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人はみな幸せになれる

生きづらさを見直す心理療法のプロ

金子さつき

感情コントロール伝授のプロ 金子さつきさん
金子さつきさん 講座風景

#chapter1

決断を手放し、生きやすさを手に入れる

 カウンセリングとコーチングを融合させたオリジナルセッションを行っているメンタルサポート オフィスKの金子さつきさんは、一人一人の感情や経験に寄り添い、その人が自分らしく生きやすい人生を送るためのサポートをしています。
 「人は変われる」「問題は解決できる」「幸せになることができる」この三つを基本コンセプトに、自分一人では難しい気持ちの消化や、不都合に働いている性格を変えるお手伝いをしています。

 金子さん自身、幼い頃から「自分がしっかりしなくては!」という感覚に縛られ、親に甘えたい、子どもらしいわがままを言ってみたいという本心にフタをしてきたと言います。この本当の気持ちをしまいこんで、「しっかりしなくてはならない」と自分で決めた “決断”をずっと持ち続けてきたことで、人に甘えられず本心が言えないといった生きづらさを感じるようになったそうです。
 子どもを産んでからは「しっかりする」が過剰になり、成長しようとする子どもの自律を妨げる親になっていたといいます。うろたえて自らカウンセリングを受け、しっかりした子でいれば親が認めてくれるからそうしていたのだと気づき、それを手放し自分らしく生きられるようになった体験があるからこそ、同じように悩む人のサポートをしていきたいと思ったそうです。

 人は誰しも、決断を繰り返し、時には無理やり自分を納得させることもあり、そうしたプラスの経験もマイナスの経験も総合して自分なりに判断して生きてきているのだそうです。

 幼い頃の“フタをした本心”いわば”未完了の感情”は、大きくなっても心のどこかに残っていて、それが生きにくさの原因になってしまうこともあるのだと金子さんは言います。
 決断の繰り返しの中で性格が形成されていくそうですが、もし、生きづらさを感じるのであれば、未完了の感情処理や、決断を自ら手放すことも大切で、そのサポートをするのが金子さんの役割でもあります。あくまでも、判断するのはその人自身。でも、一人では難しい。そうした時に、二人三脚で一緒に解決してくれるのです。

#chapter2

子ども達にも伝えたい。人と違って良いのだと。

 2016年から長野市内のとある公立高校で授業をもたせてもらっているという金子さん。授業内容は、感情処理・コミュニケーション・人のタイプと接し方・恋愛編など、オリジナルの内容を作っています。

 「周りとうまくやっていくために自分の気持を我慢し周りに合わせようとするのはよくあること。でもそのためにイライラしたり、不安になったり、自分を責めたりというままならない感情を味わったりします。それがなぜかという心のカラクリと、そこから抜け出す一つの方法として感情処理を生徒たちに伝えられたらいいなと思ったのです。
 最初は、本当の自分の感情を直視する事に対して子ども達が引いてしまうのではないだろうかと心配しました。でも、実際に授業をしてみると、実に素直に自分の感情を受け止め、中には悲しみを感じて泣いている子もいました。あるいは、後に『今日、泣けた』と言ってくる生徒もいました。」と金子さんは、こうした生徒の様子をとても嬉しく感じていると言います。

 感情やコミュニケーションといった難しく思えそうな内容も、芸能人に例える、少し遊び心を加えるなど、子ども達が関心を持つような工夫もしています。

 子ども達に伝えたいのは、「オールOKだよ」ということ。人はみなそれぞれに違っていて当たり前。さらには、同じ人であっても、時によって感じ方や考え方は違うということ。
 思春期という難しい年代だからこそ、たくさんの体験をしてきた金子さんの授業は子ども達に受け入れられるのかもしれません。

金子さつきさん 面談風景

#chapter3

苦しい感情を上手に手放す

 コミュニケーションは、会社の中で、あるいは家庭の中、学校の中でも非常に大切です。しかし、それを頭ではわかっていても、実際はうまくいかない。そんな人も多いのではないでしょうか。
 それは、感情のコントロールがうまくいかないからかもしれません。人は人と関わって生きています。その人間関係を良好に保つためには、「がまんして感じないようにしてしまった本当の気持ちを、相手にぶつけるのではなく、自身で感じて処理する」ことが大切だと、金子さんは静かに語ります。
 
 会社や家庭での関係をスムーズにしたい人はもちろん、今後はこれから社会に出る中学生・高校生・大学生といった若い世代に向けた活動を多くしていきたいそうです。

 育ってきた環境の中でそれぞれが受けてきた親や周りとの関係。その関係の中で無意識にしてきた心のくせ(決断)。それも時には手放す必要がある。まずは自分の中のままならない感情を上手に手放すことで、気持ちが解放され自分自身を肯定できるようになるのではないでしょうか。そんなお手伝いをしてくれる金子さんに子ども達の未来を託してみたくなりました。

(取材年月:2016年11月)

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金子さつき

生きづらさを見直す心理療法のプロ

金子さつきプロ

心理カウンセラー

メンタルサポートオフィスK

自分らしく生きるために必要な感情のコントロールやコミュニケーションの取り方などを、カウンセリングとコーチングの両面からサポート。

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