中堅中小企業の成長を財務と労務から加速させる社会保険労務士
江崎充豊
Mybestpro Interview
中堅中小企業の成長を財務と労務から加速させる社会保険労務士
江崎充豊
#chapter1
平日はメガバンクに勤め、土日は社会保険労務士(社労士)として活動する「湘南マネジメントサポート社労士事務所(湘南マネサポ)」の代表・江崎充豊さん。銀行員の洞察力を生かした財務アドバイスと、社労士の専門性に基づく労務コンサルティングの両輪で、スタートアップや中堅中小企業を中心に企業の成長を加速させます。
「社労士として、労務相談や労働・社会保険の手続きの他、就業規則や人事制度を見直す事で“ヒト”に関する分野を適正化し、従業員が不安や不満なく働ける体制作りを支援します」
銀行では長年法人取引の推進に従事し、融資や事業承継、M&A(合併や買収)といった“カネ”の領域でも知識と経験を蓄積。銀行員経験で培った財務分析力を生かして資金の視点からもアプローチし、財務と労務の両面で創業間もないベンチャーやリソース不足に悩む中小企業をサポートできるのが強みです。
「労務面では、少子高齢化を背景に生産年齢人口が減少し、業界を問わず人材確保が困難になっています。2025年1月の倒産件数は800件を超え、人手不足による廃業も増加傾向にあり、労働環境の整備は急務となっています」
育児・介護休業法や雇用保険法の改正により、柔軟な働き方の実現のための措置や教育訓練給付などの要件が拡充へ。対応をおろそかにすれば新規採用はおろか、現従業員の生産性の低下や離職にもつながると指摘します。
「事業を拡大・伸展させるには、資金調達といった財務戦略も中長期的に計画を立てる必要があります。現状を整理し、問題提起や情報提供で先手を打つ社外CFO(最高財務責任者)として応援できたらと思っています」
#chapter2
幼い頃から車が好きで、大学の理工学部で流体工学を専攻した江崎さん。卒業後は自動車メーカーへの就職も検討しましたが、理系人材の採用に積極的だったメガバンクに入行します。
「兄も銀行員で、よく企業のトップとビジネス談義に盛り上がった話を聞き、次第に憧れるようになりました。また、当時はデリバティブ(金融派生商品)取引が拡大するタイミングでもあり、銀行が理系人材の採用を増やしていた事も理由です。銀行では長く支店に勤務し、法人融資に携わる中で多くの経営者と対話を重ね企業分析を行ってきました。その経験が事業の可能性を引き出す点でもお役に立てると思います」
例えば知名度は低いものの、他社には真似できない製品を手掛ける会社に対して、「数字に表れない強み」を認識してもらう事で事業拡大に繋がったことも。スタートアップや中小企業の中には自社の魅力に気付いていないケースもあり、企業分析を通じてポテンシャルを見いだすのも得意としています。
「順調に知識と経験を積み重ねてきましたが、銀行員は実質的な定年が早く、セカンドキャリアを模索する中で社労士に興味を持ちました。数字を扱ってきたことから公認会計士や税理士への転身も考えましたが、『組織を支える人へと視点を広げ経営資源として活用するお手伝いがしたい』との思いから今の道に進みました」
2024年10月に兼業で開業し、サーフィンの趣味が高じて湘南に事務所を構えました。今も自動車が好きで、「いつかはモノ作り、特に自動車関連の仕事に携わりたいですね。F1(フォーミュラ1)に関連する仕事に携われたらサイコーです」と夢を描きます。
#chapter3
企業の発展を目指し、江崎さんが力を入れているのがDX(デジタルトランスフォーメーション)化。業務を効率化し、新たなビジネスや価値を創出していくにあたり、「As-is(現状)」と「To-be(理想)」のギャップの原因を特定し、抜本的な業務改善のお手伝いをします。
「大切なのは現在の課題と“なりたい姿”を比較し、理想に近づく手段を考えることです。システムを導入することがゴールではなく、デジタルツールを活用し、どんな働き方や組織を実現したいのかが重要です」
例えば中小企業では業務が属人化し、担当者が不在の場合は作業が停滞する場合も。少子化が進むいま、人手を掛けずとも現場が滞りなく機能し、ベテランや職人と呼ばれる人たちの知見を共有する仕組みづくりも不可欠だと言います。
「共に未来を歩むパートナーとして私も一緒にアイデアを練ります。“攻め”の財務と労務で企業体質を強化していきましょう」
今後の目標は愛する湘南エリアの活性化に協力すること。地域のネットワークを広げ行事にも積極的に参加しようと、地元の商工会にも登録しています。
「湘南は街の知名度もあり、インバウンドも活況で以前に比べて外国人の方が増えました。また、リモートワークの普及で移住してくる人も増えています。来訪者らを受け入れるサービス業などは目の前の仕事に追われ、余裕を失っているのではないでしょうか。本業に専念できるよう、人的、資本的なお困りごとは弊所がお力になります」
(取材年月:2025年2月)
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中堅中小企業の成長を財務と労務から加速させる社会保険労務士
江崎充豊プロ
社会保険労務士
湘南マネジメントサポート社労士事務所
銀行員ならではの財務分析力と社労士としての労務コンサルスキルを融合させ企業を支援。資金調達や事業計画、人事労務体制の整備からデジタルツール導入まで、経営者や従業員が本業に集中できる環境を創出する。
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