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移住・起業をはじめ、豊かな人生経験から、ビジネスの新たな挑戦を応援

起業・新規事業開発・商品開発をサポートするプロ

森本正則

森本正則 もりもとまさのり
森本正則 もりもとまさのり

#chapter1

起業や新規事業開発、商品開発など、経験に基づくコンサルティングを提供

 山里が広がる中津川市・加子母と落合地区にたたずむコミュニティスペース「もりのいえ」を運営する「まぁさん」こと、「森本研究所」代表取締役の森本正則さん。地場野菜を使ったソースと、旬の素材が詰まった彩り豊かな弁当の製造販売を軸に、事業を展開しています。

 事業の傍ら、ビジネスの困りごとから生き方の悩みまで、数々の相談を引き受けてきた森本さん。2023年秋から、コンサルティング業を本格スタートさせました。
 「以前から、『まぁさんに話をしてみたらと勧められて』とクチコミで訪ねて来られる方が後を絶ちませんでした。私自身、現在は、畑の土づくりから作物の栽培、食品加工、販売まで一貫してものづくりに携わっているほか、経営コンサルタントやISOのセミナー講師を務めていたこともあり、経験の幅は広いです。人生の集大成として、これまで培ってきたものをおすそ分けする気持ちで、ご相談に応じます」

 森本さん曰く「よろず相談所のように枠を設けず」、どんな悩みにも対応。これまでにサポートした例は、廃業した家具作家の材木処分、まちづくりなど多岐にわたります。特に、起業や新規事業・商品開発では、自らの事業立ち上げ時の経験知を発揮。県内で行われた起業セミナーにも登壇しました。
 「ビジネス戦略というと、競合と差別化を図り、勝つための施策を行うイメージがありますが、つながりや共存の視点で事業のあり方を考えることも重要だと考えています。社内だけでは閉塞感があるという課題に、新たな風を吹き込み、伴走します」

#chapter2

阪神・淡路大震災を機に、経営コンサルタントから自給自足の暮らしへ

 大阪出身の森本さんは、上京して経営コンサルや新規事業プランニングの経験を積みました。大きな転機となったのが、1995年に起こった阪神・淡路大震災でした。
 「それまでは、バリバリ働いて、毎年海外旅行に行けるような暮らしに成功を感じていました。震災を目の当たりにし、本当の豊かさは、物やお金ではなく、人とのつながりや心にあると思うようになりました」

 それまでのキャリアを手放し、山梨県・八ヶ岳に移住。知的障害者更生施設で、調理員・指導員を務めました。
 「障がいのある人が生み出す〝エイブル・アート〟に取り組み、陶芸を担当することに。自宅敷地に陶芸工房を開き、フリースペースとして開放したことや、ジビエ料理店を営んでいた〝仙人〟と呼ばれる師匠のもとで、山菜や川魚など自然の恵みを体感した経験が、今につながっています」

 結婚を機に、自給自足の暮らしをベースにした農家民宿「もりのいえ」の構想を夫婦で立てました。実現に向けて新天地を探す中、地域住民の温もりを感じた加子母に移り住んだのは2005年のこと。週末のみの営業を経て、数年後に民宿を本格開業するも、当初は苦しい状況だったと振り返ります。
 「預金が底をつき、精神的に追い込まれた時期もありました。知人からの依頼をきっかけに、イベント主体の宿として、企画から運営までを手がけ、毎回盛況を収めました。一方で、イベントに追われる毎日に『いつまで続けられるだろう』と思うようになり、妻が交通事故に遭ったことを機に、食品加工業に事業を転換しました」

森本正則 もりもとまさのり

#chapter3

畑から手掛ける辛味ソースや弁当など食品加工事業の実績も

 森本さんがまず商品化したのは、宿泊客に出していた辛味ソースをもとにした「大辛ファイヤー!®」。化学肥料や農薬を使わずに自家栽培したトウガラシとニンニクが主役です。さらに、商品にならない規格外の〝加子母のミネラルトマト〟を活用し、隠し味に発酵トウガラシを効かせたトマトソース「ミックス」も。妻の理恵さんが担当する弁当「旬のタマテバコ」とともに、岐阜や愛知を中心に、地域のマルシェや百貨店の催事などに出店し、好評を得ているそう。

 事業を進める中で大事にしているのは、「商品・サービスを、愛情をもってエンドユーザーに届けること」。
 「『家族など大切な誰かを思い浮かべて、自分が扱っている商品を食べてもらうと考えてみてください』。これは、ISOの講師時代、食品安全に関する講習会でお伝えしていたこと。この視点を持つと、自社に足りないものが見え、おのずと適切に取り組めるように。どんなビジネスであれ、愛をもって育てれば、ユーザーに届き、良い循環が回るとの考えが根っこにあります」

 新しいことに挑戦するとき、「時間やお金がないから」とやらない理由を作ってしまうことはよくあるでしょう。
 「たとえ未経験の分野であっても、不安要素を思いつく前に、どうすれば実現できるかを考えるだけで楽しく、いずれも形にしてきました。これまでを振り返っても『幸せな人生』と断言できます。コンサルティングを通してこれから出合う新しいことにも、ワクワクしかありません」と力強くメッセージを送ります。

(取材年月:2023年11月)

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森本正則

起業・新規事業開発・商品開発をサポートするプロ

森本正則プロ

起業・新規事業開発コンサルタント

株式会社森本研究所

経営コンサルタントを経て、移住・起業した多様な経験から、起業や新規事業開発のコンサルティングを提供。コミュニティスペース「もりのいえ」の運営や、地場産品を使った食品加工など地域に根差した活動の実績も。

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