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写真を正の資産に。時代に合った新しい写真のカタチを提案

写真を正の資産にする、写真整理アドバイザー

吉村英紀

吉村英紀 よしむらひでき
吉村英紀 よしむらひでき

#chapter1

押し入れや物置に眠ったままの写真やアルバムを、スキャンしデジタル化するサービスを展開

 「押し入れや物置に、昔の写真が大量に眠ったままで、ずっと気になっている」「かさばるアルバムを断捨離したいけれど、何から始めればいいのかわからない」

 そんな悩みにこたえてくれるのが「吉村寫眞商店」の代表、吉村英紀さんです。個々のニーズに細やかかつスピーディーに対応。小回りのきく「ひとり写真店」をコンセプトとして活動しています。

 「主に、お手持ちの写真をデジタル化するお手伝いをしています。台紙に貼っている場合は、取り外す際に破れてしまうことを防ぐため、保護シートをはがしたりせずに、そのままの状態で1枚ずつスキャンします。ビニールの袋に差し込むフォルダータイプであれば、当方でポケットから抜き取り、作業後はきちんと元に戻します。データにしなくていいものは、付箋で印をつけておいてくだされば大丈夫です」
 こうしたスキャンサービスは、基本料金と1~100枚、101~200枚と100枚ごとに加算されるシンプルな料金体系で、短期間で納品できることも特徴です。

 「不安なことがあれば電話やメールでお気軽にご相談ください」と笑顔を見せる吉村さん。特にミドル、シニア世代に興味を持ってほしいと言います。

 「僕と同年代の60歳前後は、ご自身とお子さん、そして親御さんが残した写真の管理に困っている方が多いはず。これまでは忙しくて手をつけられなかったとしても、人生100年時代と言われる今、定年を迎え、次のステップへ向かうという意味でも60歳は良いタイミングではないでしょうか。写真の整理は、人生の棚卸しにもつながります」

#chapter2

写真は今まで生きてきた証であり、これからを生きていく支え

 33年間勤めた富士フイルムを早期退職して、2021年に吉村寫眞商店を立ち上げた吉村さん。ミッションとして掲げているのは、「写真を正の資産にすること」です。

 「東日本大震災が起きた2011年、津波の被害で泥まみれになってしまった写真を救済する『富士フイルム写真救済プロジェクト』で、宮城県の気仙沼に向かいました。そのとき、避難所のリーダーの方がおっしゃった『たった1枚の写真があることが、今まで生きてきた証となって、これから生きていく支えになる』という言葉が忘れられなくて。写真はいわば、その人の歴史そのものなんだと痛感しました」

 吉村さんは、前職で培ってきた知見をもとに、写真の新しい価値を発信していくことが自身の役割と自負しています。

 「写真は、自分史を彩ってくれる挿絵のような存在であり、一家の道のりを子や孫に引き継いでいく貴重な資料になります。大事に守っていく財産の一つだということを知ってほしいですね」

 スキャンサービスを利用した人からは「いろんな記憶に触れることができた」との感想も寄せられているそうです。

 「ご夫婦で写真を選別されたそうなのですが、その時間がすごく良かったみたいで。ご自身やご家族が過ごしてきた日々をあらためて振り返り、懐かしむ機会をご提供できたことは、僕としてもうれしい限りです。できあがったデータを兄弟や姉妹、お友達にシェアされる方もいて、『みんなに楽しんでもらえた』とご報告をいただくこともあります」

吉村英紀 よしむらひでき

#chapter3

デジタルデータとプリント、それぞれに役割と良さがある

 吉村さんが社名で「寫眞」と旧字を用いたのは、デジタルと同じくらいアナログも大切にしていきたいから。

 「随時、情報を更新できるのがデジタルの利点ですが、古いデータはどんどん下の方に埋もれていってしまいます。一方、プリントは常にそこにありますよね。アップデートされないことが、アナログの魅力と言えるでしょう」

 プリントして額装したり、カレンダーにしたり、思い出の一部を日常に寄り添う形にして飾ることをアドバイスします。

 「高齢になり施設に入ることになったら、家にある写真やアルバムをすべて持っていくのは難しいでしょう。事前にデータ化して、その中から厳選した写真をフォトブックにまとめておけば、スタッフの方や他の入居者の方にこれまでの自分の歩みを知ってもらい、話が弾むきっかけにもなります。今後は、フォトブックの作り方をお伝えするほか、編集代行にも力を入れていく予定です」

 30年以上写真業界の最前線で活躍してきた吉村さんの熱意は、商業用のコンテンツにも向けられています。
 「せっかく良い素材がそろっているのに、写真集だけ作って終わりというのはもったいないなと感じていて。過去に仕事でアイドルの写真展を開催した経験なども生かして、ファンの方が喜ぶフォトグッズやサービスも企画・提案していきたいですね」

 写真は、そこに写る人や景色の記録であり、家族や友人と語らうコミュニケーションツールにもなり得ます。吉村さんの元でかけがえのない物語を紡いでみませんか?

(取材年月:2022年4月)

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専門家プロフィール

吉村英紀

写真を正の資産にする、写真整理アドバイザー

吉村英紀プロ

写真店経営

合同会社吉村寫眞商店

家の押し入れや物置に眠っているアルバムや写真を1枚ずつ丁寧にスキャン、デジタル化。柔軟で迅速な対応とシンプルな料金体系が特長。デジタル化したデータを用いたフォトブックや額装パネルの作製にも対応。

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