安く、早く、しつこくなく、さわやかに、薄利多売で、幸せを届けたい（2/3）

経験豊富な営業で成功した高収入のサラリーマンから、営業をかけない社長へ

　大分市に生まれた大藪さんは、工業高校を卒業したのち、自衛隊に入隊。2年後に転職を決め、カー用品の販売会社に就職します。10年ほどしてバブル時代に突入、自分の可能性をもっと試してみたいと、福岡にある東証一部上場の建築会社に入社します。
　
　入社後は、訪問形式の営業でしたが、前職で培った接客スキルを活かし、何千万円という大きな契約を次々と獲得。かなりの給料を稼いでいましたが、毎月結果を出し続けなければいけないプレッシャーや、後輩の指導が苦手だったこともあり、40歳の時、退職と帰郷を決意しました。
　
　地元・大分に戻ってからは、住宅会社で2年間、個人住宅の営業を経験したのちに独立。当時話題になっていた、オール電化や太陽光発電を手がける事業を始めました。

　パソコンの普及が進み始めていたこともあり、これからはネットの時代だと感じた大藪さんは、エコ商品をネットで販売していく形を目指し、社名も「エコネット」と命名。訪問販売とネット販売を駆使して頑張ったものの、設立してすぐは鳴かず飛ばずの状態でした。しかし5年ほどすると、オール電化の大きな波が押し寄せ、数人を雇って事業を拡大するまでに。その後、ネット販売だけでやっていく形に切り替えました。まだ、時代を先取りしていて、現代のようにスマホが当たり前になる前で、ネット環境も整っていなかったため、苦しいときもあったと言います。

　昼夜共働きで支えてくれる妻や子どもたちのために、ついに一念発起。ある日、ホームページの見直しをはかることを決意します。1ヶ月休業し、インターネットでいかに検索上位になるかなど研究を重ね、ネット販売の強化に力を注ぎました。

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