生活の困りごとをワンストップで解決する便利屋のプロ
富田健藏
Mybestpro Interview
生活の困りごとをワンストップで解決する便利屋のプロ
富田健藏
#chapter1
離れて暮らす親が急に亡くなり、あらためて実家を見渡すと、まるでごみの山。頼れる親戚や兄弟もおらず、整理には時間がかかる。けれど何日も仕事を休むわけにはいかず…。
考えたくない事態ですが、少子高齢化、核家族化、離婚の急増、地域コミュニティの希薄化と社会情勢が急激に変化している今の日本では、誰にでも起こりうる問題です。そんなとき頼りになるのは、“遠くの親戚より近くの便利屋”かもしれません。
「ごみ屋敷は得意中の得意。大変な案件であればあるほど燃えますね」
力強く話すのは、ごみ処理のプロを自任する「便利屋しあわせや/とみた運送」の富田健藏さん。遺品整理士や特殊清掃士などの資格を持ち、八戸市内を中心に不用品・粗大ごみ処分のほか、引っ越し、遺品・生前整理、事件現場の特殊清掃や電気工事まで幅広く手がけます。
モットーは「安かろう、良かろう」の仕事。軽トラック1台の出動で1万円~、2トントラックの場合でも6万5千円~と、価格は業界最安クラスを自負しています。引っ越しや遺品整理などと不用品回収を組み合わせた場合、さらにお得な割引も設けています。
少数精鋭のチーム編成や自社トラックを使うことでコストを抑えているのに加え、処分する品物であっても丁寧に取り扱う、最後に必ず現場の清掃を徹底するなど、価格とサービスの両面で気を配っています。
「ごみといってもお客様が大事に使ってきたものだから、最後まで心を込めて見送ってあげたい」
古物商許可を取得し、不用品を買い取ることで顧客に還元する工夫も。地元の神社と提携し、仏壇や神棚などは1件1件お焚き上げを行います。また現場の消臭には学校のプールなどで使用される低刺激の薬剤を使うなど、身体にもやさしい清掃を実践しています。
#chapter2
高校卒業後、釣好きが高じて釣り舟の船長に。調理師免許を取得し、日本料理の料理人としても腕を磨きました。そんな15年の東京生活にピリオドを打ったのは、父親の介護のため。数年後、父を見送ると運送会社に就職し、次第にその仕事の魅力に目覚めていったといいます。
12年間の運送マン時代は、「単にモノを運ぶだけでなく部屋の片付けや不用品処分、家具の組み立て、草刈りや庭木の伐採・運搬と何でもやりました。現場で1つ1つ覚えていくので最初は四苦八苦しましたが、すべて片づいた後のお客様の晴れやかな笑顔を見ると、大変さより嬉しさが勝りましたね」
2011年5月、八戸市の一般廃棄物収集運搬業許可を取得し独立したときも、富田さんの心には依頼主の笑顔がありました。屋号の『しあわせや』には、「お客様に幸せになっていただきたい」という思いが込められています。
開業時は東日本大震災直後ということもあり、不用品回収やごみ処理の依頼が次々と舞い込みました。自らも被災した立場として、平穏な日常生活が奪われる辛さは身に沁みている富田さん。突然の災害に困惑する人たちに直接触れ、手助けできる便利屋という仕事に手ごたえを感じたといいます。
遺品整理士・特殊清掃士の資格を取得したのは、開業から1年後。初めて孤立死の現場に立ち会い、衝撃を受けたことがきっかけでした。専門知識の必要性を痛感し、特殊清掃関連の書籍を片っ端から読み漁ったことも。現場が嫌になることはないか、と質問を投げかけると、こんな答えが返ってきました。
「辛い仕事とは思いません。さまざまな事情・現場がありますが、遺品整理も清掃も誰かがやらなくてはいけないことですから。気を引き締めて臨むだけです」
ものを整理することは、故人の本当の意味での旅立ちを助けること。そして遺族が気持ちに区切りをつけ、前に進む契機になればと、富田さんは考えています。
#chapter3
創業時は引っ越しが中心でしたが、最近は不用品回収・処理、遺品整理の需要が増加。富田さんは事務所の椅子を暖める暇もなく現場を飛び回り、不用品回収はほぼ毎日、遺品整理は月に2~3回ペースでこなします。
介護ヘルパーや親族からの依頼で1人暮らしのお年寄り宅や、片づけが苦手な人の自宅に出向き、一緒に片づけながらアドバイスを行うこともあるとか。
「現場を見に行くと『当日までに少し片づけておいたほうがいいですよね?』と言う方がいますが『手を付けないで!』と。汚いなんて思いませんし、その方の傾向が分かってアドバイスもしやすい」
まずは自分を知り、片づける楽しさを知ってほしいというのが、富田さんの願いです。
また回収した不用品の中には、まだまだ使えるものもいっぱい。オフィスには商品が所狭しと並べられていますが、これらを生かしたリサイクルショップ経営も視野に入れています。誰かの不用品が、誰かのお気に入りになる。新ビジネスを通じて、富田さんはますます多くの人に幸せを届けて行くことでしょう。
(取材年月:2016年12月)
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