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相続不動産や空き家の有効活用を促進し、活力のあるまちづくりに貢献

相続不動産や空き家の有効活用をサポートするプロ

向中野圭太

向中野圭太 むかいなかのけいた

#chapter1

空き家や相続登記を放置すると思わぬリスクも。早めの対応が肝要

 青森県十和田市を中心に、上北郡、三沢市エリアで、土地・建物の売買仲介や買い取りを行っている「ユアーズ」の代表・向中野圭太さん。特に力を入れているのが、空き家や相続不動産への対策です。

 「働き口が少ない地方では、若者が就職のために都心部に出てそのまま戻って来ず、手つかずの遊休不動産が増えつつあるという現状があります。無人のままで手入れが行き届いていない家屋は、防犯や景観の面で地域に悪影響を与えますし、『特定空き家』に指定されると、固定資産税の減額措置が受けられなくなってしまいます」

 2022年の総務省の調査によると、青森県は全国2位の人口減少率となっています。今後さらに空き家が増加すると、地域の活力も衰退するのではと、向中野さんは危惧しています。

 「先祖代々受け継いできたからと誰が住むわけでもない実家などを、そのままにしておくことはおすすめできません。売却や賃貸物件として新たな人に活用してもらったり、大きな遊休地なら県外資本の企業を誘致したり、空き家や空き地を次の担い手に託し、まちづくりにつなげていくという考え方に転換しましょう」

 すぐには手放す決心がつかないといった場合は、有料で室内の換気や簡単な清掃、庭の除草などの管理も請け負っています。

 また、2024年度から相続登記が義務化され、罰則が伴うことも注意が必要だと言います。
 「調べてみると、登記簿が数世代も前のままというケースも多いんです。きちんと名義を変更しておかないと、望むタイミングで売りに出せないこともありますので、早めに済ませるのが賢明です」

#chapter2

不動産活用について先々まで見通し、金融に関する知識も生かして提案

 向中野さんは七戸町出身で、20年にわたって青森県信用保証協会に勤務。十和田支所長も務めました。

 「信用力が乏しい企業が金融機関から運転資金を借りるときに、公的な保証人となって資金調達が受けられるようサポートする県の機関です。経営改善に向けて助言したり、新事業を立ち上げる際には事業計画の策定を支援したり、融資の返済が滞った際の対処なども担いました」

 事業者の資金調達の場面では不動産の売買に関わることもあったため、在職中に宅地建物取引士の資格も取得しました。

 「協会の仕事を通して長年地域を見ていると、青森銀行とみちのく銀行の合併が最たる例ですが、人口減少により地域の市場規模が縮小している現状を痛感しました。当然ながら一個人単位で見ても空き家・空地が年々増えていく現状がありました。大局的な見地から不動産の有効活用を事業としてやっていくことは、大きな意義があるのではと感じました」

 意を決した向中野さんは協会職員を辞し、十和田市内の不動産会社に転職。2年間の在職中には不動産取引に関するさまざまな実務を積み、2023年3月に開業しました。
 金融機関や行政機関、士業、経営者など、これまで培った幅広い人脈を生かして業務にあたっており、「所有している土地の扱いや、相続で困っている人がいるから力になってもらえないか」と、紹介を受けることもしばしばです。

 「中小企業の事業運営などに携わった期間が長いので、ただ売れればいいというのではなく、先々も見通して俯瞰的に考え、売り手、買い手にとってより良いご提案をできるのが私の強みです。金融分野の知識も備えていますので、住宅ローンのご相談にも応じます」

#chapter3

問い合わせにはスピード感をもって対応。起業に関するワンストップサービスにも注力

 好きな言葉として「賢者は長い耳と短い舌を持つ」を挙げる向中野さん。まずは依頼者の言葉にしっかりと耳を傾けること、問い合わせにはスピード感をもって的確に対応し、報告をこまめにすることを心掛けています。

 「『今までなんの進展もなかったのに、あなたに頼んだら、売却がスムーズに進んで助かった』という声をいただくことがあり、大変うれしく思います」
 
 青森県信用保証協会に勤めていた時からずっと心掛けているのが、案件のポイントを紙1枚にまとめてプレゼンテーションをすること。
 「資料が何枚もあると読むほうも大変です。1枚なら、さっと見渡せて全体像をつかみやすいのではないでしょうか。お客さまも分かりやすいと言ってくださいます」

 今後は、自身のキャリアや独立の経験も生かして、開業を考えている人を後押ししていきたいそう。
 「オフィスなど事業用物件や事業用地をご案内するのはもとより、ビジネスを展開していくにあたって適切な収支や資金計画、金融機関から融資をしてもらうための書類作り、創業時の補助金申請についてもアドバイスいたします。起業に関するワンストップの窓口としてぜひご活用ください」

 新たに事業を起こす人がいることも、地域経済の活性化のための大きな要素であることから「全力で応援したい」と意欲を見せます。

 「『ユアーズ(yours)』という社名には、『お客さまのために』という思いを込めています。みなさまが笑顔になれるように、何事にも誠意をもって取り組んでまいります」

(取材年月:2023年8月)

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向中野圭太

相続不動産や空き家の有効活用をサポートするプロ

向中野圭太プロ

不動産業

合同会社ユアーズ

金融機関や行政機関やなど、地域の幅広い人脈を生かして、空き家や相続不動産に関する困りごとに迅速に対応。不動産の有効活用を通じて、地域活性化に貢献します。起業や住宅ローンに関する相談にも応じます。

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