金型製造、自動化装置の開発、プラスチック成形のプロ
齊藤勉
Mybestpro Interview
金型製造、自動化装置の開発、プラスチック成形のプロ
齊藤勉
#chapter1
金型製造、自動化装置の開発・製造、プラスチック成形の事業を展開する「ダイワ工業」。常務取締役の齊藤勉さんは営業部門で約37年を過ごし、現在は経営陣の一人して既存顧客との関係構築や新規顧客の開拓、後進の育成などに注力しています。
「弊社が拠点を構える秋田県にかほ市は、世界有数の電子部品メーカーの発祥地であり、地域のものづくりを支えるために1969年に創業しました。まずは県内トップクラスの緻密な金型づくりが看板です」
齊藤さんのもとでは、微細加工の各種金型製作を得意とし、主に圧粉成形用の金型を製造。
ミクロン単位で形状を決められることから、その金型で作られた電子部品などは世界中のパソコンやスマートフォン、EV車(電気自動車)などに搭載されていると言います。
「続く主力事業は、人手に頼りがちな製造ラインを自動化する装置の開発です。最初の構想段階から携わり、設計、部品の加工、組み立て、現場への設置まで引き受けています。稼動後の電気制御などメンテナンスも担っています」
これまでの実績として、電子部品を製造する機械設備のライン化や食品関連の加工設備などを手掛けています。
「最後の柱はプラスチック成型です。注射器のケースや点滴の継手部をはじめ、医療メーカーの案件が主力ですね。胃カメラ検査時に使うマウスピースも作っています。これら三つの事業を軸に、会社の将来を考えるのも私の大切な役割です」
#chapter2
齊藤さんは地元の学校を卒業後、都内の企業に就職。事務職と併せ、顧客にアプローチする営業職も兼務します。約3年にわたり勤務した後で秋田に戻り、就職先を探す中で出合ったのが「ダイワ工業」のグループ会社でした。
「間もなく人事異動があり、東京で経験を積んだ私は『ダイワ工業』の営業担当に抜てきされました。以来、お客さまの要望を製造担当者に伝え、アイデアが実現可能かフィードバックするなど長く橋渡し役を務めてきました」
毎日のようにものづくりの現場に出向き、コミュニケーションを取る中で自社製品の魅力や強みを熟知。顧客への訴求もより的確になり、心から理解し合える“仲間”も増えていきました。
「バブル崩壊やリーマンショックを乗り越え、会社の規模拡大に貢献できたことは誇りです。また、若くて体力がある時に世の中の“勢い”を感じられたのも貴重な経験になりました。最近は経営面の業務が中心ですが、これまで培ったお客さまとの関係を生かし、現役の営業担当者をサポートするのもやりがいですね。取引が成立するのを見守ることにも醍醐味を覚えます」
#chapter3
今後は電子部品の製造以外にも注力し、自社の可能性を広げることが齊藤さんの目標。グループ会社はもちろん、200社ほどの企業と近しい関係にあるため、協力して顧客の要望に応えていきたいと話します。
「実際に老舗ゴルフ用品メーカーの製造ラインを自動化し、クラブのシャフトを研磨する装置を造ったことがあります。他に、魚のすり身を袋に流し込んでクリップで留める魚肉ソーセージの工程も機械化し、1分間に約200本のペースで生産できるようにしました。人材不足に陥っている場合などは、お悩みを解消できると思います」
業務の効率化や生産性の向上に寄与するためにメンバーを採用し、自動化装置の設計チームを強化。福利厚生を充実させていることから若者から人気で、定着率も高いと胸を張ります。
「食事はエネルギーの元ですから、ごはんとみそ汁のお替わりが自由な社員食堂が売りです。2023年には、子育て支援に取り組む企業として県の『くるみん認定』も取得しました。県外からの応募者も多く、最近は宮城や埼玉から入社したメンバーもいますね」
にかほ市は秋田県内でも温暖な地域にあり、降雪量も少ないとのこと。会社の前に美しい海が広がっているのも自慢の一つです。
「弊社に興味を持った方には、ぜひ夏にお越しいただきたいと思います。山々もきれいで眺望は最高です。また、秋田県は首都圏の大企業などで働く人の副業や兼業を積極的に受け入れています。優秀な方とご縁を結ぶことができたらうれしいですね」
(取材年月:2024年5月)
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Profile
金型製造、自動化装置の開発、プラスチック成形のプロ
齊藤勉プロ
製造業
ダイワ工業株式会社
粉末成型でつくられる電子部品などの冶金金型づくりが得意。人手に頼る製造現場を自動化するための装置も開発している。医療業界とのつながりも深く、医療用プラスチック製品なども手掛けています。
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