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楽しみながら組織の課題が見えてくる。ゲームを通じたチームビルディングを実施

コミュニケーションが活発になるチームづくりのプロ

今井崇博

今井崇博 いまいたかひろ
今井崇博 いまいたかひろ

#chapter1

おのおのが役割を理解し、能力を発揮できる組織づくりをサポート

 一人一人に能力は備わっているはずなのに、なぜか結果が出ない。それは、目指すべきビジョンが共有できていない、メンバー間の報連相が不十分など、コミュニケーションに原因があるのかもしれません。

 近年、個々が求められている役割を理解した上で本領を発揮できるチームを構築する、「チームビルディング」が注目されています。「happy nature」の代表・今井崇博さんは、グループで行うゲームを通して、学校や企業のチームづくりをサポートしています。

 「例えば、複数の小学校から集まってくる中学校では、入学当初は生徒たちにちょっと壁がありますよね。新しい人間関係を築く上では、出身校の垣根を越えて、みんなで一つのことに取り組む過程が生きてきます」と今井さん。企業からの依頼で多いのが、新入社員に対する意識付け。組織の一員としての自覚を促すことで、協調性や貢献力を高めていくと言います。

 「大切にしているのは『楽しさと学び』です。楽しいという気持ちが湧いてこないと前向きになれず、『ここは改めるべき』など自分の行動を省みることもできません」

 提供しているプログラムは100以上。クライアントからヒアリングした解決したい課題に沿って、プランニングします。現場でうまく機能していない場合は急きょ変更することも。豊富な経験知を生かし、状況に合わせ臨機応変に対応しています。

 「プログラムを終えると、参加者同士の心の距離がとても近くなっているのを感じますし、『メンバーの新しい一面が見えた』といった声もいただいています」

#chapter2

体験学習サイクルを取り入れたチームビルディングで、参加者に気付きを与える

 今井さんがチームビルディングに導入しているのが、体験学習サイクル。「体験(やってみる)→指摘(何が起こったか理解する)→分析(なぜそうなったか考える)→一般化(どうすればいいか理解して生かす)」を実践していきます。

 「まずはアイスブレイクとして、自己紹介やちょっとした遊びで心と体をほぐします。次に、簡単なゲームをして、失敗を許容できる雰囲気を作っていきます。特に社会人になると間違いや過ちを恐れる人が多いので、重要なステップです」

 続いてメインのアクティビティへ移りますが、グループ全員で協力しないとクリアできない内容になっているそうです。
 「一例を挙げると、パイプラインでは、それぞれが持つ筒をつなげてビー玉を目標の位置まで運びます。前後の人と息を合わせないとビー玉は落ちてしまいます。うまくいったところ、うまくできなかったところをグループ内で指摘し合い、その理由について分析します」

 最後に「一般化」。ゲームを通して得た学びを、実務や学校生活といった場面に落とし込んでいけるよう今井さんが導いていきます。

 「何事も、上の人から言われて仕方なくやるのでは身になりません。何をどうすべきか、実体験の中で気付くことで学習効果があり、定着するのです」

 一連の手法は人材育成だけでなく、採用にも活用できるそうです。「この人はリーダーシップがあるとか、この人はフォロワーシップにたけているとか、面接では分からない素の部分が見えてきます」

今井崇博 いまいたかひろ

#chapter3

コミュニケーション下手から、コミュニケーションをサポートする立場へ

 「私自身は、もともと人と話すことが苦手だったんですよ」と今井さん。高校を出た後は、将来を模索しながらキャンプ関連のボランティアを始めます。野外教育の本格的な知識や技術を習得するために、アウトドアの専門学校へ。卒業後は、野外活動のインストラクターとして活躍します。

 「キャンプでは、参加者さんらが仲良くなるきっかけ作りで、ゲームをよく取り入れるんです。人としゃべることが不得手な私も、そうした機会に触れることで少しずつ変わることができました。周りの人と打ち解け、連帯感が育まれていく様子に興味を持ち、コミュニケーションを深めるメソッドについて、自分でも勉強してきました」

 その後、勤めていたキャンプ場が閉鎖したことから、チームビルディングを主力業務とすることに。年間50以上の学校や企業に赴き研修をする傍ら、長年携わってきたインストラクター業も継続しています。
 「自然の中に身を置くことで、自分で判断して動く自主性や、お互いに助け合う結束力を引き出すことができます。野外研修もおすすめですので、ぜひご相談ください」

 コロナ禍ではテレワークが推奨され、出社しなくても仕事ができる環境が急速に整備されました。その一方で、人と人が直接会って対話する価値も改めて見直されています。

 「現場からいいアイデアが出てこなくなった」「最近、従業員のモチベーションが低下している」など気になることがあれば、チーム力を強化してみませんか。

(取材年月:2022年7月)

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今井崇博

コミュニケーションが活発になるチームづくりのプロ

今井崇博プロ

ファシリテーター

happy nature

集団で行うゲームを通じて、メンバー間の心の距離を縮め、協力し合うマインドを育成。課題に応じた多様なプログラムで、学校や企業におけるより良いチーム作りのサポートをします。新入社員研修にも役立ちます。

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