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ハーバード流学習法で、根性論ではなく「楽しんで成果を出す勉強の仕方」を指導

ハーバード流の“楽しんで成果を出す勉強法”を教えるプロ

粂井真

粂井真 くめいまこと
粂井真 くめいまこと

#chapter1

中学生を対象に5教科をカバー。効率化と習慣化でゴールは学ぶ楽しさを知ること

 「『学習法塾』という名前の通り、当塾ではその生徒に合った『勉強の仕方』を教えています。効率性を意識し、一人一人に合わせた学習計画を作成することで、生涯にかけて役立つ学ぶ力を育てます」

 そう語るのは「クメイ式学習法塾」の塾長、粂井真さん。元官僚で、現役のコンサルタントでもあります。中学生を対象にした個別指導塾を札幌市中央区で開き、週1〜2日の基本クラスでは、主体性を引き出すコーチングを用いて5教科の勉強法を教えます。

 「最大の特徴は学習における『最小有効量』の追及です。教育業界ではあまり聞きなれない言葉ですが、できるだけ短い時間で成果を出すという考え方です」

 教材は学校の教科書や問題集を活用し、すでに理解できている範囲を学校と塾で重複して指導することを回避。質を重視することにより、1時間半の学習で3時間分の成果を目指します。
 さらに自宅学習の記録をトークアプリで気軽に報告できるようにし、生徒の生活の一部として定着。効率化と習慣化で勉強へのハードルを下げ、前向きに取り組めるようサポートします。

 「苦労や根性論を良しとする日本の国民性は教育現場にもまだ根付いています。受験では強い意志を持って好きなことを封印し、苦しい勉強に膨大な時間を費やし、身を削った先に合格という光がある。それは好奇心旺盛な子どもにとって容易ではないし、必要なことでもありません。そうしたつらいイメージばかりが先行し、本来は好きだからやる“勉強”を敬遠してほしくないと思っています」

 ゴールは学ぶ楽しさを知ること。その付加価値として成績アップや受験合格があるのだと言います。

#chapter2

自分と同じように頑張り方が分からない生徒に方法を伝え、成長を後押し

 「中学生のときの私は塾に通っても成績の上がらない子どもでした。やりたいことがたくさんある中で、楽しくない勉強はタスクにできなかったので、生徒が集中できないのもよく分かります。勉強に対するイメージが変わったのは、家庭の事情でアメリカの高校に進学してからです」

 効率主義が浸透したアメリカでは、「理解力」や「考える力」を伸ばす教育を徹底していました。暗記を中心とする日本の勉強法とは異なるアプローチで、知識と知識がパズルのように頭でつながる感覚に粂井さんは魅了されました。

 「ハーバード大学院で出会った講師陣にも影響を受けました。アメリカの大学教授のポストは競争が激しく、学生からの評価もポストに大きく関わるため、講義も創意工夫に富んでいます。学生が興味を持つような授業の行い方や、信頼をつかんで離さない距離の近さがあり、今の指導の礎になっています」

 仕事ではオーガニックを推進したいと農林水産省に入省。外務省にも出向し、APEC(アジア太平洋経済協力会議)開催国の担当職員として尽力します。現在は海洋環境保全に関する研究所を立ち上げ、環境政策コンサルティング事業の傍ら、塾講師として活動しています。

 「学業や仕事で高い成果を出すためのノウハウを試行錯誤したので、中学生時代にこうしたことを教えてくれる人がいれば…という思いは大人になってからもありました。以前の私と同じように頑張り方が分からない子どもたちに『こんな方法があるよ』と伝えたくて立ち上げたのが当塾です。自分の経験が子どもたちの成長の一助となればうれしいです」

粂井真 くめいまこと

#chapter3

勉強を楽しめる心の土壌は「認められている」という自己肯定感

 スポーツの世界では「心・技・体」の3要素がそろうと高いパフォーマンスが発揮できるとされ、勉強も同じだと粂井さんは考えています。「技=勉強のやり方」と定義し、心と体は塾と家庭が連携してフォローすることを呼びかけています。

 「いくらやる気があってもまだ発達途中の中学生です。睡眠や食事で体のコンディションを整えるのは、ご家族の協力も大切です。心のケアとしては、ありのままの子どもを肯定することの大切さをお伝えしています。『認められたい』という欲求を満たすことが自主的な学びのスタートです」

 勉強を教えるだけでなく、子どもたちにとって「自分を肯定してくれ、前向きになれる場所」として塾の価値を高めたいというのが、粂井さんの本意。
 やる気が出ないとこぼす生徒を「そんな日もあるよ」と受け入れ、時にはカウンセラーのように生徒の話に耳を傾け、気持ちが整理できるまで寄り添います。保護者にも希望に応じて面談を実施し、子どもを信じて見守るためのアドバイスをします。

 「勉強しないことが悪いとは思っていません。ただ深く知りたいという探究心が強い年頃ですから、自分に合った勉強のやり方さえ分かれば、誰でも結果は出せるはずです。楽しんで目標を達成するという良いサイクルが確立すれば、その後の人生の局面でも力を発揮できるのではないでしょうか」

 血の通った指導を通じて、自分で考え、相手を理解し、自らを表現する力を育んでいきたいと粂井さんは力を込めます。

(取材年月:2023年10月)

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粂井真

ハーバード流の“楽しんで成果を出す勉強法”を教えるプロ

粂井真プロ

個別指導塾

クメイ式学習法塾

元官僚の塾長がハーバードへの留学経験を基に、学習プログラムを考案。効率化・習慣化を徹底し、コーチング指導により生徒が主体的に学べる基礎を作る。楽しんで目標を達成する体験を通じ、真の学ぶ力を育みます。

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