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環境に優しく、部屋も心も温める薪ストーブで循環型社会に貢献

薪ストーブの販売・施工で住まいと心を温めるプロ

園部賢一

園部賢一 そのべけんいち
園部賢一 そのべけんいち

#chapter1

波長の長い輻射熱が部屋全体を暖め、炎の揺らぎが安らぎと団らんを生み出す

 新潟市中心部から北東に約30キロ、日本海沿いに位置する新潟県新発田市紫雲寺町地区。冬は大陸からの偏西風が吹き付け、実際の気温以上に寒く感じます。
 このまちで薪ストーブの販売、施工に携わるのが「ファイヤーワールド新潟」代表の園部賢一さんです。
 
 化石燃料を使わず、再生可能な自然エネルギーの一つ、森林資源を有効活用する暖房機器として注目される薪ストーブ。柔らかな輻射熱で、建物全体を暖かくするのが一番の特長だと言います。
 「薪ストーブから放射される遠赤外線は、波長が長い性質を持っています。音楽で例えるとベースのようなイメージです。優しい熱が室内に行き渡り、体の芯からじんわりと温まります。寒い朝も快適に迎えることができますよ」

 揺らめく炎も魅力で「二つとして同じ形状はなく、見ていると時がたつのを忘れてしまいます」と園部さん。ユーザーからも「眺めていても飽きず、テレビがいらない」「ストーブの前での晩酌が安らぎのひととき」との声が寄せられているとか。

 「居間で家族と過ごす時間が長くなった、と喜ばれるお客さまもいます。部屋だけでなく、人の心も温めるのです」

 園部さんは、実物を確認できるようデモ機を店舗にそろえています。
 「北欧、北米の老舗メーカーから厳選しており、ヨツール、モルソーなどの北欧製品は、メンテナンスが容易なことから根強い人気です。中でもデンマーク製は現代の住宅に合うスタイリッシュさが受け、近年売り上げを伸ばしています。火を付けることも可能ですので、ぜひ心地よさ感じてみてください」

#chapter2

薪やススが効率よく燃焼する「断熱二重煙突」を提案、自社施工でスピーディーに設置

 園部さんは、薪ストーブを導入する前に客先を訪問。住まいの構造を調査し、それぞれの住環境やライフスタイルに応じて提案しています。
 「以前は新築時の注文が多かったのですが、近年は既存住宅の割合が増えていますね。洋室だけでなく、和室でも設置できますよ」

 工事は自社で責任を持って実施。しかも2、3日で仕上げます。
 「お客さまの生活を邪魔しないよう、工期をなるべく短くしたいのです。必要に応じて屋根のプロなど他の業者とも連携。当店は、全国13の正規販売店でつくるファイヤーワールドグループの一員として施工研修を積んでおり、実績も豊富です」

 煙突は、25ミリの断熱材を施した「断熱二重煙突」を勧めています。
 「煙突内の熱を保つことで上昇気流が強くなり、給気が増えるので薪がよく燃えて効率的に暖房ができます。また煙に含まれるススなども燃焼されて排気がクリーンになり、火災の原因となるタールの付着も少なくなります」

 長く愛用してもらえるようアフターサービスも充実。煙突掃除をするだけでなく、使い方も継続して指導します。
 「煙突内部のススの量や形状で、薪のくべ方が大体分かりますね。設置当初に説明するのですが、時間の経過とともに我流になりがち。最近は、たき方の動画配信も増えていますが、中には炉を傷める方法もあり、注意が必要です」

 薪についてもこだわり、長さ25センチの乾燥したものを推奨。「当店でも取り扱っていますので、ご相談ください」と呼び掛けます。

園部賢一 そのべけんいち

#chapter3

地域の里山を手入れして良質な薪を提供し、桜堤やマツの防風林の復興にも尽力

 新潟県内を中心に多くの顧客を持つ園部さんですが、元々は建築資材を扱う材木店を営んでいました。29歳で父から家業を継ぎ、新たに住宅建築を請け負うようになりました。

 「住宅の仕事でヨツールの薪ストーブを扱うことがあり、ファイヤーワールドグループのメンバーとやり取りするうちにどんどん魅了され、2009年に店舗を開きました。お客さまの心豊かな暮らしをお手伝いすることが天職だと感じ、現在は薪ストーブ一本で商売をしています」

 園部さんは「日本里山の森林(もり)を育む会」の新潟支部として、手入れされなくなった里山の保全にも尽力しています。
 「店舗近くのゴルフ場が管理するエリアでは、ニセアカシアの間伐などを定期的に行っています。間伐材は地域の福祉施設で割ってもらって加工し、薪ストーブの利用者に提供。環境に配慮した循環型社会の構築と、地元産の良質な薪の普及に貢献しています」

 他にも、新発田市内を流れる加治川では、1960年代に相次いだ水害により失った桜堤を復活させる活動に参画。堤外地の木の伐採などを行ってきました。
 2013年には地域住民らとともに「NPO紫雲 キダケの森復活プロジェクト」を立ち上げ、マツの防風林を再興する取り組みを開始。地元の小学生を呼び、マツの実生を植えてもらうイベントを毎年開いています。

 「今後は、コロナ禍で中断した薪ストーブの勉強会を再開したい。ストーブで温めたポトフやビザを振る舞って、魅力を伝えたいですね」と意欲を語ります。

(取材年月:2023年3月)

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園部賢一

薪ストーブの販売・施工で住まいと心を温めるプロ

園部賢一プロ

薪ストーブの販売、施工

ファイヤーワールド新潟

正規販売店として、北欧、北米のさまざまな薪ストーブを取り扱い。ライフスタイルに応じて機種や設置プランを提案し、自社スタッフが施工します。長く使ってもらえるよう、メンテナンスやたき方の指導も行います。

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