PROFESSIONAL
STORIES

Mybestpro Interview

子どもの自ら学ぶ姿勢を大切に、英語を通して広がる世界を楽しもう!

英語の楽しさを伝え子どもの学習意欲を引き出す英語のプロ

林真理

林真理 はやしまり
林真理 はやしまり

#chapter1

子どもの発達段階に応じ、ストレスなく楽しみながら実用的な英語力の育成を目指す

 「子どもは『覚えなさい』と強いられると、かえって英語を嫌いになってしまいます。子どもの発達段階に応じて、とにかく負担なく楽しむこと。それが英語学習を続ける秘訣です」

 そう話すのは、京都府長岡京市で「eel英会話」を開く講師の林真理さん。園児から高校生を対象に、最大6人までの少人数制クラスを展開。自分の考えや意思を的確に表現し、多様な人たちとコミュニケーションを図る“英語の運用能力”の育成を目指しています。

 長年の指導経験から「英語は音から入るのが効果的」と、文法に関しては、苦手意識が芽生えないよう少しずつ取り入れ、小学校高学年から過去形や現在完了形、未来形などに触れ、中学の授業につなげます。

 「高校生以上は、各分野の専門家や著名人などの講演を配信する『TED Talks』を活用し、ネイティブスピーカーのスピーチを聞きながら文法を理解し、そのスピードで話せるよう練習します。ネイティブの速さで流れる会話に慣れ、実際に使われている生きた英語を吸収してもらうことが狙いです」

 林さんは、スペリング(つづり)と発音の関係性を学ぶ音声学習法「フォニックス」も採用。A(エー)はæ(エア)など、発音を習得することで英語を正しく読めるように。耳で聞いた単語のスペルも分かるようになり、話す・聞くに加え読み書きの力も備わるそう。

 「それぞれが習った表現をアウトプットする機会として、スピーチ発表会を毎年開催しています。正確さを競うものではなく、人前で英語を話す抵抗感をなくし、伝える喜びを感じてもらうのが目的です」

#chapter2

子どもの「話せるようになりたい」という気持ちを大切に、自発的な学習を促す

 林さんは滋賀県の公立中学校で10年間、英語科の教員として勤務。結婚を機に退職し、京都へ。知人に頼まれ、2010年頃から自宅で英語を教えるようになりました。別の英語塾にも加入して指導経験を積み、「eel英会話」を主宰。次第に生徒が増え、現在は自宅近くに教室を構えています。

 「私が講師を始めた時から継続して通ってくれた生徒さんが8人います。第1期生が高校卒業を迎え、新たな進路へと送り出せるのは感慨深いものがあります」

 ストレスなく英語を学べる環境で成長を見守ってきた林さんは、保護者との交流の場も例年設けています。
 「保護者さまから、『英語教室だけは子どもが自分から進んで行くんですよ』と、うれしい声をいただいています。語学は、自ら興味を持ち、話せるようになりたいと自発的に取り組まないと身に付きませんから、前向きな気持ちを大事にしていきたいですね」

 自身は、中学時代から英語が好きで成績も上位。しかし、大学生になって渡米した際、「難しい語彙も文法もたくさん勉強してきたのに、簡単なことが話せないし、聞き取れない」と大きな衝撃を受けます。問題を解くための英語力ではなく、実用的なスピーキング力やリスニング力を磨く重要性を痛感したと言います。

 「仮にテストの点数が取れなくても、英語を使えたら楽しいし、楽しければ使えるようになります。言いたいことが言えて相手の発言の意図も分かる。相互理解のツールとして英語を教えたいと思っています」

林真理 はやしまり

#chapter3

低年齢化する英語教育に、結果を急がずに学習を続けることの重要性を強調

 2020年4月から小学3・4年生を対象に外国語活動がスタートし、5・6年生では英語が成績として評価されるようになりました。小学校での必修化を受け、保育園や幼稚園でも英語教育を導入することが一般的になりつつある流れに、林さんは危機感を抱いています。

 「将来に備えるため、小さいうちから英語を学ばせるご家庭も見受けられます。時間やお金を投資する親の期待は過度に上がりますが、無理に勉強させようとすると子どもは興味をなくしてしまいます。当方では、『結果が出るのに時間はかかるけど、良かったら来てください』というスタンスで生徒さんを受け入れています」

 子どもたちの好奇心を刺激し、可能性を伸ばしていくため、2~3歳の幼児を持つ親子に向けて、土曜日に「英語で遊ぼう」という教室も用意。無料で参加することができます。

 「私は指導者である前に、豊かな人間性を育む教育者でありたいと思っています」と林さん。学習塾の低年齢化についても問題意識を持っています。各教科を通じて視野を広げてくれる学校の授業を大切にしてほしいと語り、教科書を読み解く力をつけて基礎を固め、学力を定着させることで、大学受験でも塾に行かずに合格を手にすることができると提言します。

 「『eel』は『Effective English Learning』から。効果的に学ぶという意味を込めており、英語だけでなく全てに通じるものです。楽しく学んで世界を広げ、子どもたちに自分の夢をかなえてもらうことが私の願いです」

(取材年月:2024年3月)

リンクをコピーしました

Profile

専門家プロフィール

林真理

英語の楽しさを伝え子どもの学習意欲を引き出す英語のプロ

林真理プロ

英会話講師

eel英会話

言語習得の原則である「聞く→話す→読む→書く」のプロセスを大切にしながら、子どもたちにとって無理なく英文法も身に付くレッスン構成になっています。楽しく継続して学ぶことで自然に英語力が身に付きます。

\ 詳しいプロフィールやコラムをチェック /

掲載専門家について

マイベストプロ京都に掲載されている専門家は、新聞社・放送局の広告審査基準に基づいた一定の基準を満たした方たちです。 審査基準は、業界における専門的な知識・技術を有していること、プロフェッショナルとして活動していること、適切な資格や許認可を取得していること、消費者に安心してご利用いただけるよう一定の信頼性・実績を有していること、 プロとしての倫理観・社会的責任を理解し、適切な行動ができることとし、人となり、仕事への考え方、取り組み方などをお聞きした上で、基準を満たした方のみを掲載しています。 インタビュー記事は、株式会社ファーストブランド・マイベストプロ事務局、または京都新聞が取材しています。[→審査基準

MYBESTPRO