方、団体・法人等組織のみなさまに意義あるサービスを提供し、運営継続のための財源を、スポンサーさまとして、また、協賛・ご寄付等のご協力を賜ることで、家庭環境や様々な要因で、限られた経済的状況の当事者の方々に、適切なサービスを実施できる体制、基礎基盤の土台を作り、整えたいと考えています」

　「私が周りの人から寄り添っていただいたように、一人一人の事情や気持ちに寄り添いながら、当事者の方、みなさんが、ちょっとでも心が元気になり、勇気を育み、自分らしい生き方や夢、望みを抱いていただけるように、これからも寄り添い続けていきたい」と小白木さんは力を込めます。

　「『虹色の地球（ほし）』という法人名称には、真っ暗な宇宙で光を放つ星のように、『たとえ今、真っ暗闇の中にいたとしても、いつかきっと、キラキラと耀けるんだよ』というメッセージを込めました。たとえ一人だけでも、紆余曲折、時には迷ってしまっても諦めず、朝日を浴びて、生きる勇気を育み、生きずらさを乗り越えて、命の尊さ・望みを抱かれ、自分らしい人生の道をご一緒に探究し、作っていけるよう、まずは私たち自身がこれからも、より一層、人間性を育み、練磨し続け、精進して参りたいと思います」

（取材年月：2022年10月）

人間、社会、環境は「地球の宝」。すべてが協存できる世界を実現するための社会的事業

心、食、体育、人材、環境分野の専門家が集結し、社会課題の解決に取り組む

ICT化・メタバースの実現を通して、メンバーが交流できるコミュニティづくりに取り組む

1人でも傷やトラウマ等を抱えた状況から、自分らしくキラキラ耀ける社会へ

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