PROFESSIONAL
STORIES

Mybestpro Interview

地元住民の足となるタクシー事業者をサポートして暮らしを支え、地域社会へ貢献

タクシー事業の成功を支援するプロ

松田隆

松田隆 まつだたかし

#chapter1

メーターや無線設備など、車両に搭載する各種機器を導入から保守まで一括

 広島県を中心にタクシー事業者に向けて、メーターをはじめ車両に搭載する機器を展開する「広島メーター」の代表・松田隆さん。取り扱うメーターは全て国内メーカーの製品で、料金だけを表示するローエンドモデルから、売り上げや利益、走行距離などのデータを収集・分析できるハイエンドモデルまで幅広く用意。顧客の予算や希望に応じて適切な製品を提案しています。

 「時には、お客さまから『こんな商品はない?』と特殊なオーダーをいただくケースもあります。私にできることは全力を尽くし、タクシー会社のためのワンストップサービスを実現したいです」

 無線設備やカーナビゲーションシステム、ドライブレコーダー、クレジットカードの決済端末機などを販売。アルコール測定器や居眠り検知器といった、法令や安全性を順守する機器も扱います。

 「基本的に、いずれの製品も導入から保守までを一括してお任せいただけます。お客さまからは『窓口が1本で助かる』という声を多く頂戴しています」

 松田さんのもとでは、車両用の自動ドアを施工したり、中古車を販売したり業容を拡大。タクシー事業を営む個人・法人の多様なニーズに応えています。

 「例えば介護タクシーさまの新規開業をご支援してから2~3年が経過し、『業績が順調に伸びたから車を増やしたい』と、お声がけいただいたときはとてもうれしく感じます。皆さまの事業を設備面からサポートするのが当方の役目です。乗降時などの介助料金や、ストレッチャーのような機材を使用した際の料金を算出して表示する、介護タクシー用のメーターも提供しています」

#chapter2

タクシー無線のサービスマンから後継者を探していた先代に請われ経営者へ

 1973年、山口県下関市に生まれた松田さん。高校卒業後は営業活動などに欠かせない知識を身につけたいと、広島県内の経理系専門学校に進学します。簿記や経営理論を学び、家電専門店に就職。売り場スタッフとして社会人の一歩を踏み出しました。

 「2001年に、知人の紹介で自動車業界向けにソフトウエアを販売する会社に入社しSEとして経験を積みました。2005年には無線機器や自動車用運行記録計を取り扱う会社に転職。サービスマンとしてタクシー無線を担当する中、『広島メーター』との接点が生まれました」

 当時は同じタクシー会社に出入りする同業他社の関係でしたが、2011年に、同社の先代社長から松田さん宛てに事業承継の打診があったと言います。「当時、先代は高齢を理由に現場から退こうと考え、自社株の譲渡先を探していたのです。最初は私が在籍していた会社に話を持ちかけたものの、断られてしまったそうで、私に声が掛かりました。私もその時40歳目前であり、せっかくの機会だからと引き受けることにしたのです」

 当初は雇われ社長としてスタートしますが、1年間の経営を通じて手応えを感じ、株を買い取って完全に事業を引き継ぎました。「当社への第一印象は『地味な会社』というものでしたが、業界とのネットワークに大きな可能性を感じました。当時まだ普及していなかったドライブレコーダーをはじめ、メーター以外の商品をご案内していくために、事業領域を広げました」

#chapter3

約50年の実績を持つ会社を継承。タクシー業界の維持・発展にも尽力

 1978年に設立し、約50年にわたり広島県内の事業者と信頼を築いてきた会社を受け継いだ松田さん。順調に事業を成長させてきましたが、コロナ禍は大変だったと振り返ります。

 「外出自粛のためにタクシーの利用者が激減し、ドライバーの離職も相次ぎました。高齢の運転手の中には『コロナが怖い』と辞める方が多く、営業するタクシーが本当に減ってしまったのです」

 タクシーが動かないために収益が落ち込み、当社はもちろんのこと取引先が苦境に立たされている状況がつらかったと回顧。タクシー業界全体を見渡しても、経営者の高齢化や後継者不足から廃業を考える事業者が現れ始めました。

 「事業者の減少に伴い、例えば無線設備は従来のように各社が個別に備えるのではなく、全国的なプラットフォームを利用する動きも加速しています。インターネットでつながることで車両の位置情報をスムーズに把握でき、迅速に配車できるメリットもあります。時代の変化を見据えて業界の維持・発展のためにも有用な情報を届けていきたいですね」

 地元住民の足となるタクシー事業者を支えるべく尽力する松田さん。社会の役に立ちたいと献血にも取り組んでいます。17歳の春、献血バスを見かけて気軽な気持ちで参加したのが始まりで、以来2~3週間に1度のペースで、がんや白血病の治療に使用される血小板成分の献血を続けています。

 「最初はお土産のテレホンカード目当てでしたが、30回を超えたあたりからは貢献の思いが強くなり、回数はもうすぐ450回に届きます。献血の定年である69歳まで続けることを目標に、健康管理にも力を入れていきます」

(取材年月:2025年4月)

リンクをコピーしました

Profile

専門家プロフィール

松田隆

タクシー事業の成功を支援するプロ

松田隆プロ

タクシー用機器販売業

広島メーター株式会社

1978年の設立以来地元に根差してタクシーメーターの販売・保守を手掛ける。近年は決済システムや自動ドア施工、中古自動車などの取り扱いも始め、タクシー事業を営む法人・個人事業者を総合的にサポートする。

\ 詳しいプロフィールやコラムをチェック /

掲載専門家について

マイベストプロ広島に掲載されている専門家は、新聞社・放送局の広告審査基準に基づいた一定の基準を満たした方たちです。 審査基準は、業界における専門的な知識・技術を有していること、プロフェッショナルとして活動していること、適切な資格や許認可を取得していること、消費者に安心してご利用いただけるよう一定の信頼性・実績を有していること、 プロとしての倫理観・社会的責任を理解し、適切な行動ができることとし、人となり、仕事への考え方、取り組み方などをお聞きした上で、基準を満たした方のみを掲載しています。 インタビュー記事は、株式会社ファーストブランド・マイベストプロ事務局、または中国新聞社が取材しています。[→審査基準

MYBESTPRO