介護事業に解決志向で労務アドバイスを行うプロ
山本勝之
Mybestpro Interview
介護事業に解決志向で労務アドバイスを行うプロ
山本勝之
#chapter1
神戸市中央区の「ゆい社会保険労務士事務所」代表を務める山本勝之さん。社会福祉士の資格も持ち、介護業界の事情に精通した社会保険労務士として、兵庫県内の介護事業所の人事や労務管理など運営全般についてサポートしています。
「介護事業者の悩みとして多いのが、人材不足。そのため採用に関してアドバイスする機会が増えています。ポイントとしてお伝えするのは、採用したい人材像を絞ること。まず『どんな人を希望するのか』をお尋ねし、最適な面接方法などを提案します。事業所の考えに合った人材を採用することが、短期間での退職を防ぐことにもつながります」
現場を熟知している山本さんのアドバイスは具体的です。「面接では『これまで熱心に取り組んできた』『楽しんでいる』『乗り越えてきた』などのストーリーを引き出しましょう。趣味の話題でも『世話好き』『丁寧』『思いやりがある』『想像力豊か』など、求める人材像との接点が見えてくるはずです。積極性のある人材を求める事業所なら、業務改善などの提案経験や苦労話を聞けば、採用後の姿がイメージできるでしょう」
#chapter2
山本さんは大学で障害児教育について学んだ後、社会福祉協議会でさまざまな業務を経験。その際、労働環境を改善していくことが、介護事業の現場に必要であることを実感したといいます。法改正など介護を取り巻く事情は日々変化しているため、労務管理のエキスパートになろうと社会保険労務士の資格を取得。事務所を構えてからも常に情報を収集し、できるだけわかりやすい言葉に置き換えて、介護事業の経営者に伝えることを心がけています。
「介護の現場は人材が要。採用だけでなく、教育や評価についてもヒアリングに基づいて提案しています。たとえば職員のモチベーションアップには、『目標は上司ではなく本人に決めさせる』『マイナスの評価を伝える際は具体的な事実を伝える』『評価の土台としてコミュニケーションを十分にとる』などが必要です」
志があるのに、職場の人間関係や給与、休業制度に対する不満から離職するケースは少なくありません。事業の拡大やサービスの充実が期待される福祉業界において、労務の見直しは急務。「各種助成金制度を活用して機器を導入すれば、介助スタッフの負担を軽減できるため、そうした提案も含めて働きやすい職場づくりのサポートをしています」
#chapter3
山本さんが現職で活躍している土台には、コーチングのノウハウやスキルがあるといいます。経営者と職員、施設利用者のコミュニケ―ションが欠かせない福祉の現場において、頭の中にある考えを引き出すコーチングの技術は大いに役立つのだそうです。
「コーチングのキーワードは、五感をフルに使い、心を込めて相手の話を聴く『傾聴』と相手をきちんと認め、評価する『承認』です。傾聴されると話し手は癒やされ、聞き手のことを好きになります。また承認され、褒められると、やる気が出て自信につながります。ちょっとしたことですが、コミュニケ―ションがスムーズになり、相互理解が深まりますよ」。指導力やモチベーション向上につながるよう、コーチングのノウハウやスキルを取り入れたアドバイスにも努めています。
「人材の確保や質の向上には、育児や病気療養に対応した長期休業制度や定年退職後の再雇用制度などの制定も効果的」と説く山本さん。サポートの範囲は、職場環境の整備から施設の開設、事業譲渡まで多岐にわたります。「困りごとがある場合は、まず気軽にお問い合わせください。さまざまな事業所の事例を踏まえ、ベストな提案をいたします」と力を込めました。
(2014年8月 現在)
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介護事業に解決志向で労務アドバイスを行うプロ
山本勝之プロ
社会保険労務士
ゆい社会保険労務士事務所
介護の現場で要となる人材面を中心に、事業所に向けたあらゆるアドバイスに取り組んでいます。人材採用、教育、評価、職場環境の整備から、施設の開設、事業譲渡まで、サポートの範囲は多岐にわたっています。
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