ビジネスに生かすスピーチ指導のプロ
川邊暁美
Mybestpro Interview
ビジネスに生かすスピーチ指導のプロ
川邊暁美
#chapter1
「大切な場面で緊張のあまり声がうわずってしまう」「話がまとまらず、相手になかなか伝わらない」。そんな悩みを抱える企業経営者や管理職に向けて、言の葉OFFICE かのんでは、ボイス&話し方のパーソナルスピーチレッスンを開講しています。
代表の川邊暁美さんは、元NHK神戸放送局のニュースキャスター。1989年には、500人を超える応募者の中から兵庫県「広報専門員」に採用され、県政のCI戦略の担い手として情報を発信してきた実績の持ち主です。
「重要なポストにある方々は発言を求められる機会が多く、スピーチ力はビジネスリーダーにとって欠かせない資質のひとつとなっています。呼吸法、発声や発音、姿勢、話の構成など、お一人お一人の課題に合わせてカリキュラムを作成し、指導いたしますので、人を惹きつけるスピーチ力を身につけていきましょう」
スピーチにおいて声は重要な要素で、しっかりと声を響かせることで場の空気が変わり、同じ内容であっても聞く人に興味を持ってもらえると川邊さん。
「習得するために、ゴルフより何より最優先事項として本気で取り組んでください(笑)。貴重な時間をさいていただくにふさわしい結果をお約束いたします」
声の状態を整えるなど不安を少しずつ取り除くことで、うつむき加減だった顔が前を向き表情も豊かになってくると話します。
「加えて瞬発力も必要です。突然マイクを向けられて『頭が真っ白』なんてことにならないように、1分程度の自己・自社紹介は常に頭の中に用意しておきましょう」
慌てて話し始めるのもNG。会場を見渡して、気持ちを十分に落ち着かせてからスタートすることがスピーチ成功の鍵だとか。
#chapter2
川邊さんが、ある企業のトップから「そうそうたるメンバーにまじって、堂々と講演に臨むことができた」と電話をもらったときのエピソード。
「以前は自信がないからとお断りになっていたのですが、レッスン修了後に思い切って依頼をお受けになったそうです。勇気を出されたことが功を奏し、新聞に取り上げられるなど会社の認知度が上がり、イメージアップや従業員の士気向上につながったとお礼を言ってくださいました」
快活で饒舌(じょうぜつ)な川邊さんですが、「実はとても引っ込み思案で内気だった」と子どものころを振り返ります。ハスキーボイスがコンプレックスで、学校で手を挙げて答えることもほとんどなかったそう。「アナウンサーになる人は、『本読みが上手くて学級委員をしていた』という人がほとんど。私のようなタイプは珍しい」と笑います。
川邊さんにきっかけを与えたのは、高校の音楽の先生。「君の声は個性的だね」と褒められコーラス部へ。声を出す喜びを初めて体感したと、まるで昨日のことのように話します。「口べただった私もおしゃべりになって。『声が届くって素晴らしい!』と感動しました」
努力を重ねて苦手を得意へ。自身を「克服型」と表す川邊さんから、言葉の選び方や声の出し方、話し方で印象は大きく変わるのだという熱いメッセージを感じます。
#chapter3
「人前に出るには、まず深呼吸というのが一般的。でも気が焦っているので呼吸が浅くなり、逆に息があがってしまうことがあります。おへその下、指4本ぐらいのところを意識してゆっくりと息を吐くことを覚えておくといいですよ」
レッスンではストレッチを取り入れるなど、リラックス方法もアドバイス。声を響かせるためには、心と体をほぐしておくことが大切だと言います。
キャスターと続く広報専門員時代に取材、原稿執筆、リポートを行っていた経験を生かして文章作成にも対応する川邊さん。作家・井上ひさしさんの「難しいことを易しく、易しいことを深く、深いことを面白く」をモットーにしているそうです。
「かっこ良くしゃべろうとすればするほど、出てくるのは常套句ばかり。それでは気持ちが伝わりません。あくまでも自然体で胸の内にある思いを、血の通った自分の言葉でお話しいただきたいですね」
経営者から、部下とのコミュニケーションについて相談を受けることも多い川邊さんは、会社内でも「あたたかい言葉がけを」と話します。
「『こうでなければならない、だからこうしなさい』と堅苦しくて一方的な態度では、相手は委縮するばかり。相手の力を引き出すつもりで『どう思う?どうしたい?』と問いかけてみてください。信頼が伝わることで従業員などの発言が活性化し、自発的に動けるようになりますよ」
凛と引き締まり、透明感のある声で語る川邊さん。あたたかく美しい日本語を紡ぎ出し、表現力が磨ける場を提供したいと活躍中です。
(2011年11月 現在)
リンクをコピーしました
Profile
ビジネスに生かすスピーチ指導のプロ
川邊暁美プロ
アナウンサー
言の葉OFFICE かのん
NHKニュースキャスターのキャリアがあるから、明瞭で説得力のある声の使い方、話の構成、言葉の選び方など「伝わる声と話し方」をトータルで指導することができます。原稿のブラッシュアップもサポート致します。
\ 詳しいプロフィールやコラムをチェック /
掲載専門家について
マイベストプロ神戸に掲載されている専門家は、新聞社・放送局の広告審査基準に基づいた一定の基準を満たした方たちです。 審査基準は、業界における専門的な知識・技術を有していること、プロフェッショナルとして活動していること、適切な資格や許認可を取得していること、消費者に安心してご利用いただけるよう一定の信頼性・実績を有していること、 プロとしての倫理観・社会的責任を理解し、適切な行動ができることとし、人となり、仕事への考え方、取り組み方などをお聞きした上で、基準を満たした方のみを掲載しています。 インタビュー記事は、株式会社ファーストブランド・マイベストプロ事務局、または神戸新聞社が取材しています。[→審査基準]