障害年金のプロ
大西英樹
Mybestpro Interview
障害年金のプロ
大西英樹
#chapter1
病気やけがなどで障害を負い、仕事や生活に困難があるとき、一定の条件を満たすと支給される「障害年金」。公的年金の一つで、収入が減ったり治療費負担に困ったりという状況に対応してくれる大切な制度です。
ただ老齢年金などに比べて認知度はまだ低く、存在を知らない人も少なくありません。いざ申請しようにも「書類の書き方が分からない」「そもそも自分は障害年金をもらえるの?」という疑問も湧いてきます。体調不良や仕事の都合で「役所や年金事務所に手続きに行くのが大変」という場合もあります。
一般社団法人「愛媛障害年金相談センター」代表で社会保険労務士の大西英樹さんは、そんな悩みの相談に乗り、障害年金の手続きを代行して負担を軽減してくれるプロ。松山市と四国中央市にオフィスを構え、女性スタッフ3人とともに県内をはじめ四国各地から相談を受けています。
「障害年金はしっかり活用してほしい制度ですが、手続きでは申立書や医師の診断書など、さまざまな書類を適切に用意する必要があります。書き方次第では障害の程度(等級)を軽く判断されて本来受け取る権利がある受給額より少なくなったり、不支給になったりしかねません」と大西さん。
あいまいな記憶を頼りに初診日(障害の原因になった病気やけがで初めて医師の診察を受けた日)を書いてしまうミスはよく聞くそう。「自分で手続きをしたが、不支給になり困っている」という相談もあるそうです。
#chapter2
大西さんが肝に銘じるのは「プロのノウハウを生かし、相談者がなるべく高い額を受け取れるようなサポートをすること」です。
例えば医師が診断書を書く際の助けにと、相談者の生活上の支障などを不足なく説明する「お願い状」を作成。複数の障害を一緒に申請することで受給額を上げられる「併合認定」などの専門知識もフル活用します。
「併合認定は脳梗塞で言語障害と肢体障害があるような場合に利用できますが、複数の障害があるという自覚がない方も意外に多く、申請前に話を聞く過程で気付くことも珍しくありません。じっくりと丁寧なヒアリングが大切と感じています」とかみしめます。
大西さんが愛媛障害年金相談センターを開いたのは2012年。大学卒業後、10年間勤めた損害保険会社で培った専門知識と実務経験が、今の土台になっているといいます。
同社では主に死亡保険金や入院給付金、障害給付金の支払いの可否を判定する仕事に従事し、実務畑の責任者として広島を拠点に約1万3200件に携わりました。退社後、社会保険労務士の国家資格を取り、郷里の四国中央市で「大西社会保険労務士事務所」を開設。障害年金の相談とコンサルティングに取り組むようになりました。
「センター設立時、障害年金は今よりさらに知られていませんでした。手続きに苦労する人の多さと悩みの深さを痛感し、少しでも生活を豊かにするための力になりたいと思いました」
#chapter3
愛媛障害年金相談センターの相談実績は開設からこれまでに約2380件。大西さんは障害年金専門の社会保険労務士として注目され、県内外でセミナーや研修の講師も務めるほか、雑誌の取材なども受けています。
「障害年金は実は、多くの人にとって身近な制度です」。対応する傷病は手足の切断から、がん、脳卒中、人工透析、人工関節、うつ病、発達障害などさまざま。近年は特に精神疾患でのニーズ拡大を感じるそうです。
「既に亡くなった方の障害年金を受け取れる場合もあります。がんで亡くなったある方のケースでは、ご家族が病院に開示請求したカルテや、ご本人の生前の日記などをもとに地道に状態を把握し、受給にこぎ着けました」。こつこつと手間を惜しまず、一人一人に寄り添ったコンサルティングに、相談者からは「予想以上の等級と認定された」「一度は受給を諦めかけたが励まされた」などの声が寄せられ、口コミも広がっているそうです。
センターでは相談者が障害年金をもらえるかや、手続きのポイントなどを伝える無料相談会を松山、四国中央の両オフィスで開催。県内全域はもちろん、四国各地への無料出張相談も手掛け、相談者の自宅や自宅近くのカフェなど、気楽に足を運びやすい場所に出向いています。
「私どもは病気を治すことはできません。しかし、病気で苦しんでいる方がお金を受け取るサポートはできます。ぜひ気軽に声を掛けてください」と温かい笑顔で語ります。
(取材年月:2019年4月)
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Profile
障害年金のプロ
大西英樹プロ
社会保険労務士
一般社団法人愛媛障害年金相談センター
わたしたちの障害年金申請サポート:【3つの特徴】①大切な書類もお任せ。特に大事な「申立書」も作成代行。②正しい診断書作成を助ける「お願い状」を作成。③「併合認定」などの特殊な制度ににも精通。
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