アスリートの夢を実現させるスポーツトレーナー荒井進之介

アスリートの夢を実現させるスポーツトレーナー

荒井進之介

トレーナーは大学と大学院でトレーニングの基礎を学んだ有資格者

　2020年の東京オリンピック開催が近づき、日増しにスポーツ界が盛り上がりを見せている昨今。スポーツトレーナーとして、アスリートが最高のパフォーマンスを発揮できるようにトレーニング指導をおこない、また活動を継続していく中で、日本におけるトレーナーやスポーツ従事者の地位確立を目指す専門家がいます。ユナイテッド・パフォーマンス代表の荒井進之介さんです。

　「私が行っているサービスは、地域のスポーツチームや団体などを対象としたトレーニング指導、また一般を対象とした出張パーソナルトレーニングなどです。チームや団体向けのトレーニングではどのような競技でも対応でき、単発講習や定期的な訪問も可能です。またこれまで出張パーソナルトレーニングでは、ダイエットをしたいけど方法が分からない方、スポーツクラブに通っていたけれど結果が出ない方などが受けられてきました」
荒井さんはサッカー選手以外にも、野球やプロテニス選手、アメフトや剣道選手などのトレーニングを担当したことがあるそうです。

　「どのような競技でも、トレーニングへの考え方や基礎は大きく変わりません。そこから競技の特徴を分析して、基礎に積み上げる形として、専門性のあるトレーニングを行っていきます」
このように種目問わず対応できるのは、荒井さんが早稲田大学と大学院でトレーニングの基礎をしっかり学んだ有資格者だからだと言えます。

　また、この出張トレーニングサービスは継続して利用しやすいよう、割安な料金設定にしているとも荒井さんは説明します。

裏方であるコーチやトレーナーの存在がさらに選手を輝かせる

　「スポーツ界で最も脚光を浴びるのは『選手』ですが、裏方であるサポートスタッフの存在を忘れてはいけません」このような強い思いがある荒井さんは、パーソナルトレーニング事業のほかに、トレーナーを教育/育成するための様々な事業を展開しています。

　トレーナーとしての能力開発のためSports Business Collegeを設立。著書「人を動かす」で知られるデール・カーネギー・トレーニング・ジャパン株式会社とエージェント契約を結び、100年以上の歴史を持つメソッドをスポーツ業界へ向けてレクチャーしているそうです。

　さらに荒井さんは「スポーツ村」の開村に向けた取り組みにも尽力しています。
「私の最大の目標はあらゆるスポーツ施設が揃った『スポーツ村』を創設することです。トレーニングルームやグランド、テニスコートや宿泊施設、リハビリルームなども完備されている総合施設の運営を目指しています。そしてその村で、スポーツ従事者の教育と育成を行っていきたい」

　スポーツトレーナーになり、「スポーツ村」構想に至った経緯を荒井さんは話します。
「『トレーナーになって、テレビで見たあのスポーツの最前線にいきたい』と思った高校生の頃から、プロ選手のトレーナーになることは憧れでした。しかし日本一を経験し、様々な競技を担当していく中で、トレーナーとしての社会的な限界も見え始めました。スポーツを取り巻く環境自体を変えていくことは難しいのでは、そう感じたのです」
荒井さんは夢を実現すべく、大学と大学院でトレーナーに必要な専門課程を学び、より良いスポーツ環境とは何か、日々考えを膨らませていると言います。

「スポーツ村」で教育の良い循環を生み出していきたい

　大学院を卒業した荒井さんは、専門学校に講師として就職しますが、そこでトレーナーの厳しい現状を改めて実感することに。
「専門学校でトレーナーを目指す学生の授業を担当していたのですが、卒業後にトレーナーになったとしても、労働環境や給与水準の低さを理由に転職する学生たちが多くいました。トレーナーという仕事の素晴らしさを知っていたがゆえに、とても残念でした」

　荒井さんは「トレーナーがもっと認知され、仕事としてスポーツの基盤が出来れば、スポーツはもっと面白くなる！」と思い、同時に大学生時代に短期留学した時に見たアメリカのスポーツ施設の記憶が蘇ったそうです。
「現地の施設を見て衝撃を受けたのです。とにかく広かったし、全てが充実していた」
その記憶が「スポーツ村」開村の着想になったそうです。

　そして荒井さんは将来の展望についてこう語ります。
「スポーツ村実現に向けては、オリンピックのために建設された施設や廃校などの再利用が考えられます。資金面などのクリアすべき問題は多々ありますが、ビジョンを掲げ続けることが、まずは重要なのではと思うのです」

　スポーツ村で育った子どもたちが将来選手やトレーナーになって、日本のスポーツ界に貢献する。「育成の良い循環を生み出していきたい」それが荒井さんの願いです。
スポーツ界の活性化、そしてトレーナーといったスポーツ従事者の地位向上のために、荒井さんの想い描くビジョンは実現へ向けて一歩ずつ進んでいます。

（取材年月：2017年6月）

アスリートの最高のパフォーマンスを引き出すパーソナルトレーニングが強み！

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