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居心地のよい人間関係と環境づくり、それがマナーです

マナーを通して、関わる人の未来を明るく照らす専門家

金城あや

金城あや(かねしろ・あや)さん
経験を生かして講師として活躍する金城さん

#chapter1

マナーは全ての人が身につけるべきです

 マナーはなぜ必要なのでしょうか。マナーを身につけるメリットは何でしょう。マナー講師として多くの顧客を指導してきた金城あやさんは、お互いが気持ちよく過ごせるコミュニケーションツールとして、女性だけではなく、男性、特に管理職や経営側に立つ人にマナーの必要性を見直していただけたらと提案しています。

 日常生活の中にあふれている『相手を思いやる気持ちを形にして表す』のがマナー。敬語やお辞儀、振る舞い。全て相手に不快な思いをさせないためのスキルで、「礼儀正しく、清潔感のある身なりをしている人と接すると心地良いですよね。誰にでもそう感じていただけるように自分から心地良い環境をつくるようにする、これがマナーです」と金城さんは言います。

 金城さんの研修は実践に力を入れています。座学だけでは現場で対応できないと考えるからです。
「企業の研修では短時間で知識を詰め込み、練習して終わりというケースもしばしば。仲間とのロールプレイングでうまくできたとしても、それを現場でお客さま相手に実行できるでしょうか」
 とはいえ、仕事に追われ、基本的なマナー研修が後回しになるのはよくあること。金城さんは、講師の仕事を続けるうちに、年配者や地位の高い方でもマナーを身につけていない人も多いと気付きます。「名刺交換などささいなことで、相手に与える印象は変わってしまいます。せっかくのビジネスチャンスを逃さないように、気を配れる人になろう」と呼びかけます。

#chapter2

学生はかつての自分。経験を伝えたいと思った

 人をひきつける明るい笑顔ではきはきと話す金城さんは元客室乗務員です。職業柄、知的で親しみやすい……というイメージがありますが、「客室乗務員が皆、初めからそういうわけではない」と金城さん。人見知りだったり、話が苦手だったり。それでも、訓練することで意識が変わり、客室乗務員としての立ち居振る舞いやメイクを身につけ、印象の良い人に「なる」のだそうです。「極意は、『360度お客様に見られていると思うこと』。常に見られている意識が、一挙手一投足に反映され、気持ちの良い行動につながります」

 実は金城さんは、新卒では客室乗務員になれませんでした。高校時代から憧れ、大学でも全力で夢に向かっていただけにショックは大きかったそうです。新卒では旅行会社に入社し、夢をあきらめきれず、翌年再就職。客室乗務員として活躍するようになりますが、体調を崩し退職。その後、秘書や営業、エステティシャンなど様々な職業を経験しました。こういった挫折と克服が、今のマナー講師の仕事に役立っていると感じます。
 「学生に指導するときは、マナーだけではなく、仕事に対する意識も伝えています。内定がゴールではありません。就職活動も大変ですが、社会に出たらもっと大変。専門学校で特定の職種を目指す学生たちの中には、『この仕事でなくては』と視野が狭くなっている人もいます。仕事に対する考え方など、先を見据えた研修を行います」

マナーを身につけ幸せになってほしいと願う金城さん

#chapter3

「知っている」から「出来ている」人を増やしたい

マナー講師として仕事をし始めてから、これまで関わりのなかった経営者の方々とのつながりが増え、「うちの社員にも教えて」とご紹介いただくことが多くなり、次第に学生、個人、団体、企業を問わず顧客の幅が広がっていきました。研修内容も、あいさつの仕方からお茶出し、接客接遇、PDCAサイクル、計数管理など多岐にわたります。最近の講義には、講師仲間から学んだインプロ(即興劇)の手法を取り入れるなど、常に工夫を凝らし、金城さん自身も成長し続けています。
「研修の場だけで満足して終わるか、習慣化して自分の力にするかは受講者さん次第です。『できる人』への動機づけと定着化が私たちの課題であり、最終目標です」

マナー研修以外にも、女性の自立支援を行っている「一般社団法人 即戦力」のボランティア講師もなさっています。「結婚、出産を経験し、女性が仕事を続けるのはやはり大変だと実感しました。自分も独立までにいろいろな人に助けられましたし、『恩返し』の人生を送りたい」という金城さん。働くママを雇用している側にも「マナーの本質」が浸透すれば、女性がもっと活躍しやすくなるのでは、と考えているそうです。

「マナーを身につけることで自分を取り巻く環境が良くなれば、未来は明るく照らされ、誰もが生きやすい世界になるはず」。金城さんは、この信念のもと、様々な角度から「人に好かれる、感じのいい人」への極意を伝え、幸せな人が増えれば、と活動しています。
 (取材年月:2015年12月)

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専門家プロフィール

金城あや

マナーを通して、関わる人の未来を明るく照らす専門家

金城あやプロ

マナー講師

人材教育と育成 ヒトテラス

客室乗務員(CA)が「親しみやすくて感じが良い」というイメージなのはなぜでしょう? 素質があるから? 美人だから?いいえ、それは「訓練」のたまものです。研修では、その極意を惜しみなくお伝えします。

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