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木造住宅の新築、リフォーム、修繕、耐震診断、防犯対策など家に関する相談に対応

長く愛される住まい作りにこだわる一級建築士

鈴木敏広

まちの大工さん 鈴木工務店 代表 鈴木敏広さん
まちの大工さん 鈴木工務店  事務所には鈴木さんの手作りがあふれている

#chapter1

耐震性、省エネ性、ほかの職人が後々に修理できる家づくりが「いい家」の条件

 1955年に豊橋市で創業して以来、半世紀にわたり、家づくりやリフォーム、修繕を行ってきた「まちの大工さん 鈴木工務店」。一級建築士としても活躍する代表の鈴木敏広さんは、住のスペシャリストとして木造住宅の新築、リフォーム、修繕工事、耐震診断や防犯対策など、地域の人たちの家に関するあらゆる相談に応じています。

 鈴木さんの仕事は、顧客との相談から始まります。柔らかな物腰で人あたりのよい鈴木さんのアドバイスは、丁寧でわかりやすいと評判。打ち合わせから、設計、施工、監理まで、トータルにサポートしているので、窓口がひとつというところも顧客(以下施主)に好評です。

 そんな鈴木さんが考える家づくりのポイントは、「災害に強く、不安のない生活を送れる耐震性」と「快適な居住空間を少ないエネルギーで実現するための省エネ性」。そして「作った会社が倒産したとしても、他の職人が修理できること」の3点。この3点を押さえれば「必ずいい家ができる」と鈴木さんは力を込めます。

 鈴木さんが建築士を目指したのは、幼い頃から「家を建てること」を常に身近に感じていたからかもしれません。モノ作りが大好きで、大学では建築について勉強。名古屋のゼネコンでマンションの施工や市の施設建設に携わった後、地元・豊橋に戻り、現在の鈴木工務店に入社。大工仕事を経て、住まいに関する全てのことを担うようになりました。

#chapter2

内部結露や耐震性に配慮した家づくりで健やかな家づくりを

「リフォームや修繕に関する依頼もたくさんあります」と鈴木さん。中でも多いのが「雨漏り」の修繕。意外にも、築数年という家からの問い合わせが多いというから驚きです。

「傾向として多いのが、表面化している箇所と雨漏りする箇所が離れているケース。これは原因を特定するのが難しいんです。外壁防水シートが、雨水の浸入を防ぐので症状としては表れにくい。壁に染みができる頃には、内部はひどい状態になっていることも少なくありません。だから、ちょっとでも気になったら、すぐに相談してください」。

 価値観や個性が多様化する昨今、デザイン性重視の家や断熱工事の方法にも鈴木さんは疑問を投げかけます。

「『耐震性』『断熱性(省エネ)』をうたいながら、実際は耐震性の弱さと室内に大きな温度差を生むことが指摘されている吹き抜けのある家。また、材料の性能だけで断熱を考える家が増え、柱などの傷みにつながる内部結露の考慮を忘れているのではと感じます。そのため当社では、断熱性を高めながら内部結露を起こしにくい、通気断熱WB工法の住まいを採用しています。室内と壁の中の空気を動かして湿度を調節し結露しにくくする方法なので、壁の中の木材や柱も傷みにくくなり、家の寿命も長くなるんです」

 ほかにも、WB工法と相性が良く、実大実験済である耐震ボード・ダイライトを耐力壁に使用し耐震性を高めたり、「株式会社 住宅あんしん保証」に登録し、新築工事への瑕疵担保責任保険、完成保証や、リフォーム工事においても保証をつけています。

「みなさんの暮らしを守るための地固めをしっかり行っています。常にアンテナを張り、時代に合わせて変化する建築事情についても情報収集をしています」と鈴木さん。意外と知られていない家づくりの盲点を教えてくれる心強い味方でもあるのです。

まちの大工さん 鈴木工務店 自社の職人が手作りした看板は職人技が光る

#chapter3

家づくりはワクワクするもの、楽しまなくてはもったいない

「家づくりはワクワクするもの、楽しまなくてはもったいないと思うんです。私が子どもの頃は、建築現場に行くと、施主さんと大工が気軽に家のことを話していました。だから、私どもでは施主さんに、積極的に現場を見学することをおすすめしています。施主さんが訪れることで、現場にいい緊張感が生まれ、期待に添ういい仕事をしようと、職人たちの手にも力が入ります」と鈴木さん。

 また、床下や壁の中、天井裏など、家づくりで重要な部分でありながら、完成したら確かめることができない裏側の工事も見ることができるのも大きな特徴。なにより作る過程を見ることで、自分の家に愛着がわき、ずっと大切にしていくはず。

「家は長く使うもの、時がたってリフォームするとき、作った職人は引退していても、未来の職人が直せることが重要です。技術は後世に伝えることができる。現場で建てた家は現場で直せるのです」と話す鈴木さんが目指すのは「作り手の顔が見える家」。理想は、「施主、設計士、職人の3者が一体となること」と思いを語ります。

 木造住宅の新築、リフォーム・修繕、耐震診断にいたるまで、 幅広い知識で職人さんとの架け橋になってくれる鈴木さんは、きっと家づくりの力になってくれるはずです。

(取材年月:2019年1月)

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鈴木敏広

長く愛される住まい作りにこだわる一級建築士

鈴木敏広プロ

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まちの大工さん 鈴木工務店

木造住宅からマンション、市の施設まで建築業界の最前線で培った経験を生かし、安心、安全、快適で長く暮らせる住環境を提案。大工経験から現場の声を大切にする家づくりは職人にも施主にも好評。リピート率も高い。

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