助産師として性と健康を支え女性の一生に寄り添うプロ
宮城亜矢
Mybestpro Interview
助産師として性と健康を支え女性の一生に寄り添うプロ
宮城亜矢
#chapter1
「性教育は、特別なものではなく、本来は日常の中にあるべきものです」
そう語るのは「Lueim(リュイム)」宮城亜矢さん。助産師として、子どもから大人まで幅広い世代に向けた性教育に取り組んでいます。その原点は、助産学生時代に受けた授業にあります。刺激の強い情報があふれる現代において、子どもたちが正しい知識を持たないまま影響を受けてしまうことに危機感を抱いたのです。
「私が伝える性教育の根幹は、『自分を大切にすること』です。自分を大切にできないと、周りの人のことも大切にできません」
親がいつまでも子どもを守り続けることはできません。だからこそ、子ども自身が学び、自分の身を守る力を育てることが重要だといいます。自分の価値を認識し、相手を尊重できる力を育むことに重点を置くこの考え方には、宮城さん自身が息子と娘を育てる母であることも大きく影響しています。
「実際に子育てをしていると、性について子どもにどう伝えるか悩む場面がたくさんあります。だから親御さんの気持ちにも共感できるんです」
「子どもへの伝え方が分からない」という声の背景には、親自身が性について学ぶ機会が少なかったという課題があります。こうした気づきから、大人向けの講座開催や、YouTube、SNSでの発信にも力を入れるようになりました。当事者としての視点があるからこそ、より実践的で寄り添った言葉が届けられるのです。
「最終的な目標は、私のような存在が必要とされなくなること。親から子へ自然に伝えられる社会になれば、多くの子どもたちが自分らしく生きる幸せを手にできるはずです」
#chapter2
宮城さんの講座の特徴は、参加者が主体的に考える仕組みにあります。例えば中高生にはグループワークを取り入れ、「もし自分が妊娠したらどうするか」「人生設計をどう描くか」といったテーマを通じて、自分自身の問題として捉えられるよう工夫されています。
「知識として知っているだけではなく、自分だったらどうするかを考えることで、初めて現実味が生まれます」
一方、大人に対しては「健康」を軸にした支援を展開。妊娠・出産、更年期、閉経といったライフステージごとに変化していく心身を、自分でケアできるようになることが生活の質の向上につながるといいます。
「健康であることは、自分を大切にし、自分らしく生きるための土台になります」
またパートナーシップに関する相談も多く、「セックスレスは現代における一つの課題」と指摘します。カウンセリングでは、女性だけでなく男性からの相談もあり、シニア世代の性生活についての悩みが寄せられることも。「自分の体を知らないと、良好なパートナーシップも築けない」という視点で、体の知識とコミュニケーションの両面から支援しています。
地域の子育て支援センターでのママ・パパ向け講座開催や、産業保健師業務も行っている宮城さん。自治体や企業と連携し、性や健康、パートナーシップについて学べる場を広げていきたいと考えています。特に企業においては、女性従業員の健康支援の一環として取り入れることで、働きやすい環境づくりにもつながると見ています。
#chapter3
宮城さんのもう一つの柱となる活動が、クラシックバレエ講師です。4歳からバレエを始め、20歳で指導に携わるようになって以来、ライフステージに合わせながら講師を続けてきました。2021年には掛川市でスタジオを立ち上げ、3歳から大人まで幅広い世代にバレエの魅力を伝えています。大人になってから始める人も多く、70代の生徒も通っているとか。 指導の特徴は、ピラティスのメソッドを取り入れ、解剖学に基づいた具体的なアドバイスを行う点にあります。
「例えば『背筋を伸ばして』と漠然と伝えるのではなく、どの筋肉をどう使うかを具体的に伝えます」
時には生徒や保護者から生理時の不調や体調管理について相談を受けることもあり、ここでも助産師としての知見が生かされています。バレエレッスンが自分の体と向き合うきっかけになっているのです。
自身について、「踊れる助産師かな」と笑顔で話す宮城さん。「バレエも性教育も本質は、自分の体を知って大切にすること」と語ります。分野は異なっていても、根底にあるメッセージは一貫しています。人に寄り添い、その人自身が前向きに生きられるよう支えること。その積み重ねが、自身の喜びにもつながっているといいます。
「女性の一生に伴走していけるような存在でありたいですね」
二つの専門性を掛け合わせながら、心と体の両面から人を支える宮城さんの取り組みは、これからの社会の中で、新たな価値として広がっていくのかもしれません。
(取材年月:2026年3月)
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Profile
助産師として性と健康を支え女性の一生に寄り添うプロ
宮城亜矢プロ
助産師・バレエ講師
Lueim
助産師や子育ての実体験をもとに、全世代に向けて自分らしく生きるための性教育と健康支援を実践。掛川市内でバレエ教室も主宰。自分の体を知って大切にすることを通して、女性の一生を支えます。
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