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従業員のエンゲージメントを高め、経営の「好循環サイクル」をつくる

従業員のエンゲージメント向上を軸に経営をサポートするプロ

國米泰弘

國米泰弘 こくまいやすひろ
國米泰弘 こくまいやすひろ

#chapter1

ITと人事領域にも強い中小企業診断士として、幅広い経営の悩みに対応

 人材の活用や設備投資、業務改善など、企業経営にはさまざまな課題がつきものです。岡山県岡山市北区駅前町に拠点を置く「経営空間研究所」代表取締役の國米泰弘さんは、経営コンサルティングのほか、社員研修や補助金申請支援など、多角的なサポートを提供しています。

 國米さんが提唱するのは、従業員の意識改革を出発点に、経営の「好循環サイクル」をつくることです。
 「モノづくりや販売など、企業の価値を直接生むのは、現場の従業員です。社員一人一人が、経営を他人事ではなく、自分事としてとらえ、『会社の役に立ちたい』という思いで業務に取り組めば、組織全体の大きな成果につながる。これを経営の好循環サイクルと呼んでいます」

 従業員のエンゲージメント向上を目標にしながら、入り口は経営課題に応じて柔軟に対応。企業経営に不可欠な“ヒト・モノ・カネ”のいずれにもアプローチできます。資金繰りに余裕がある場合は、新規事業の立ち上げや設備投資といった攻めの施策を提案。逆に、経営が厳しい状況であれば、コストダウンや業務プロセスの改善など、足元の立て直しから取り組みます。

 國米さんは、中小企業診断士とあわせて、ITストラテジストとキャリアコンサルタントの資格を保有。IT分野や人事・キャリア支援の知見もあわせもち、経営全般を広い視野でとらえられるのが強みです。
 「ITとキャリア支援という対極にある2領域の知識を発揮できます。システム開発の実務経験もあるので、ホームページの制作やDX(デジタルトランスフォーメーション)推進など、ITに関するお悩みにもアドバイスできます」

#chapter2

リーダー向けにオリジナルツールを用いたエンゲージメント向上研修を提供

 國米さんは、従業員のエンゲージメント向上を図る研修にも力を入れおり、企業にとってのメリットを次のように語ります。
 「組織は、よく“土壌”に例えられます。作物がよく育つには、土を耕しておく必要がありますよね。企業も同じで、風通しのよい風土や信頼関係が根付けば、自然と事業は成長していきます」。従業員と会社の間にある愛着や信頼の度合いを示す〝エンゲージメントスコア”は、業績に比例するという調査結果もあるそうです。

 研修では、リーダー的な立場にある社員を対象に、実践的なプログラムを提供。特徴的なのが、國米さんが独自に開発したオリジナルのカードを使ったグループワークです。「仕事の質向上」「従業員満足」など、好循環サイクルに関わる要素が書かれたカードを、〝原因→結果〟などに並べ替えるワークにより、組織全体のつながりや成果への理解を深めることを目指しており、参加者からは『面白かった』『勉強になった』などの声が寄せられていると言います。

 また、國米さんは「リーダーから意識を変えることが大切」と強調します。
 「エンゲージメントは概念的なものですが、具体的な行動としては、部下に『自分はこの仕事で成長している』と思わせる成功体験を与えること。そのためには、日頃から部下のことを気にかけ、会社が何を期待しているかを伝える必要があります。こうした行動の積み重ねが、エンゲージメントを高め、行動の変化を生みます。だからこそ、まずリーダー自身が意識を変えることが重要なのです」

國米泰弘 こくまいやすひろ

#chapter3

採択率9割以上を誇る補助金・助成金の申請支援でも豊富な実績

 さらに、補助金や助成金の申請支援でも、豊富な実績を誇ります。
 IT導入補助金やものづくり補助金など、制度の種類は多岐にわたり、「自社にはどれが適しているのか分からない」と悩む経営者は少なくありません。國米さんは、目的に応じた制度の選定から、事業計画書、採択後の報告書作成まで丁寧にフォロー。中小企業が利用しやすいよう、着手金不要・成功報酬型に設定しています。

 これまで採択率は9割以上を誇り、「次はこの補助金を挑戦したい」とリピート利用する企業も。「補助金の獲得そのものが、経営者自身の自信につながり、喜ばれることが多い」と語る國米さん。補助金獲得により設備投資を実現したほか、あるIT関連企業では、補助金を営業ツールとして活用し、業績アップに貢献した例もあります。

 キャリアのスタートは、大手飲料メーカーの子会社で、物流や営業管理などのシステム開発に従事していた國米さん。その後、人材開発などを行う会社で、関西支社の責任者を務めた経験から、経営の面白さに目覚めたと言います。1996年に中小企業診断士の資格を取得し、コンサルタントとしての活動を始め、2022年に法人化しました。

 「さまざまな経営論やノウハウを実践してきた中で、最終的に行きついたのは、経営には〝ヒト〟が大事ということ。現場で働く社員一人一人に熱意や意欲があれば、組織として大きな成果が得られると伝えていきたいですね」。経営の好循環サイクルづくりを支え、事業の発展を後押しします。

(取材年月:2025年5月)

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國米泰弘

従業員のエンゲージメント向上を軸に経営をサポートするプロ

國米泰弘プロ

経営コンサルタント

株式会社経営空間研究所

従業員のエンゲージメント向上を起点に、経営の「好循環サイクル」づくりを支援。ITと人事領域にも強い中小企業診断士として、幅広い知見を有します。リーダー向け研修や補助金の申請支援など多角的にサポート。

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