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土地・建物調査のプロとして、地域の暮らしや事業活動の場を整え価値を創造

新技術の活用で迅速・高精度な土地・建物調査を提供するプロ

荒木崇行

荒木崇行 あらきたかゆき
荒木崇行 あらきたかゆき

#chapter1

図面や3D座標をはじめ、ドローン測量により短時間で高品質なデータを提供

 土地や建物の面積、構造などを調べて図面を作製し、地番や家屋番号といった物件の所在、所有者の氏名・住所とともに法務局に届け出て「表題登記」を行う土地家屋調査士。
 住宅の新築や土地売買など幅広い場面で必要とされ、境界を特定して土地を巡るトラブルを防止し、解決へと導く上でも欠かすことができません。

 「例えば洋服は、どんな優れた仕立屋さんでも、適切な量の生地がなければ作れませんよね。同じように、建物を建てる際は、測量によって正確に敷地の大きさを割り出すことが重要です。区画を明らかにし、ものづくりの最初の一歩をお手伝いするのが、私たち土地家屋調査士です」

 こう話すのは、「つきさっぷ土地家屋調査士事務所」代表の荒木崇行さん。かつて“つきさっぷ”と呼ばれた札幌市豊平区月寒地区に拠点を構え、不動産会社やハウスメーカー、デベロッパーなどの案件を請け負っています。

 「成果品として画像や図面のほか、動画や3D座標もお渡しします。当方は空撮用のドローンにより、短時間で地形情報などのデータを取得しており、地上の作業が減るので費用が抑えられ、広い土地であるほどコストパフォーマンスが高くなります。平面図と航空画像を整合させれば現況がよりリアルに分かります」

 精度の高い測量を実現するため、志を同じくする仲間と機材やソフトウエアの研究を続け、実務に反映する荒木さん。「地域の皆さまの幸せな暮らしや、社会の発展を支える事業活動の場を整える役割を担っているのだ」という誇りを持ち、日々研さんを重ねていると言います。

#chapter2

時流に合わせて進化し、最小限の労力で最大限の効果を上げる方法を模索

 荒木さんは札幌市内の土地家屋調査士事務所に勤務しながら勉強し、合格率8~9%の難関試験に合格。開業したのは2018年、37歳の時です。
 50~60代が中心でベテランが多い業界にあって、若手の自分が担うべき役割は何かを模索。たどり着いた答えが、「先端技術と既存技術を組み合わせて新たな価値を創造する」という理念でした。

 「1950年に土地家屋調査士法が制定されて以来、先輩方によって培われた知見は素晴らしいものです。一方で、目まぐるしく変化する時代の中で、社会に求められる存在であり続けるには、私たちも進化していく必要があるとも感じました」

 測量の仕方、調査の進め方、働き方、すべてを見直して今の時流に適用し、最小限の労力で最大限の効果を上げる方法を追求する荒木さん。ドローンの活用はその一例だと語ります。

 また、事務所と同時に株式会社も設立。個人事業主からスタートする人も少なくない中、創業当初から法人組織として従業員を雇い入れ、各種ツールも積極的に導入します。ヒト、モノへの投資を惜しまなかったため、「周囲からは心配の声もあった」と振り返ります。

 しかし、船出してみれば経営は順調。多方面から声が掛かり実績を積んでいます。
 「スタッフがいてこそ、お客さまのご要望に迅速に応えることができます。それぞれが長所を発揮してほめられたり、次の依頼につながったりと、個の力が集結する会社というチームで価値を提供し、評価していただけることがうれしいですね」

荒木崇行 あらきたかゆき

#chapter3

新たな技術や働き方で仕事に“ワクワク”をプラスし、やりがいや成長を

 札幌土地家屋調査士会で理事を務めるなど、社内外で要職に就く荒木さん。測量の専門家として知名度を高めるため、「業界の将来性」「調査士の年収」といった多彩な切り口のコンテンツを動画サイトのYouTubeで更新中です。

 「自分たちがしていることを言語化し、明確に目標、行動指針を持って歩むきっかけになれば」とSDGs(持続可能な開発目標)にも取り組み、教育・働きがい・技術革新・まちづくり・平和と公正の5項目を掲げます。

 「私たちは土地、建物を記録して残しますが、使うのは次の世代だったりします。与えられた職責の中で、未来を生きる人たちが使いやすくするために現時点では何がベストか。難しい課題ですが、あれこれ考えることが楽しいですね。今は士業ですけれど、50年後は全く違う業種になっているのも面白いかな」と笑顔を見せます。

 2022年には、船井総合研究所が主催する司法書士・土地家屋調査士事務所経営研究会で「DX of the year」を受賞。エンジニアと協力し、約3年かけて顧客管理アプリをカスタマイズ。徹底的に業務の効率化とデジタル管理を図ったことが評価されました。

 「食事に例えるなら、仕事は人生という主食を味わい深く、豊かにするスパイスのようなもの。ドキドキ、ワクワクしながら自分なりの風味を出すことが大切で、業務が定型的になると成長ややりがいを感じにくくなるじゃないですか。新しいノウハウやテクノロジーを取り入れ、いつまでも新鮮な気持ちを持ち続けたいですね」

(取材年月:2023年11月)

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新技術の活用で迅速・高精度な土地・建物調査を提供するプロ

荒木崇行プロ

土地家屋調査士

つきさっぷ土地家屋調査士事務所

ドローン測量から業務のDX化まであらゆる面で新技術を活用し、迅速で高品質な土地・家屋の調査・測量・登記サービスを提供。既存の優れた技術を生かしながらも挑戦を続けることで、新たな価値を創造します。

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