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住まいのことなら何でも解決。不動産のワンストップサービスを実現する

高齢者と住まいを結ぶ不動産コンサルタント

松浦直三

不動産業の枠を越えて、不動産コンサルタントを目指す
横須賀市は地元。近所には物件管理を依頼される顧客も多い

#chapter1

高齢者に大家に安心の賃貸システムをつくりたい

 横須賀市追浜町にミカサホーム株式会社を開業して15年。おもな業務は、不動産の売買、賃貸の仲介ですが、松浦直三さんが力を入れているのは、「高齢者への住まいの提供」です。
 「一人暮らしの高齢者は、孤独死の問題などもあり、大家さんから敬遠されがち。でも、現に家を借りられなくて困っている人がいる。その人たちをどうにかしてあげたいんですよね」
 家を探す高齢者にも、家を貸す大家さんにとっても「安心できる賃貸システムをつくりたい」と松浦さん。
 「デイケア・デイサービスなど既存の介護ビジネスを併用したり、高齢者の見守りを行なう一方、家賃滞納などがあった場合には、家賃の督促を代行する。問題が発生したときでも、私は解決する術を持っています。大家さんには、安心しておまかせいただきたい。最近のトピックスですが、孤独死した場合、葬儀や残存家財の片付け費用をカバーできる保険もできました。そんなニュースも積極的にアナウンスしたいと思っています」
 少子化が進む昨今、賃貸アパート、マンションも空室ができやすい状況とか。増え続ける高齢者を対象にした賃貸ビジネスは、「大家さんにとっても悪い話ではない」という松浦さん。一方では、こんな取り組みも行っています。
「所有している一軒家が老朽化したので、処分したいという高齢者もいる。そんな方には、賃貸アパートに立て替えて、高齢者向けの部屋を作りましょうと声をかけたりもします。伴侶を亡くされ、でも子供夫婦とは住みたくないとおっしゃる方に、提携しているワタミの介護付き高齢者施設を紹介したことも。とても喜んでおられましたよ。さまざまなカタチで高齢者の住まい探しにお役に立ちたいと思っています」
 同じ高齢者といっても、立場や取り巻く状況はさまざま。ひとつの物件を通して、困っている人同士が助け合えるように、松浦さんは、経験と知恵、行動力でもってコーディネートしているのです。
 「いわば高齢者向け不動産のワンストップサービスですね。まだまだ取り組みを始めたばかり。これから実例をたくさん作っていきたいです」

#chapter2

相続問題にも不動産会社ならではの知恵を提供

 いわば「社会的弱者」がスムーズに家を借りられるように、これまでにも横須賀市議会に働きかけ、生活保護世帯の家賃扶助代理納付を「請願」という形で可能にした実績もあります。これは、生活保護世帯の家賃を行政サイドから直接支払可能にしたシステムです。
 松浦さんは、神奈川県宅地建物取引業協会に所属。5年ほど前から、認定シニアアドバイザー(市民相談員)として、横須賀市役所などにおいて、高齢者の住宅相談に乗るなど、行政のサービスにも積極的に参加してきました。
 「借家が取り壊されることになり、立ち退きを迫られている83歳の高齢者から、『どうしたらいいか』と相談を受けたりするわけです。こうした活動を通して、不動産のプロとして、今後、自分が何をすべきか道が見えたんですよね」
 不動産業という仕事に熱意を持つ松浦さん。土地や建物の管理を任せている大家さんからの信頼も厚く、大手不動産販売会社に勤務していた時代からの顧客も多いと言います。
 「たとえば、地主さんにとっては、相続は大変な問題。土地の評価額を適正にしたり、相続税額を低く抑えるノウハウなど、税理士・土地家屋調査士・司法書士など専門家の知識を活用することのできる不動産会社だからこそ提供できることがある。もちろん、相続後の土地の活用法についても相談に乗ります。ありがたいことに、一度、お仕事をご一緒させていただくと、皆さん長いおつきあいになりますね」

追浜駅から徒歩4分のところに店舗はある

#chapter3

リニュアル仲介で中古でも新築同様の住まいに

 また、家を求める人に、松浦さんがすすめるのは、「リニュアル仲介」という制度。これまで中古物件を購入した場合、土地・建物の購入代金とリフォーム代金は別のローンを組まなければならず、特にリフォーム代金は、金利も高く返済期間も短く設定されるため、購入者の負担になっていました。
 「それを解消したのが『リニュアル仲介』で、二つのローンを同じ条件で組むことができます。さらに、耐震補強工事付きで、フルオーダーのリフォームが可能。骨組みをだけを残して、自由にリフォームができるのです。同じ価格で新築よりも広い土地の購入も可能。しかも新築と全く同等の各種税優遇を受けられます。売り主にとっても、他社では無価値と言われた建物がある程度の評価をプラスされ、また建物に手をかけずに売却できるというメリットがあります」
 これは、提携先の会社が独自につくり上げた制度で、横須賀市で扱っているのは、現在ミカサホームだけとか。さまざまなソリューションで、必要な住まいを必要としている人にあっせんする松浦さん。
 「目指しているのは、不動産総合コンサルタントです」
 地元と不動産を熟知したプロだからこそ言える言葉です。
 
(取材年月:2011年10月)

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専門家プロフィール

松浦直三

高齢者と住まいを結ぶ不動産コンサルタント

松浦直三プロ

不動産コンサルタント

ミカサホーム株式会社

一般的な不動産取り扱いの会社では難しい「高齢者の住宅確保」を積極的に手がけている。現在の自宅を処分し高齢者向けの住宅に入居する際の面倒な業務等を、ワンストップサービスで行なっている。

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