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相続・遺言と事業承継を柱に、円満な引き継ぎをかなえる

多数の相談実績を誇る遺産相続と事業承継のプロ

増子律夫

増子律夫 ましこりつお
増子律夫 ましこりつお

#chapter1

相続登記から限定承認まで、累計5000件を超える相談実績

 「残された家族が幸せになる相続」を目指し、トラブルにならない相続手続きをサポートする「あすなろ司法事務所」代表の司法書士、増子律夫さん。いわき市に事務所を開設以来約20年、年間約300件、累計5000件を超える相続相談に応じてきました。

 最近多く寄せられるのが、2024年4月1日から義務化がスタートした相続登記に関する相談です。相続登記とは、亡くなった人が所有していた不動産の名義変更手続きのこと。相続開始を知ったときから3年以内に手続きする必要があり、正当な理由なく放置していると、10万円以下の過料が科される可能性があります。
 「4月1日以前に取得した相続不動産も対象になります。怠るつもりでなくとも、『親族全員から印鑑証明書を得るのが難しい』『相続人の中に所在がわからない人がいる』などで手続きが進められないケースは少なくありません。お困りの状況でも解決の手立てはありますので、まずはご相談ください」

 複雑な案件にも数多く対処してきた増子さんは、手続きが煩雑な「限定承認」のサポート経験も有します。限定承認とは、プラスの財産の範囲内で、債務などがあれば返済する相続方法のこと。2024年から、特化したWEBサイト「限定承認ドットコム」を立ち上げました。
 「遺産の中に借金がある、負債があるか不明といった場合に、いっさいの権利や義務を引き継がない相続放棄を選ぶ人がほとんどですが、欧米などでは限定承認的な手続きが一般的です。家族関係が希薄になっている今の時代に合った相続の形として広めたいと思っています」

#chapter2

事業承継に力を入れ、スモールM&Aを地域活性化の一助に

 もめない相続のため、遺言書を残すことを勧める増子さん。法務局で保管する自筆証書遺言書や、公正役場で手続きをする公正証書遺言書の作成をサポート。終活セミナーなどの登壇実績もあります。
 「ご自身が万一のときに、財産をどう引き継ぎたいかを自ら考え、行動しましょう。遺言書を残しても、亡くなった後でトラブルになる例は多いもの。『長男に全財産を譲りたい』という場合も、感情に寄り添いつつ、遺留分などの法的リスクをお伝えし、争いを未然に防ぐお手伝いをします。遺言書を託す親族がいない場合も、当方を遺言執行者に指定すれば、遺産整理まで一任できます」

 経営者に対しては「生前の相続対策がマスト」と強調します。事業承継支援に力を入れ、市内の公認会計士や弁護士、税理士などと連携する体制もあります。
 「経営者が亡くなったからと会社をたたむことはできず、負債が残り、遺族が相続放棄するケースも見てきました。特に中小企業では、後継者がいないことがほとんど。子に引き継ぐ・廃業・M&Aによる第三者承継など、企業にとってベストな選択を一緒に考えます」

 同事務所は中小企業庁「M&A支援機関」の登録機関でもあります。会社経営者としての顔も持つ増子さんは、M&Aによる事業の引き受け・売却の経験も有し、個人店などスモールM&Aの支援実績も豊富です。
 「担い手が見つからず閉店が相次ぐと、街は衰退します。売り手は廃業にかかる費用などが軽減でき、買い手は顧客を引き継げるので、双方のメリットは大きいです。事業をつなぎ、地域の活気を守りたいですね」

増子律夫 ましこりつお

#chapter3

手続きの代行ではなく、それぞれの状況に応じたコンサルティングで伴走

 「社会の仕組みを司る法律に関わる仕事をしたい」と、司法書士の道に進んだ増子さん。北海道や福島県内の司法書士事務所で経験を積み、2004年に事務所を開業しました。当初は相続や債務整理をメインに、法人登記や事業再生も多く手掛け、現在1000社以上の取引先を抱えています。
 「東日本大震災を機に、地元企業のさまざまな課題が顕在化し、経営者から『いつまで事業を続けられるだろうか』との悩みが多く聞かれるように。ニーズに応えたいと事業承継のサポートを本格化させました」

 増子さんは「身近な相談窓口」を掲げ、地域に根差した活動に重点を置く一方、2024年春の開設を目指し、東京にも拠点づくりを進めています。
 「当事務所も含めて、福島で事業を続けるためには、情報格差や人手不足など、都市部とのハンデを乗り越えなければいけません。東京の拠点を通して、ビジネスの最前線の情報を取り入れ、地元企業に還元できればと考えています」

 相続相談でも、単なる手続きの代行者ではなく、コンサルタントとしての役割を大事にしていると言います。
 「相続は人生で何度も経験するものではないので、『自分がいなくなった後にどうなるのか』をはっきりと想像できないものです。さらに、財産や家族構成など、一人一人状況は異なります。専門家としての知見や経験をもとに、ご本人の思いを実現することはもちろん、残された方々も満足できる形に近付けるよう力を尽くします」

(取材年月:2024年3月)

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増子律夫

多数の相談実績を誇る遺産相続と事業承継のプロ

増子律夫プロ

司法書士

司法書士法人あすなろ司法事務所

もめない相続を目指し、相続登記をはじめとした相続手続きや遺言書作成サポートを数多く手掛け、限定承認など複雑な案件の経験も豊富。事業承継支援にも力を入れ、地域でのスモールM&Aの実績も多数あります。

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