企業ニーズとエンジニアを橋渡しするコーディネーター北島綾人

企業ニーズとエンジニアを橋渡しするコーディネーター

北島綾人

多彩なビジネス経験で企業の経営戦略を的確に理解

　サーバーやクラウドの構築を企業ニーズに合わせてコーディネートする北島綾人さんの経歴は一風変わっています。早稲田大学を卒業してすぐに入社したのはセントラルリース株式会社、現在の三菱UFJリース株式会社です。ここで営業部員としてビジネスのノウハウを習得することになります。
「リース会社というのはトップの方と直接お会いしてお話を聞くということも多いんです。だから、どういったロジックで企業を動かしているのか、という基本的な考え方に触れる機会は多かったと思います」と語る北島さん。

　その後も人事部で採用を担当したり、アメリカの関連企業での実地研修に出たりとさまざまな経験を積んでいきます。その後、現在のビジネスへとつながるネット事業部門へ配属されることに。その後は一貫してIT畑を歩むことになります。

　北島さんは商学部出身で卒業後はリース営業や人事でビジネス経験を積んだ筋金入りの文系。つまりネット関連の知識は皆無に近い状態からITの世界に飛び込むことになりました。
「文系だからこそ、サーバー構築やクラウドサービスについて企業の担当者様がわからない部分を自分の実感として理解できる。そこが自分の強みだと思っています」とは北島さんの言葉。営業や人事として培ってきた豊かな経験とネット関連の知識を活用し、企業ニーズとエンジニアの能力を結びつけるのが自分自身の役割だ、と北島さんは語っていました。

　北島さん自身はプログラミングやサーバー構築をされるんですか、と質問してみると「できますよ。でもね餅は餅屋にまかせた方がベターだと思っています。自分自身は企業とエンジニアを繋ぐ通訳だと思っています」という答えがかえってきました。

事業を安定してサポートするサーバーやクラウド構築を

　色々な企業のビジネスに合わせてサーバー構築やクラウドサービスを提供する上で大事なことは、と質問すると北島さんは中小企業向けのビジネスポータルを構築した経験を話し出しました。そのプロジェクトはある都市銀行が主導していたこともあって、当初はスモールスタートと見込んでいた規模が急速に拡大。1日に100〜200社から申し込みが殺到する事態に。

　契約件数の幾何級数的な伸びにすぐさま対応することが必要になりました。そのビジネスポータルのなかでも最も重要なサービスがメールのホスティング。当然のことながら、サーバー障害が発生すると大きな問題になります。メールという現代では欠くことのできない通信インフラの一つが断たれてしまうのですから。つまり、サーバー構築で北島さんが重要視するのは安定稼働と安全性です。

　スタート時に想定していたサーバーより大きなサーバーに置き換え、さらに障害にともなう復旧時にもサービスを滞りなく続けられるよう完全二重化にして安定稼働を実現。
「顧客数の増加でサーバーに過重な負荷がかかることは目に見えていました。そこで、数をこなしながら、サーバーの安定化のために二重化とスムーズな移転を同時に進行していったんです。最終的には1万社近くまで。大変といえば大変でしたね（笑）」

　ハードな仕事もからりと笑いながら明るい調子で話す北島さん。そんな人柄だからこそ、多くの企業から信頼されているのだろう。現在、主要な取引先は十数社で、リース業界から医療機器や工作機器を扱う企業までと幅広い。次に現在進行中の仕事についてうかがった。

多彩なビジネス経験が最適なサーバー構築の力に

　今、手がけているのはECサイトのサーバー移行。クライアント企業が扱っている商材は中古医療機器。医療機器の二次流通市場のなかではトップクラスの規模ゆえ、扱う医療機器も多種多様です。
「二次流通市場ゆえ、販売と仕入れの状況をECサイトでリアルタイムでデータリンクする必要があるんですね。そういった常に動いているデータをそのまま移行先のサーバーに移していくんです。もちろん、サーバートラブルがビジネスの障害にならないよう、完全二重化もしていきます」

　北島さんは社内の情報共有を促進するといった観点からのサーバー構築も手がけています。専門的な知識が必要とされる工作機器や建設機械の法人営業ではキャリアの浅い社員ではビジネスチャンスを逃してしまうことは少なくありません。そこで顧客情報や在庫情報を一括して管理し、閲覧しやすくすることでビジネスチャンスの取りこぼしを減らしていくためのサーバー構築です。

　「私は新卒で入った会社から出向を含めて数社での仕事を経験しています。さらに営業から人事、ネット事業部門と担当業務も色々でした（笑）。よく言えば、経験値は高いとも言えると思います。だから、クライアント企業が何を解決したいと考えているのかといったことに鼻が効くんです」と力強い笑顔とともに北島さんは語っていました。

（取材年月：2019年8月）

企業ニーズに合わせたサーバ構築をコーディネート

多彩なビジネス経験で企業の経営戦略を的確に理解

事業を安定してサポートするサーバーやクラウド構築を

多彩なビジネス経験が最適なサーバー構築の力に

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