家族全員が笑顔で暮らせる家づくりを提案するリフォームのプロ上野倫明

家族全員が笑顔で暮らせる家づくりを提案するリフォームのプロ

上野倫明

水まわりなど住宅改修を手掛けるほか、介護リフォームで転倒などのリスクを予防

　「私どもは、大分県のご家庭に笑顔を増やすことを目的としております。お客さまが思い描く理想の住まいを形にし、ご家族の喜びにつなげたいと考えています」

　そう話すのは、「リフォームファイン」の上野倫明さん。一戸建てやマンションといった住宅の増改築やリノベーション、店舗の内外装工事などを手掛けています。

　「年間を通して多いのは、キッチンやバス、トイレといった水まわりに関するお問い合わせです。年に2回ほど、九州電力さんと共同で相談会を開催しており、どうすればランニングコストを抑えられるかなど、オール電化についてもお応えしています。住居内のことだけでなく、外壁塗装やカーポートの新設、シロアリ防除などもたまわります」

　建物のリフレッシュに関して豊富な知見を持つ上野さんが強みにしているのは、介護リフォームです。
　「老後資金が心配などの理由で、お金をかけようとする方は少ないのですが、介護リフォーム成功のポイントは、事前対応です。お家の中の段差をなくし、手すりを設けることで、転倒によるケガなど、事故を未然に防ぐことにもなります」

　また、年間2万人近くの人が亡くなる「ヒートショック」は、特に高齢者に多く、気温の変化によって血圧が上下することが一因となっています。冬場の入浴時に起きやすいため、断熱仕様のシステムバスにしたり、脱衣所にヒーターを設置したり、温度差を減らす工夫をしています。

　「介護リフォームは転倒したから、お風呂で倒れたからといった事後対応の問い合わせが多いですが、高齢者にとって事故後の生活は大変です。事故を未然に防ぐ為にも国の補助金なども活用し、住み慣れた愛着のある家で、一日でも長く家族と暮らすリフォームを考えていただきたいです」

一人一人の思いをくみ取った住まいに整えるため、丁寧にヒアリング

　一級建築士事務所を経営していた父の影響もあり、住宅業界で事業を始めた上野さん。福祉系の大学を卒業し、かつては介護施設の職員として働いていた経歴を持ちます。

　現場は常に人手不足で、少ないスタッフ数で多くの利用者を受け持つため、ケアが行き届かないといった現状にもどかしさを感じていたそう。

　「今後さらに高齢化が進み、サポートを必要とする人が増えるとともに、住み慣れたわが家で過ごしたいというニーズが高まることも予想されます。『少しでも長く家族と一緒にいたい』との願いを、お住まいを整えることでかなえたい。そんな気持ちが強くなりました」

　これまで担当した中で特に印象に残っているのは、子どもが独立した夫婦の一軒家。暑さ、寒さを和らげるため窓をペアガラスにしたり、駐車場までスムーズに移動できるよう、なだらかなスロープを設けたりする中、87歳の夫人からキッチンを一新したいとリクエストがありました。
　「出費を抑えられるように比較的安価なタイプをご案内するほか、既存の設備をメンテナンスする方法をお伝えしたところ、奥さまは『人生最後のキッチンはいいもので締めくくりたい。家がきれいになると元気になってきた』とおっしゃって、最終的に高品質のモデルを導入することになりました」

　この経験から、自分の思い込みではなく、顧客が住まいに何を求めて、どんな生活を望んでいるのか、細やかにヒアリングする意義を痛感。真摯（しんし）に顧客と向き合い、一人一人の思いを丁寧にくみ取る姿勢が培われたと言います。

現場の職人と関係性を築き、打ち合わせから施工、アフターフォローまで一貫して対応

　上野さんが各案件に取り組む上で心掛けていることは、職人と顔の見える関係づくり。現地に赴いて清掃をしたり、時には解体工事を手伝ったり、一緒に汗を流しています。

　「現場のこともしっかり把握しておきたいんです。見ているだけと、実際にやってみるのとでは違います。自分で体験して初めて分かることも多いでし、日頃からコミュニケーションを取ることで、お客さまのご要望を柔軟に反映することもできます」

　知識や技術を備えた職人の協力を得ながら、打ち合わせから施工管理、アフターフォローまで一貫して対応する上野さん。
　「仕事や趣味といったライフスタイルや、大事にされている価値観を伺い、お客さまにとって本当に必要なご提案をすることが私の役目ですので、どんなことでもお聞かせください。活用できる制度や補助金も踏まえながら、プランニングします」と力を込めます。

　「近年は、さまざまな機能を備えた高性能住宅へのリフォームも人気ですが、お客さまには、その後の生活にも目を向け、何を実現したいのかを考えていただきたいですね。例えばきれいなキッチンでおいしい料理を作りたい、ゆっくりと食卓を囲んで団らんを楽しみたい、快適なお風呂で子どもと語り合いたいなど、ご家族が笑顔になることが大切なのかなと思います」

　住む人に優しく、心地よい空間づくりに力を入れる上野さん。「みなさんが心身ともに健やかに、幸せに暮らせるリフォームをしていきたいですね」と語ります。
　
（取材年月：2023年6月）

家族みんなが笑顔になれる、幸せな住まいづくりをサポート

水まわりなど住宅改修を手掛けるほか、介護リフォームで転倒などのリスクを予防

一人一人の思いをくみ取った住まいに整えるため、丁寧にヒアリング

現場の職人と関係性を築き、打ち合わせから施工、アフターフォローまで一貫して対応

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