信頼・安心・確実が信条。地域を愛する電気工事のプロ阿部真一

信頼・安心・確実が信条。地域を愛する電気工事のプロ

阿部真一

電気設備の設計から施工まで手掛け、照明の工夫で理想の“空間づくり”も

　「生活や事業活動に欠かせない電気を滞りなく供給し、不便なく快適な毎日をかなえるのが私どもの役目です」と語るのは、大分市を拠点にする「シンセイ設備」の代表・阿部真一さん。

　スイッチやコンセント、インターホン、エアコンなど、電気設備の配線やレイアウトを決める設計業務から施工まで手掛け、個人・法人から引き合いがあります。

　「当方では新築から改修・仮設工事など、屋内外の配線配管工事をはじめ、住宅のオール電化、建築・土木作業の電源など“電気工事”と名の付くものにはほとんど対応しています。構造上、難しいとされる工事でも、視点を変えることで理想に近い仕上がりになるようご提案させていただきます。実践で培った発想力には自信があるので、まずは希望をお聞かせください」

　例えば「できるだけ照明を見せずに、明るさを確保したい」というお客さまからの要望には、天井の中央ではなく端にライトを設置し、柔らかい光量に。また下がり壁を作って間接照明を用いることで奥行きと陰影を演出。風格あるたたずまいを醸し出し、“空間づくり”の点でも喜ばれたそうです。

　昨今は、2021年に高圧水銀ランプの製造・輸出入の禁止、2027年に全ての一般照明器具用蛍光ランプの製造・輸出入の禁止を受け、LED照明へ切り替える企業や家庭が増えています。不適切な取り付け方で発火事故などが発生しているので、安全を期すためにもプロに依頼してほしいと言います。

　「工事内容をご説明する際は専門用語をできるだけ使わず、分かりやすい言葉にかみ砕いて、お客さまに理解してもらうよう心掛けています。認識のすり合わせが仕上がりの満足度を左右するので、ささいなことでも質問いただけたらと思います」

明かりをともし、暖をとり、当たり前の日常をかなえるのが電気工事士の仕事

　幼少期よりものつくりの現場に興味があり、電気科の学校を卒業。製造業で働いたのち、電気工事士だった父の背中を追ってこの業界に足を踏み入れます。10年ほど経験を積んで独立し、インフラを守りたいという一心で技術を磨いてきました。

　「部屋に明かりをともしたり、暖を取ったり、テレビを見て笑い合ったり。当たり前の日常をお届けするため、電気工事士は見えないところ天井裏や壁の中に配線を施し、電気の通り道を作ります。思い通りの照明配列や動作が確認できたときの達成感があります。生活環境を整え、快適な生活が送れるようにするのが私どもの役目ですね」

　近年増加しているのが、電気自動車（EV）の電源・充電スタンドの設置です。現地調査を通じて、車体の差し込み口に合わせてスタンドの配置などを選定します。

「注意点として、ご家庭の電気容量が足りなければ充電のたびにブレーカーが落ちてしまいます。容量を変更する工事と併せて電力プランを変更する必要があり、月々の基本料金が変わりますので、ランニングコストも踏まえてご検討ください」

　顧客と誠実に向き合う阿部さんが大切にしているのは「信頼、安心、確実」。見えない部分こそ“確実”な仕事をすることで不備なく“安心”して過ごすことができ、顧客の“信頼”を生んで末長い付き合いができると言います。

デジタル社会の発展に欠かせない電気工事士。技術継承と地域貢献にも注力

　日々進化する技術や製品に対応すべく学びを重ね、プロフェッショナルを追求する阿部さん。産業機器や家電とインターネットをつなぐIoTが普及するなど、電気の重要度が増す中、電気工事士はなくてはならない職業であり、人材育成にも熱意を見せます。

　「電気工事は一生涯使えるスキル。住宅、店舗や商業施設、オフィスなど多岐にわたる現場に携わり、自分たちの仕事が形として残ることに誇りをもっています。デジタル社会の発展を担う理念に共感してもらえたのか、新しい仲間を迎えることができました。まずは彼らをしっかり育て、技能の継承に注力したいですね」

人手が増えたことを受け、今後は民間工事はもとより、公共工事にも力を入れて請け負っていくことも展望。地元に根ざした事業者として、地域社会に貢献したいと考えています。

　「公共施設は地域の皆さんが集うところです。手続きをしたり、本を読んだり、勉強したり。多くの人が触れ合い、交流を深め、笑顔が生まれる場所づくりをお手伝いするのは、やりがいもひとしおですから、若い世代にも暮らしを支える意義を伝えたいと思います」

　大分県電気工事業工業組合の青年部会長を3期6年経験し、新たに設立した、大分市電気工事協同組合の青年部会で初代会長を務め、地域への愛着も人一倍。組合の活動を通じて、九州エリアの同業者との連携も深めている阿部さん。「豊富な知識と経験腕を持つ技術者とのネットワークが県内外にあるので、お困りのことがあれば場所は問わずご相談ください。電気に関することであれば私どもがお力になります」と呼び掛けます。

（取材年月：2025年6月）

見えない場所こそ確実な仕事を。電気を滞りなく届け、暮らしを支えるのが使命

電気設備の設計から施工まで手掛け、照明の工夫で理想の“空間づくり”も

明かりをともし、暖をとり、当たり前の日常をかなえるのが電気工事士の仕事

デジタル社会の発展に欠かせない電気工事士。技術継承と地域貢献にも注力

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