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ホスピタリティーマネジメントで人と企業の魅力を引き出し、幸福度の高い社会を目指す

笑顔と成長そして感動の輪を紡ぐホスピタリティー向上のプロ

谷藤美貴子

正面
ヒアリング

#chapter1

人事や人材育成、キャリア相談に対応し、企業に応じた研修メニューを提案

 「企業が売り上げアップなどを図るには、良質な商品やサービスを提供するだけでは成し遂げることはできません。すべての従業員と理念を共有し、誇りとやりがいを持って成長を目指せる環境を整え、おのおのがホスピタリティーを発揮することが重要です。顧客と従業員の満足度を連動させ、うまく循環するよう第三者の立場から応援します」

 そう話すのは「ワマル」代表の谷藤美貴子さん。全国規模のホテルチェーンに勤め、業績が低迷していたホテルの立て直しや高級旅館の立ち上げに従事し、“おもてなし”や経営の基盤づくりのノウハウを蓄積。

 社名に込めた「心を“和”ませるホスピタリティーの“輪”で人とつながり、思いが巡る好循“環”を生む三つの“ワ”で万事“マル”く」の精神のもと、企業や組織、働く人の潜在能力を引き出し、輝かせるためのコンサルティングを行っています。
 
 「適材適所への配置といった人事や能力開発などの人材育成のほか、個人のキャリア相談にも応じています。クライアントさまの企業風土や組織内の実情、目的に合わせてオリジナルの支援メニューをご提案します」

 新入社員や中堅社員、管理職といった階層別・チーム別の研修も実施。上司が部下と1対1で向き合う「1on1ミーティング」によるコーチングも取り入れています。

 「宿泊業に限らず、レストランやカフェなど飲食店のリニューアルや新規オープンもお手伝いしています。店舗のコンセプトづくりや商品のラインアップ、フロアコーディネート、販促ツールの活用、社員教育など細部にわたってトータルにサポートします」

#chapter2

ホテル事業の改革や新規開業を手掛け、培った知見を広く生かすべく独立

 谷藤さんがホテリエを志したのは、都内の老舗ホテルに宿泊した際のある出来事がきっかけです。
 
 チェックインカウンターでスポーツチームの団体客に遭遇した翌日、ロビーを歩いていると、「昨日はお騒がせして大変申し訳ありませんでした。ごゆっくりできましたでしょうか」とベルパーソンがそっと声を掛けたそう。

 「当時十代の学生だった私を、きちんと大人扱いしてくれたことと、現場の若い従業員にも、しっかりとホスピタリティーマインドが浸透していることに感嘆するばかりでした」

 大学卒業後は迷わずホテル業界へ。31年間の在籍中、宴会予約から営業、商品開発、マーケティング部門を経験。道内外で実績を重ねてきました。

 業績不振のホテルに責任者として配属された際は、冷ややかな目を向けられたことも。谷藤さんはトップダウンで改革を推し進めるのではなく、率先して現場に立ち続けたそうです。
 「粘り強く組織や収益構造を改善するうちに状況も好転。最終日には人生初の胴上げで宙に舞いました。チームの一員として認めてもらえたんじゃないでしょうか」
 
 その後も基幹ホテルの大規模リニューアルに貢献。開業を手掛けた温泉旅館を1年で口コミサイトの人気の宿に押し上げるなど、手腕を振るってきた谷藤さんでしたが、一抹の“燃えつき感”も否めなかったよう。

 「培った知見を自社内で完結するのではなく、さまざまな企業に還元したい」と独立。業種を超えたコンサルティングサービスをスタートさせたのです。

コーチング

#chapter3

ビジョンの共有と人間力強化で、個人と組織全体の強みや可能性を開花

 谷藤さんは「時々で変遷する課題に対応するには、組織内で指針となるビジョンを共有することが必須」と、体系的に理解を促す研修とトレーニングに力を入れています。

 人材育成の際に重要視しているのが、人間力の強化。ホスピタリティー施策では、現状の把握から問題点を見つけ、理想とする姿を明確にしたうえで実践的なフローを構築。各メンバーやリーダー、経営サイドといった対象ごとに価値共創プロジェクトを展開し、半年、1年など一定期間伴走して、従業員の主体性やチームの共感性、協働性などを養います。

 女性初の役職に就くなど、先駆的な立場で組織をけん引してきた谷藤さんには、励みにしてきた思いがあります。
機関誌作成に参加した頃、上司が口にした「作っているのは単なるペーパーではなく、お客さまにホテルの魅力をアピールする“ラブレター”」という言葉です。
 
 「真心を届け、恋の成就に立ちあうような気持ちでお客さまを迎える、そんな仕事に携わる喜びをかみしめてきました」

 加えて、目標を達成するプロセスでは、人の手による専門スキルの投入が欠かせないことも肝に銘じたそうです。
 
 「個々が輝いてこそ生み出せる価値がありますから、個人の未来像の描き方にも寄り添いたいですね。従業員一人一人の強みや才能が開花すれば、チームや会社の可能性を最大化し、ひいては社会全体の幸福度を高めるでしょう。ホスピタリティーマネジメントを通じて、笑顔と成長と感動の輪を紡いでほしいですね」

(取材年月:2024年9月)

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専門家プロフィール

谷藤美貴子

笑顔と成長そして感動の輪を紡ぐホスピタリティー向上のプロ

谷藤美貴子プロ

ホスピタリティーコンサルタント

ワマル株式会社

老舗ホテルチェーンの管理職として業務改善や新規立ち上げに携わってきた知見をもとに、ホスピタリティーマネジメントを通して、人材育成や経営計画の策定、組織改革をサポート。個人と組織、社会の幸福度向上に貢献

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