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ドローンによる農業支援、建物・設備の点検作業などでの労働力の代替化と空撮による非日常映像の提供

ドローンによる空撮や農業など各種産業支援のプロ

瀧澤幸治

瀧澤幸治 たきざわこうじ
瀧澤幸治 たきざわこうじ

#chapter1

使用目的に応じた高性能機を保有し、農薬・肥料散布、外壁調査などに活用

 「ドローン(無人航空機)を活用し、労働負荷の軽減や危険作業の置き換え、人手不足の解消に貢献したい」と話すのは、群馬県伊勢崎市の「エアテックラボ」代表の瀧澤幸治さん。農薬や肥料の散布、建物や太陽光発電パネルの点検、動画や写真の撮影を主軸に事業を展開しています。

 多様なニーズに対応するため、使用目的に応じた数々の高性能機を所有。液剤や粒剤を散布できる農業機、対象物内部の劣化状態を確認できる赤外線カメラ付き点検・検査専用機などを導入しています。他に、異なる焦点距離の3眼カメラを搭載し、さまざまな画角での撮影に対応できる空撮専用機もそろえています。

 「操縦自体は法令や手続きを守れば無資格でもできますが、当方は国交省にも技能認証されているドローン操縦士協会(DPA)資格を保有しています。飛行エリアや高度などは厳しくルール化されており、安全の確保と法令順守は必須です。当方はさらに農薬散布や建物診断に対応した資格も取得しています」

 個人事業のため、小回りが利き、細やかに要望をくみ取れるのが強みと語る瀧澤さん。
 高齢化や後継者問題で営農に悩む小規模農家の切実な声、愛着のある自宅の劣化に不安を抱き点検したいという声、また写真や映像で記録を残したい物や結婚式などのセレモニー撮影、家族との記念映像を作り重ねたいという声などもあり、多種多様な要望に応えられます。

 「多くの方に気軽に使っていただくため、価格も安価に設定しています。ドローンが身近な存在になるよう、普及を進めていきたいですね」と意気込みます。

#chapter2

企業のPR動画や学校の式典などを空撮し、薬剤散布では複雑な地形にも対応

 「ドローンを活用した業務の中でも、空撮は基本中の基本。お客さまが欲しい“画”が撮れるよう、日々センスを磨いています」
 さまざまなシーンを非日常の視点で切り取る瀧澤さんの元には、多くの団体や個人から依頼が寄せられています。

 「電子部品会社のPR動画では、ドローンのカメラを人の視点に見立て、工場内部を見回すような一人称視点で撮影しました。大がかりな撮影機材を使用しないで済むことで従業員の皆さんのはつらつとした表情が自然体で撮影でき、事業内容を広く知ってもらえる映像を撮ることができました」

 群馬県立富岡高校では、体育館で行われた開校記念式典・記念講演会の内容を俯瞰撮影。ドローンに向かって手を振る生徒たちの生き生きとした様子を上空から捉えました。
 「静粛な式の妨げにならないよう、風切り音が小さい小型空撮機を使用。教職員の皆さまからも高評価をいただき、後日校舎の外観なども撮影することになりました」

 農業の分野では、農薬専用機を用いて水田に薬剤を散布。棚田などの変化に富んだ地形にも対応し、機体性能+技術で散布のムラや他の農地への飛散も抑えています。
 「酷暑の中、生産者さんが過酷な重さの噴霧器を背負う重労働からも解放できます。」

 赤外線カメラを搭載した機体での建物の外壁検査では、目視では気付きにくい微細なタイルの浮きなどを見つけ出し、漏水や外壁落下を未然に防止でき、また同じ機体で近年問題化しているシカ、イノシシなどの害獣の生態や行動パターンを把握することにも応用できるといいます。

瀧澤幸治 たきざわこうじ

#chapter3

空への愛着と急速な航空需要の増加から、「陸、海に次ぐ最後のフロンティア」で創業

 幼い頃から空への憧れを抱いていた瀧澤さん。大学時代からはスカイダイビングに挑むなど、情熱はとどまるところを知りません。昨今ドローンが本格的に産業の担い手となり始めたことをあらためて認識、スクールで実技や知識を習得し、勤めていた企業を退職。2023年11月にエアテックラボを立ち上げました。

 「空中というのは物体に触れず360度動ける唯一の空間です。この空間を最大限利用する形で社会問題の解決、あるいは非日常の特別な視点を広く知ってもらいたいと思い起業に至りました」
 瀧澤さんはドローン業界の急速な発展を「陸、海に次ぐ最後のフロンティアの開花」と見ており、2025年の大阪・関西万博などを含め大きな契機として成長を続けていくと予測します。

 「時代を先駆けるモビリティーとして『空飛ぶ車』の開発が進んでいますが、元々はドローンから発展した技術です。人や物を運搬するだけではなく、炎天下や高い場所での作業、災害現場での救助支援など、重労働や危険な場所へのアプローチを代行するツールとしてますます期待されています」

 瀧澤さんは、「ドローン活用をより身近に、より気軽に」を基本理念に掲げ、多くの人の力になりたいと強調します。

 「操縦スキルをさらに磨き、ドローンの国家資格も取得予定。また自ら日常的に野菜作りに取り組むことで、農作業の大変さを実体験し、課題解決や業務効率化を目指していきます。ドローンが日々の生活で当たり前となる時代は、もうそこまで迫っています」

(取材年月:2024年4月)

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瀧澤幸治

ドローンによる空撮や農業など各種産業支援のプロ

瀧澤幸治プロ

ドローン操縦士

エアテックラボ

有資格の操縦士が使用目的に応じた高性能ドローンで空撮、農薬・肥料の散布、建物外壁の検査などさまざまな業務を請け負います。顧客の細やかな要望に対応し、価格も安価に抑えることで信頼されるサービスを展開。

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