PROFESSIONAL
STORIES

Mybestpro Interview

子どもに合った発達支援で学ぶ土台を作り、自分らしい生き方をサポート

子どもの発達特性に適した接し方や学習法を提案する専門家

金谷さおり

金谷さおり かなやさおり
金谷さおり かなやさおり

#chapter1

発達や学習について対面・オンラインで相談できる「春塾」を運営

 「発達特性にはネガティブな面もありますが、良い部分に目を向けると素晴らしい個性でもあります。子どもたちがありのままに愛され、自分を好きになってもらうため、気になる行動の背景を探って理由をひも解き、一人一人を認め、受け止めることで自信を育んでいます」

 そう話すのは、「Interview Care(インタビュー ケア)」代表の金谷さおりさん。東京都大田区で、子どもに合わせた療育をオーダーメードする児童発達支援・放課後等デイサービス・保育所等訪問支援事業 こども発達支援教室「ココ塾」蒲田校と、こどもと家族の学びかた教室「春塾」を主宰しています。

 「児童福祉法に基づいて運営するココ塾は定員が決まっており、待機者が100人を超えてしまいました。もっとたくさんの子どもとご家族に寄り添いたいと思い春塾を開きました」

 春塾では3~18歳の子どもを対象に、発達相談や発達検査、個別支援を通じて、自分らしく学ぶ土台作りをしています。

 「発達相談は家庭訪問のほか、オンラインで全国からご利用いただけます。児童・家庭福祉の専門性を備えた社会福祉士として、子育てやお子さまの生活面、学習面について総合的にアドバイスいたします」

 発達の困り事は子どもによって異なるため、丁寧に対話を重ねて子どもが自分らしく生きていくためにはどのような接し方をしたらいいか、どういった支援が必要なのかを導き出します。

 「昨今は発達に関する情報があふれているため、正しく取捨選択することが重要です。日々研究も進んでいるので、情報に精通したプロと一緒にお子さまに適した手だてを考えましょう」

#chapter2

次男の診断をきっかけに、発達特性に沿って成長を支える事業所を設立

 金谷さんは大学院で労働経済を学んだ後、ひきこもり青少年の社会復帰や障がい者支援、福祉関係のコンサルティング会社などに勤務。起業のきっかけは、次男に発達障がいがあると診断されたことでした。

 「保育園は順調だったものの、小学校に入ってからは集団の中でパニックになるなど環境に適応できず、学校から服薬を促され悲しい思いをしました。良いところがたくさんある子なので、長所を生かして将来は自立してほしい一心で、発達特性に配慮して子どもたちの成長を支える場を自分で作ろうと決意し、事業所を立ち上げました」

 発達の特性は幼児期から見られますが、集団による規律が高まる小学校に入学したタイミングで不登校などのさまざまな不適応が現れる子どもも多いと言います。

 「先生の話に集中できず授業が聞けない、不安が強くて通えないなど、どうしたらいいか悩んだときはどうぞ春塾にお声がけください」

 年齢ごとの傾向では、知的に遅れのない子どもでも、年中さんくらいから感覚過敏や多動性、衝動性といった特性が出始めることがあります。小学3年生以降になると脳が発達し、適切な支援があれば落ち着いてくる場合もあるそうです。

 「文字を読んだり書いたり、計算したりするのが苦手といった認知特性により、学校の授業では学びにくいケースもあります。春塾では発達検査を通して学習課題を明確にし、その子に合った学び方や勉強方法を見いだすお手伝いをします。検査結果のフィードバックが分かりにくく、具体的な対策につながらなかった、小学校高学年から中高生のお子さまにもおすすめです」

金谷さおり かなやさおり

#chapter3

療育のノウハウを生かし、子どもたちと関わる教育現場で研修も実施

 数々の親子に向き合ってきた金谷さんは、幼稚園や保育園、小中学校といった教育現場のサポートにも力を入れています。

 「ココ塾は第三者評価で満足度100%を達成できたので、培った療育のノウハウを子どもたちと関わる皆さまに還元するため教育機関に対する研修も行っています。当方には、公認心理士のようなセラピストや教員経験者が在籍しており、心のケアや学習に関する知見も生かして、教育機関へのコンサルティングにも取り組んでいきたいですね」

 春塾では、さまざまな個性や才能を持った子どもたちを「なないろのこどもたち」として表現。何でも一番が大好きで正義感が強い「いっくん」、空想好きで人の気持ちに敏感な「ゆめちゃん」など、それぞれのキャラクターの良いところや苦手なところ、適切な関わり方を分かりやすく伝えています。

 「発達相談するメリットは、高学年ぐらいになれば多動性は落ち着く、でもこういうところは残るから気を付けようといった見通しが分かること。保護者さまが対処法を知り、心構えができるとお子さまも安定してきます」

 子どもが健やかに成長するには、保護者からの愛情が何よりの栄養になると金谷さんは語ります。

 「例えば感覚過敏で学校へ行けない場合、教室のどんな音がイヤでストレスになるのか。保護者が子どもの話をじっくり聞いてあげることで安心感が生まれます。焦らず、『大丈夫』と優しく見守る中で、子どもたちは夢中になるモノ、コトを見つけ、伸び伸びと力を発揮できるようになります」

(取材年月:2024年11月)

リンクをコピーしました

Profile

専門家プロフィール

金谷さおり

子どもの発達特性に適した接し方や学習法を提案する専門家

金谷さおりプロ

社会福祉士、精神保健福祉士

株式会社Interview Care

幅広い福祉のスキルと豊富な経験を基に、子どもの特性に適した発達支援を提供します。発達相談・発達検査を通して接し方や学習法をアドバイスし、子どもが自立して生きられる未来へとつなげていきます。

\ 詳しいプロフィールやコラムをチェック /

掲載専門家について

マイベストプロ東京に掲載されている専門家は、新聞社・放送局の広告審査基準に基づいた一定の基準を満たした方たちです。 審査基準は、業界における専門的な知識・技術を有していること、プロフェッショナルとして活動していること、適切な資格や許認可を取得していること、消費者に安心してご利用いただけるよう一定の信頼性・実績を有していること、 プロとしての倫理観・社会的責任を理解し、適切な行動ができることとし、人となり、仕事への考え方、取り組み方などをお聞きした上で、基準を満たした方のみを掲載しています。 インタビュー記事は、株式会社ファーストブランド・マイベストプロ事務局、または朝日新聞が取材しています。[→審査基準

MYBESTPRO